インターネット黎明期に流行した”Flash動画”の内、特に人気を博した代表的な名作動画がわかります。
こんにちは、syuyaです。
皆さんはフラッシュというものをご存じでしょうか?
フラッシュとはYouTubeなどの動画共有サービスが開始される、およそ2005年以前にネット上で流行っていた動画群の事を指します。
今から15~20年近く前の話ですね。
フラッシュとは、米国のIT企業であるAdobe systems社によるwebコンテンツ開発ツールである”Adobe Flash”の略称です。
そして日本において有名になったフラッシュアニメとは、それまで静止画であったホームページを、”Adobe Flash”を使用する事によってパラパラ漫画のように動かす事により、アニメーション作品として完成させたものを指します。
1998年代にはじまり2000年代初めに黄金期を迎えますが、YouTubeやニコニコ動画等の動画共有サイトの台頭により、2005~2007年代にブームの終焉を迎えました。
最初に作られたフラッシュは下記の”Hatten är din(ハッテン・エ・ディン)”であるとされており、スウェーデン人のネットユーザーの手によって作られました。
いわゆる空耳から作られた動画であり、アラビア語の民謡の”Miin Ma Kenti”を聞いたスウェーデン人達が、そのアラビア語の一部がスウェーデン語に聞こえる事を、面白がって動画にしたのが始まりであったとされています。
未だ動画共有サイトなどない時代は、インターネットといったら動かない静止画の文章や画像のサイトばかりでした。
そんな中、ぎこちない動きでありながらも動画として動くこれらフラッシュ動画は、多くの人々に感動をもって受け入れられました。
またネットの規制というものも今ほどにはありませんでした。
多少バイオレンスな内容のものや、子供向けアニメ・ゲームのキャラクターを好き勝手にパロディしていたフラッシュ動画は、当時の小中学生の間で口コミにより、瞬く間に広まりました。
この記事では、そんなフラッシュ動画の中でも日本で特に流行ったものをピックアップしてご紹介します。
赤い部屋
※ホラー表現が苦手な方は閲覧注意
まずご紹介するのはこの”赤い部屋”です。
いわゆる都市伝説を動画にしたものであり、ノベル形式で物語が進んでいきます。
びっくり系ではないのですが、この時代のネット世界の、無機質な不気味さのようなものがよく表現されています。
元のフラッシュでは、動画が終わった後にとあるポップアップが表示される工夫がされていたのですが、残念ながら今のPCでは再現できない模様です。
もすかう
元ネタは西ドイツの歌手グループ”ジンギスカン”が1979年に発表した”目指せモスクワ”という曲です。
当然ドイツ語で歌われている訳ですが、所々日本語に聞こえる”空耳”が話題となりました。
また、原曲自身の軽快なリズムが癖になるユーザーも多く、フラッシュ屈指の人気の作品となります。
とぅーとぅーとぅましぇりーましぇーりー
これまた空耳系のフラッシュです。
元ネタとなった曲はフランスのシンガーソングライター、ミシェル・ポルナレフ氏の”シェリーに口づけ”です。
日本では1971年にリリースされ、大ヒットした曲でもあります。
元々の曲の良さもさることながら、思わず笑ってしまうような空耳、そして当時のネット文化である巧みなAA(アスキーアート)による歌に合わせた画像転換などが人気となりました。
○ゲの歌
題名から察していただけるような内容のフラッシュです。
元ネタの曲は、ブリーフ&トランクスというデュオグループの”小フーガハゲ短調”という曲です。
このグループは、この曲以外にも”青のり”などとてもユニークな歌を多数発表しています。
このフラッシュでは、明らかにとある人物を揶揄していますが、2000年代初頭のネットは現代よりもかなり無法地帯でした。
そのため、現代では問題視されたり削除されたりする動画などが、普通に出回っていました。
そして○ゲという単語はとても小学生受けする単語ですので、その年代を中心にとても流行っていました。
*当記事は昔流行ったフラッシュを純粋に紹介するというのが趣旨であり、本記事執筆者に特定の人物や団体、身体的特徴について誹謗・中傷する意図は全くございませんのでご了承ください。
千葉!滋賀!佐賀!
元ネタは、1996年から2009年まで活動していた”ラーメンズ”というお笑いコンビのコントです。
元ネタのコントを、そのままAA(アスキーアート)達に演じさせているだけの動画です。
ですが元ネタのコント自体が面白いので、結果としてつい笑ってしまうフラッシュ作品となっています。
なつみSTEP
”なつみSTEP”は2003年に制作されたFLASHアニメーションです。
単純にフラッシュとしてのクオリティも高いのですが、このフラッシュの特筆すべき点は別にあります。
一見すると可愛らしい女の子がファンシーなAAキャラクターに囲まれて楽しそうに遊んでいる動画。
・・・なのですが、よくよく見てみると所々不穏な場面があります。
いわゆる”意味が分かると怖い”系フラッシュであり、動画をよく観察するとその舞台設定が分かってきます。
そして主人公のなつみが過去に何をして、そしてどこへ向かうのかを考えると恐ろしい事実が浮かび上がります。
このフラッシュはもうひとつおまけフラッシュが用意されており、一種の答え合わせのようなものとなっております。
※ホラー注意
Nightmare City
こちらは続編の”NightmareCity Catastrophe”と共にフラッシュ最高傑作との声も多いみ~や氏制作のフラッシュ作品です。
内容は2ch(当時)のAAキャラたちが戦うアクションものであり、舞台設定などの説明はないものの、恐らくは仮想現実世界での戦いという一種の映画『マトリックス』的なシナリオなのではないかと推察できます。
403氏が提供した楽曲”SouthernCross“もとてもかっこよく、すぐにハイテンションになれる良曲であり、当時の中高生の間でとても流行りました。
Nightmare City Catastrophe
2005年に発表された、上記のNightmare Cityの続編のフラッシュです。
フラッシュ制作はNightmare Cityと同じくみ~や氏。
楽曲提供も同じく403氏です。
前作”Nightmare City“の続編かつ、その完結編です。
相変わらずの動画のクオリティに加え、403氏の新曲”NothernLights“もとてもカッコいい曲であり、動画の世界観とマッチしています。
DoRaeMooooooooooooN!!!!(All I WANT)
お次に紹介するのは、”DoRaeMooooooooooooN!!!!”です。
ご覧の通り、当時やたらと流行っていたドラえもん系フラッシュです。
曲は”The Offspring“という海外のバンドによって歌われた”All I Want“です。
日本ではアーケードゲーム”クレイジータクシー”の挿入歌として知られていました。
歌詞のサビ部分である”All I waaaaaaaaant!!“の部分が”DoRaeMooooooooooooN”と聞こえる事から、面白がった当時のネット民により制作されました。
内容は当時の社会不安も全部ドラえもんがいれば解決してくれるのに・・・といった内容と解釈できます。
フラッシュの出来もさることながらこの楽曲事態の良さもあり、とても人気のフラッシュとなりました。
VIP先生
続いてご紹介するのは”VIP先生”。
不気味かつどこか幻想的でもあるこのフラッシュは、当時のネット民たちに衝撃を与えました。
映像の元ネタは1927年にドイツで制作、公開されたサイレント映画『メトロポリス』から、アンドロイドのマリア踊りによって観客を魅了するシーンです。
曲の元ネタは1996年にSFCから発売された名作ゲーム”スーパーマリオRPG”において使用された”森のキノコにご用心”であり、作中屈指の名曲として知られていました。
海外のFLASH製作者MatinHagwall氏が自作の歌詞を作詞してこの曲に合わせて歌い、それをメトロポリスのシーンにあわせたフラッシュをネットに上げたことにより世界中で話題となり、日本では当時の2chを中心に爆発的に流行りました。
名前の由来は歌詞の一部”peeps insane(狂気の人々)”が日本人の耳には”VIP先生“と聞こえた事からです。
まいけるファンタジー
2009年に亡くなった”キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソン氏のフラッシュです。
ゲームのキャラとなったマイケルが、マリオやゼルダなどといった人気ゲームの世界に乱入し、大活躍(?)するフラッシュです。
マイケルのドット絵は、SEGAより発売されていたレトロゲームであるメガドライブより発売されていた”マイケルジャクソン ムーンウォーカー”のものを利用しています。
思わずツッコみたくなるフラッシュの良さがよく出ています。
恋のまいやひー
空耳系フラッシュである”恋のマイヤヒ”です。
原曲は東ヨーロッパの国モルドバ出身のO-ZoneというグループのDragostea Din Teiという楽曲で、ルーマニア語で歌われています。
サビの”のまのまいぇい”の部分は元ネタのルーマニア語の歌詞では”Nu mă, nu mă iei, Nu mă, nu mă, nu mă iei.“という部分で、”僕を連れて行かない、僕を、僕を連れて行かない”という意味なのだそう。
連れて行ってくれなかった腹いせに飲もうという事になったのでしょうか?
ペリー来航
1853年に日本の浦賀に黒船に乗って来航したアメリカの提督マシュー・ペリーが、日本に開国を促す際にはこのようにお願いしていただろうと予測して作られたフラッシュです。(冗談です)
頑なに開国しようとしない日本側に対し、ペリーは駄々をこねたり、甘えた声で頼んだりするも上手くいかず、挙句の果ては日本人のちょんまげを馬鹿にしたりします。
ペリーを演じるフラッシュ制作者の、外国語訛りと思しき日本語が妙にくせになるフラッシュです。
どらえもんの絵描き歌
当時流行っていた、ドラえもんフラッシュの代表作です。
元ネタとなった曲は、旧ドラえもんの声優であった大山のぶ代さんが歌う”ドラえもんえかきうた”です。
本来の歌詞をブツ切りにして、むりやり違う歌詞に作り変える強引な手法は、それはそれで妙な勢いがあって、今見ても面白いです。
いかんせん当時のフラッシュの視聴者層は、ネット黎明期の小中学生だったので、このようなしょうもないものでも面白がったものでした。
学校では口コミで広がり、口ずさんだりする生徒も多数いました。
きんたの大冒険
曲はラジオパーソナリティでシンガーソングライターであるつぼイノリオ氏が、1975年に発表した”金太の大冒険”です。
いわゆる言葉あそびで、キンタ+マのつく言葉でキンタ○というフレーズを作るという同楽曲をAAで再現したものです。
繰り返しになりますが、当時のフラッシュの主な視聴者はネット黎明期の小中学生ですので、こういうものも広く受け入れられたのです。
ウォーリーを探さないで
*びっくり系フラッシュです。大音量が流れるので閲覧注意
いわゆるびっくり系フラッシュの走りでありもっとも有名なフラッシュです。
元ネタは1987年に、イギリス人の絵本作家マーティン・ハンドフォード氏によって製本された子供向けの絵本、”ウォーリーをさがせ“です。
元ネタの”ウォーリーをさがせ”は、絵本のページの中の人混みに紛れている赤しまの服を着た男性、”ウォーリー“を探すのが目的という、当時として非常に画期的な絵本で、世界的なベストセラーとなった絵本です。
このフラッシュではその絵本を知っている人の習性を利用して、画像を集中して見させる事により、後に現れるびっくり画像の破壊力を上げています。
そしてこの手のビックリホラーによくある、大音量でビビらせてくる手法が使われています。
フラッシュのBGMをあえて小さくしているのもポイントです。
ぼくの思い出
おもしろフラッシュの一つです。
内容はAAのモナーが学校生活であった思い出話を朗読するというものです。
その思い出の内容というのが、学校の校内放送で起きた、とあるハプニングについてなのです。
恐らくはフラッシュ制作者の実話と思しきその内容は、文章の巧みさもあり、我々にありありとその情景を脳裏に浮かばせます。
現代の大人にとっては下らないと思える内容かもしれません。
しかし、繰り返し言いますがこういったフラッシュが流行ったのは、主にインターネット黎明期の小中学生の間ででした。
彼らにとっては、実に抱腹絶倒ものの内容だったのです。
当時の小中学生も、今や立派な大人となっているはずです。
こんな内容で大爆笑していた過去の自分たちを、ふとした時に懐かしんでいる事でしょう・・・。
おでんうでんおどん
”千葉滋賀佐賀”と同じくラーメンズのコントです。
何故か当時のネット民の間では、やたらとラーメンズが流行っていました。
つられて思わず言ってしまう”おどん”には爆笑必死です。
まとめ
いかがだったですか?
youtubeやニコニコ動画などの動画共有サイトの登場により、Flash動画は廃れていきました。
しかし、ネット黎明期に存在したこれらFLASH動画は、間違いなく日本のネットの歴史の一部であり、今後も残していくべきものであるでしょう。
また、今見ても思わずくすりとくるようなものも多々あり、たまに見返すと、時間を忘れてつい没頭してしまいます。
まだまだ、紹介しきれていないFlash動画もありますので、是非皆さん自身でも探してみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。






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