現在までに発売された家庭用ゲームの内、2011年~2014年までに発売された第七世代携帯ゲームハード及び、第八世代型据え置きゲームハードのスペックと、そこから発売されたソフトがわかります。
みなさんこんにちは、syuyaです。
前回の記事では、日本のゲーム会社である任天堂とソニー、そしてアメリカのマイクロソフト社によるゲームハード開発競争が起き、
三つ巴の熾烈な戦いを繰り広げたところまでご紹介しました。
そんなゲーム業界に、思いもよらぬ試練が降りかかります。
北米を牽引していたゲーム開発会社であるアタリ社が引き起こし、北米のゲーム産業を壊滅に追い込んだ”アタリショック”から20数年。
何の運命か、そのアタリ社の元関係者がまたもゲーム産業に衝撃を与える事となります。
その出来事は2007年に起こります。
常に周囲に”自分は世界を変える”と豪語していた一人の男により、言葉通り世界の様子が一変させられてしまいます。
元アタリ社社員であったスティーブ・ジョブズ率いるApple社が、携帯型端末であるスマートフォンのiPhoneを発表したのです。
”電話機能付きの超小型のハンディパソコン”
とも呼べるスマートフォンの登場は、ジョブズの思い通り世界の様子を一変させます。
スマートフォンの登場を受けて、あらゆる産業が構造変革の必要性に迫られました。
それはゲーム市場においても例外ではなく、携帯ゲーム機を中心にゲーム業界全体に衝撃を与える事となります。
スマートフォンによる手軽なYouTube動画などの視聴に加え、スマートフォンに対応したスマホゲームの登場により、潜在的なゲームユーザーを奪われてしまったのです。
奇しくも”アタリショック”を引き起こし、北米ゲーム業界を衰退させたアタリ社にかつて在籍していたスティーブ・ジョブズによって、再びゲーム業界は存続の危機へと追い込まれたのでした。
これを受けて、各ゲーム会社は従来型のゲームから新たなゲームの形を模索する事を強いられたのです。
2011年:任天堂よりニンテンドー3DS発売
まずご紹介するのは、2011年に任天堂より発売された携帯ゲームハードである『ニンテンドー3DS』です。
携帯ゲーム機の世代としては第七世代携帯ゲームハードになります。
ニンテンドー3DSは、任天堂が2011年に発売した携帯型ゲーム機です。
最大の特徴は、専用のメガネを使わずに立体的な映像を楽しめる”裸眼立体視”機能です。上画面には3Dディスプレイが採用されており、プレイヤーは本体側面のスライドパッドを操作することで、3D効果の強さを自由に調整できます。
これにより、ゲームの世界にさらに没入しながら、個々人に合わせた快適なプレイ体験が可能になりました。
”ゲーム画面を3Dにする”という試みは1995年に発売されたバーチャル・ボーイ以来の試みでしたが、技術の発達によりよりバーチャル・ボーイよりも小型かつ手軽に3D画面を実現する事が可能となりました。
本体には”ジャイロセンサー”や”モーションセンサー”も搭載され、傾きや動きを感知した新しい操作感覚を楽しめます。
さらに、内側と外側にカメラを備えており、立体的な写真撮影や、現実世界にゲームのキャラクターを登場させる”AR(拡張現実)ゲーム”など、従来の携帯ゲーム機にはなかった新しい遊び方を提案しました。
また、”すれちがい通信”や”いつの間に通信”といった独自のネットワーク機能を搭載しており、持ち歩くだけで他のプレイヤーとのデータ交換ができたり、インターネットを通じて最新情報を受け取ったりと、ゲーム体験を豊かに広げています。
さらに、ニンテンドーeショップを通じて、ゲームソフトのダウンロード購入や、過去の名作タイトルを楽しめるバーチャルコンソールサービスも利用可能です。
ソフトラインナップも非常に豊富で、”スーパーマリオ”シリーズ、”ゼルダの伝説”シリーズ、”ポケットモンスター”シリーズなど、任天堂を代表する人気タイトルはもちろん、RPG、アクション、パズル、シミュレーションなど幅広いジャンルの作品が揃っています。
さらに、後期には上位互換機である”Newニンテンドー3DS”シリーズも登場し、より快適な動作と追加機能が加わりました。
大人気携帯ゲームハードであるニンテンドーDSの後継機という事で世界中から注目を集め、後に発売されるシリーズ全てを含めて日本で2,526万台。
世界中で7,594万台を売り上げるなど、一応の成功をおさめます。
しかし、この時期はApple社のiPhoneなどのスマートフォンの登場により、旧来の携帯ゲーム機はその顧客を奪われていました。
その為、この数字は任天堂の期待していた数値ではなかったようです。
この結果を受け、任天堂は従来型の携帯ゲーム機では、新たに登場したスマートフォンには勝つことが出来ないと分析します。
結果、据え置きゲーム機と携帯ゲーム機のハイブリットとも言える新たなゲーム機であるNintendo Switchの開発に乗り出したのでした。
ニンテンドー3DSより発売されたゲームソフト
このように苦戦を強いられたニンテンドー3DSでしたが、ゲームソフトは任天堂らしい高いクオリティの数多くの名作が発売され、それぞれ話題となります。
大人気レーシングゲームシリーズである”マリオカートシリーズ”の最新作である『マリオカート7』
ゲームソフト開発会社であるレベルファイブによって発売された、街に異変を起こす”妖怪”たちとともダッチになって、彼らと協力して街の人たちの困りごとを解決していくゲームである『妖怪ウォッチ』
任天堂の大人気携帯ゲームソフトである”ポケットモンスターシリーズ”の最新作で、ハワイをモチーフにしたアローラ地方を舞台にした『ポケットモンスター サン・ムーン』
大人気対戦格闘ゲーム”大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ”の最新作で、シリーズ初の携帯ゲームソフトとして発売され、なおかつ同時発売の大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiUとともに”シリーズ初のマルチプラットフォームソフト”として発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS』
同じく大人気シリーズである”どうぶつの森シリーズ”の最新作である『とびだせどうぶつの森』
などが発売されました。
2023年現在において、任天堂の純粋な携帯ゲームハードとしては本ハードが最後のハードである為、古き良き携帯ゲームを愛するマニアには好まれているゲームハードとなっています。
代表ゲームソフト
マリオカート7
大乱闘スマッシュブラザーズ for nintendo 3DS
とびだせどうぶつの森
妖怪ウォッチ
ポケットモンスター サン・ムーン
ポケットモンスター X・Y
ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 等他多数
2011年:ソニーよりPlayStation Vita 発売
続いてご紹介するのは、2011年にソニーより発売された携帯ゲームハードである『PlayStation Vita』です。
前回の任天堂とソニーによる携帯ゲームハード競争では、ソニーは自身にとって初の携帯ゲームハードであった『PlayStation Portable』を発売していました。
様々な機能を搭載したPlayStation Portableでしたが、ライバルの任天堂の発売した『ニンテンドーDSシリーズ』に総売り上げで敗北してしまいます。
その雪辱を晴らすべく、任天堂のニンテンドー3DSに対抗するように発売したのがこのPlayStation Vitaです。
携帯ゲームハードの世代としては第七世代携帯ゲームハードになります。
PlayStation Vita(通称PS Vita)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが2011年に発売した次世代携帯型ゲーム機です。
高精細な5インチ有機ELディスプレイ(初期モデル)を搭載し、美しいグラフィックと滑らかな映像表現を実現しました。
また、マルチタッチに対応したフロントスクリーンとリアタッチパッドを備え、直感的で多彩な操作が可能です。
スマートフォンに近い操作感覚を持ちながら、家庭用ゲーム機に匹敵するクオリティのゲーム体験を携帯できることが、最大の魅力となっています。
本体には”ジャイロセンサー”や”加速度センサー”、”電子コンパス”が搭載され、傾きや向きを活かしたプレイスタイルにも対応。
また、前面と背面にカメラを備え、拡張現実(AR)技術を活かしたゲームも展開されました。
通信機能も非常に充実しており、Wi-Fiモデルに加え、モバイルデータ通信が可能な3G/Wi-Fiモデルも登場しました。
これにより、外出先でもオンラインマルチプレイやダウンロードコンテンツの利用ができる環境を整えました。
PS Vitaは、”クロスプレイ”や”クロスセーブ”といった機能を通じて、PlayStation 3やPlayStation 4とデータを連携させることもでき、据え置き機と携帯機の垣根を超えたプレイ体験を提供しました。
また、PlayStation Storeを介して豊富なダウンロード専用タイトルや、過去の名作PSP・PS1ソフトもプレイ可能であり、多世代にわたるコンテンツを楽しめる点も魅力でした。
ゲームソフトは、アクション、RPG、アドベンチャー、音楽ゲームなど多岐にわたり、”ペルソナ4 ザ・ゴールデン”や”グラビティデイズ”、”ソウル・サクリファイス”、”フリーダムウォーズ”など、Vitaならではの名作が数多く誕生しました。
さらに、インディーゲーム市場にも積極的に対応し、多様なクリエイターたちの作品がプレイヤーの手に届くプラットフォームとなりました。
このように、高いポテンシャルを持ちながらも、スマートフォンゲームの台頭など外部環境の変化により市場競争は厳しく、結果としてニンテンドー3DSには及びませんでした。
しかし、その洗練されたデザイン、操作性、そして独自のゲーム体験は、今もなお根強いファンから高く評価されています。PlayStation Vitaは、携帯ゲーム機の新たな可能性を切り開こうとした意欲作であり、ソニーの挑戦の象徴とも言える存在です。
国内では486万台、世界では1581万台を売り上げましたが、またしても任天堂に携帯ゲーム事業で惨敗してしまいます。
結果として、ソニーは携帯ゲーム機開発から撤退。
その後は据え置き型ゲーム機の開発に注力する事となったのでした。
PlaiStation Vitaより発売されたゲームソフト
ソフト面もキラータイトルにこそ恵まれなかったものの、豊富なゲームソフトのラインナップでファンを獲得します。
バンダイナムコより発売、PlayStation Portableで発売されるや大人気となったGOD EATERの新作『GOD EATER 2』
アトラスより発売、PlayStation2で大人気となったペルソナ4に追加ストーリーが加わったリニューアル作品『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』
などが発売されました。
そんなPlayStation vitaで最も売れたゲームが、2011年11月にリリースされるや世界中で大ヒット、正方形のブロックを用いて建築物や地形をクラフトするクラフトゲームである『マインクラフト』です。
マインクラフトはクロスプラットフォームゲームであり、Xbox360やPlayStation3やWiiU、次世代機であるPlayStation4やXbox One、NintendoSwitchの他、テレビゲーム機以外のWindowsやmacOSやアンドロイドといった様々なハードに向けて販売されたゲームです。
様々な種類のブロックを積み上げたり壊したりして建物や地形を作り出すこのゲームは、すべてのプラットフォームの合計で世界で最も売れたゲームとなります。
このMinecraftのように、この頃から発売されるゲームソフトは、ゲームハードの垣根を超えて多種類のゲームハードでソフトを発売する、”クロスプラットフォーム”の形をとるソフトが多くなりました。
クロスプラットフォームで発売する事により、一つのプラットフォームのみで発売するよりも圧倒的に多く売り上げる事が出来るようになります。
代表ゲームソフト
ペルソナ4 ザ・ゴールデン
GODEATER2
ソードアート・オンライン ホロウフラグメント
ベルセルク無双
MINECRAFT 他多数
2012年:任天堂よりwii U発売
Takimata (edited by:Tokyoship) – File:Wii U Console and Gamepad.jpg, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23214469による
続いてご紹介するのは、2012年に任天堂より発売された据え置きゲームハードである『Wii U』です。
据え置き型ゲームハードとしては第八世代型ゲームハードとなります。
販売価格は31,500円でした。
Wii UはソニーのPlayStation3を打ち破り、世界で一億台を売り上げた”Wiiシリーズ”の後継機として発売されました。
名前の由来は、”私たち”を表わす”We(Wii)”に、”あなた”を表わす”you(U)”が由来です。
前世代機であるWiiの革新的な路線を引き継ぎつつ、さらに新しい体験を提案することを目指して開発されました。
最大の特徴は、本体と連携して使用する”Wii U GamePad”と呼ばれる専用コントローラーの存在です。
”Wii U GamePad”
Tokyoship, Wikimedia Commons, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15602598による
このGamePadは、6.2インチのタッチスクリーンを搭載し、テレビ画面と連携した”セカンドスクリーン体験”を実現しました。
タッチ操作やジャイロ操作を取り入れた直感的なインターフェースにより、ゲームの遊び方を大きく広げました。
”Wii U GamePad”は”Wii U”本体と無線で繋がり、テレビのゲーム画面やその補助となる画面が”Wii U GamePad”上に表示されるという斬新な仕組みを持っています。
プレイするソフトによっては、TVを使用せずにゲームプレイをすることが出来るという革新的な機能を持っていました。
この機能は”Off TVPlay”機能と名付けられ、”Wii U”の最大の特徴となります。
この”Wii U GamePad”の発想と技術は、後に後継機である”Nintendo Switch”において改良されて活かされる事となりました。
Wii U本体は高性能なマシンスペックを備え、HD(高解像度)画質に対応。これにより、任天堂タイトルをより美しい映像で楽しむことが可能となりました。
また、”Miiverse(ミーバース)”と呼ばれる独自のSNS機能を搭載し、世界中のプレイヤーとゲームの感想や攻略情報を共有できる仕組みも導入されました。さ
らに、従来のWiiリモコンやWiiソフトとの互換性も確保しており、過去の資産を活かしながら新たな体験を提供することを目指しました。
ソフトウェアラインナップには、”スーパーマリオ 3Dワールド”、”マリオカート8”、”スプラトゥーン”、”ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド”といった、後の任天堂の定番となるタイトルが数多く登場しました。
また、他社製ソフトも充実しており、アクション、RPG、パーティーゲームなど幅広いジャンルをカバーしました。
加えて、ニンテンドーeショップを通じてダウンロード専用タイトルや、過去作品のバーチャルコンソール配信も積極的に行われました。
以上のように、意欲的な機能が多く搭載されたWii Uでしたが、”Wii”における『Wii sports』のようなインパクトのある初期販売ソフトに恵まれず、またサードパーティーの参加も16社に留まるなどしたため、売り上げは難航します。
要因としては、Wii U GamePadの役割が十分に理解されなかったことや、他社ハードとの競争激化、ゲームソフトの供給ペースの遅れなどが挙げられます。
加えて、2007年のApple社のiPhoneなどスマートフォンの普及に伴い、若者の興味は徐々にゲームソフトからYoutubeなどのSNSやスマホアプリゲームなどに移動してしまいます。
結果、日本国内での売り上げは334万台、世界での売り上げは1356万台と、任天堂のゲームハードの売り上げとしては最低水準となってしまいました。
それでも、Wii Uで培われた技術やアイディアは後継機Nintendo Switchへと確実に受け継がれ、現在の任天堂の成功を支える重要な礎となりました。
Wii Uより発売されたゲームソフト
売れ行きとしては好調とは言い難かったWii Uでしたが、発売されたソフトはどれも任天堂らしい高クオリティで面白いラインナップだったと言えます。
従来ゲームタイトルの続編も続々と発売され、話題となりました。
ニンテンドーゲームキューブで2001年に第一作目が発売され、たちまち人気シリーズとなった”ピクミンシリーズ”の最新作である『ピクミン3』
任天堂の看板アドベンチャーシリーズであるゼルダの伝説シリーズの最新作で、シリーズで初めてオープンワールドシステムを採用した『ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』
任天堂の大人気レーシングゲームシリーズである”マリオカートシリーズ”の最新作である『マリオカート8』
そして、マリオやリンクなどといった任天堂のキャラクターを操作して戦う”大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ”の最新作で、同時発売の大乱闘スマッシュブラザーズfor3DSと共にシリーズ初のクロスプラットフォームゲームとして発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiU』
などといったシリーズ最新作が発売され、ファンを熱狂させました。
更に、新たなゲームシリーズも発売され話題を呼びます。
ブロックやギミック、敵キャラなどを配置し、マリオゲームのステージを自作して自ら遊んだり、ネット上に公開して他人に遊んでもらう事が出来るという画期的なゲームである『スーパーマリオメーカー』
ペイント弾を発射する銃などの道具を使い、より多くの陣地にラクガキした方が勝利という新感覚対戦ゲームである『Splatoon』
などが発売され、話題を呼びました。
売れ行きとしてはいまいちであったWii Uでしたが、”質に拘る任天堂”の名に恥じない高クオリティなゲームソフトの数々に加え、”マリオメーカー”や”Splatoon”といった新しい発想で作られたゲームも登場し、任天堂のゲームハードの歴史を語る上では避けては通れない名作ゲームハードとなっています。
代表ゲームソフト
ピクミン3
大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiU
Splatoon
スーパーマリオメーカー
マリオカート8
ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド 他多数
2014年:ソニーよりPlayStation4発売
続いてご紹介するのは、2014年にソニーより発売された『PlayStation4』です。
据え置き型ゲームハードとしては第八世代ゲームハードとなります。
販売価格は39,980円でした。
前ハードである第七世代ゲームハードであるPlayStation3が、任天堂の同じく第七世代ゲームハードであるWiiに売上において事実上敗北するなどしたことを受けて開発されたのが、本機であるPlayStation4です。
layStation 4(通称PS4)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが2013年に発売した据え置き型ゲーム機です。
先代のPlayStation 3で築いた高性能路線をさらに進化させ、ゲーマーのニーズに応えるべく設計されたハードウェアであり、グラフィック表現、オンライン機能、ソフトウェア開発のしやすさなど、あらゆる面で大幅な進化を遂げました。
特に、リアルタイムで描かれる高精細な3Dグラフィックは、据え置きゲーム機に新たな時代をもたらしました。
PS4には、より洗練された新型コントローラー”DUALSHOCK 4”が採用され、タッチパッドやシェアボタン、ライトバーなど新機能を搭載。
これにより、直感的な操作だけでなく、スクリーンショットやプレイ映像を簡単に共有する”シェアプレイ”文化が広まり、ゲーム体験がよりソーシャルなものへと進化しました。
また、PlayStation Plusに加入することで、オンラインマルチプレイや毎月配信されるフリープレイタイトルを楽しむことができ、サービス面でも大きな充実が図られました。
ハードウェア面では、パワフルなプロセッサと大容量メモリ(8GB GDDR5)を搭載し、開発者が自由にクリエイティブな表現を追求できる環境を提供しました。
これにより、オープンワールドゲームやシームレスなマルチプレイ体験など、従来では難しかった大規模なゲームデザインが現実のものとなりました。
さらに、リモートプレイ機能を活用することで、PlayStation Vitaや一部のスマートフォンからPS4のゲームをプレイすることも可能になりました。
そして、別売りのPlayStation VRを使用する事により、VR対応ソフトにおいて臨場感あふれるVR(ヴァーチャル・リアリティ)ゲームがプレイできます。
ソフトウェアラインナップは極めて充実しており、”アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝”、”ゴッド・オブ・ウォー”、”ホライゾン ゼロ・ドーン”、”スパイダーマン”といった高評価な独占タイトルが次々に登場。さらに、”フォートナイト”や”エーペックスレジェンズ”、”グランド・セフト・オートV”といった世界的人気作もプレイヤー層を広げ、幅広い層に愛されるハードとなりました。
結果として、PS4は全世界で1億台を超える大ヒットを記録し、据え置き型ゲーム機として史上屈指の成功を収めました。
その洗練されたハード設計、豊かなソフト群、進化したオンラインサービスは、次世代機PlayStation 5へと受け継がれ、現在のゲーム文化に多大な影響を与えています。
PlayStation 4は、単なる娯楽の枠を超え、ゲームが持つエンターテインメント性と可能性を世界に示した象徴的な存在と言えるでしょう。
携帯ゲーム機から撤退したSONYでしたが、据え置き型ゲーム機においてはその優位性を保つことに成功し、なおかつ新たに現れたiPhoneなどスマートフォンとの差別化に成功します。
結果日本で947万台、世界で1億1700万台を売り上げることに成功します。
PlayStation4より発売されたゲームソフト
発売されたソフトも魅力的なゲームソフトばかりであり、その事もユーザーを引き付ける要因となります。
スクウェア・エニックスより発売された、ドラゴンクエストシリーズの最新作である『ドラゴンクエストⅪ 過ぎさりし時を求めて』
カプコンより発売されている”バイオハザードシリーズ”最新作で、シリーズの”原点回帰”を謳い、VRにも対応する事で恐怖感が倍増した『バイオハザード7 レジデント イービル』
2002年にPlayStation2で第一作が発売、ディズニーとスクウェア・エニックスが異例のコンビを組んだことで話題となったシリーズの最新作である『キングダムハーツⅢ』
コナミより発売されている大人気スニーキングアクションゲームである”メタルギアソリッドシリーズ”最新作で、シリーズ初のオープンワールドゲームとして発売された『メタルギアソリッドⅤ ファントム・ペイン』
カプコンより発売された大人気シリーズである”モンスターハンターシリーズ”最新作で、同社の発売したゲームソフト史上最も売り上げたソフトとなった『モンスターハンター:ワールド』
などが発売され、話題となりました。
第七世代ゲームハード機では任天堂に敗北したSONYでしたが、第八世代据え置き型ゲームハード開発競争では、再び任天堂より優位に立ちます。
今後SONYはこの優位を保つために据え置き型ゲーム開発に力を注ぎ、ライバルである任天堂やマイクロソフトと開発競争を続ける事となります。
代表ゲームソフト
メタルギアソリッドⅤ ファントムペイン
モンスターハンター:ワールド
龍が如く6 命の詩。
ドラゴンクエストⅪ 過ぎさりし時を求めて
グランドセフトオートⅤ など他多数
2014年:マイクロソフトよりXbox One発売
最後にご紹介するのは、2014年にマイクロソフトより発売された『Xbox one』です
据え置き型ゲームハードとしては第八世代ゲームハードとなります。
販売価格は39,980円でした。
Xbox Oneは、マイクロソフトが2013年に発売した据え置き型ゲーム機です。
前世代機であるXbox 360の成功を受け継ぎつつ、ゲーム体験だけにとどまらない”総合エンターテインメントデバイス”としての進化を目指して開発されました。
高性能なCPUとGPUを搭載し、リアルな3Dグラフィックや滑らかな動作を実現するとともに、テレビや映画、音楽、インターネットサービスとのシームレスな統合を図った点が大きな特徴です。
発売当初の本体には、新型の”Kinect センサー”が標準搭載され、ジェスチャー操作や音声認識を活用した新しいユーザーインターフェースを提供しました。
これにより、手を使わずにゲームの操作やメディア再生が可能になり、リビングルームの中心となるデバイスを目指すというマイクロソフトのビジョンが示されました。
また、”スナップ機能”によってゲームをプレイしながら別のアプリを同時に起動するマルチタスク操作が可能となり、家庭用ゲーム機の使い方に新たな可能性をもたらしました。
その後、本体の方針転換が行われ、Kinect非同梱モデルが発売されるなど、ゲーム体験により重きを置いた運営方針へと移行しました。
これに伴い、ハードウェアは進化を重ね、”Xbox One S”では4K映像出力とHDR対応を実現、さらに”Xbox One X”では当時世界最強クラスの性能を誇るゲーム機として、ネイティブ4K解像度でのプレイを可能にしました。
ゲームソフト面では、”Halo”シリーズや”Forza”シリーズ、”ギアーズ オブ ウォー”シリーズといった人気独占タイトルに加え、世界中のサードパーティ製タイトルも多数展開されました。
さらに、後方互換性にも積極的に取り組み、Xbox 360や初代Xboxのソフトを遊べる機能を順次拡充し、豊かなゲームライブラリを築き上げました。
加えて、”Xbox Game Pass”という定額制ゲームサービスが登場し、月額料金で数百本以上のゲームが遊び放題となる画期的なサービスモデルを確立しました。
結果として、Xbox Oneは全世界で約5800万台を販売し、ゲーム機市場におけるマイクロソフトの存在感を確固たるものとしました。
その設計思想やサービス戦略は、次世代機Xbox Series X/Sへと受け継がれ、現在のゲーム業界においても重要な影響を与え続けています。
Xbox Oneは、単なるゲーム機を超え、未来のエンターテインメント体験を模索したマイクロソフトの挑戦の証といえる存在です。
ライバルである任天堂、SONYに遅れて発売されたXbox oneでしたが、その性能は開発が遅れるのも無理が無いハイスペックなものとなっています。
Xbox Oneより発売されたゲームソフト
発売ゲームソフトも、主に海外で話題になるようなゲームソフトを中心に幅広いジャンルのソフトが発売され話題となります。
バンダイナムコより発売された大人気シューティングゲーム”エース・コンバットシリーズ”の最新作である『ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN』
初代Xboxで初登場して以降大人気シリーズとなった、カプコンより発売されているゾンビアクションゲーム”デッドライジングシリーズ”の最新作『Dead Rising 3』
マイクロソフトより発売されるXboxシリーズの看板タイトルである”HALOシリーズ”の最新作である『Halo 5: Guardians』
など、多くの魅力的なソフトが発売され話題となりました。
Xbox oneは売上げこそ日本のゲーム企業である任天堂やSONYには及ばなかったものの、新参者であるマイクロソフトは着実にゲーム開発のノウハウを蓄積しており、その後も任天堂とSONYの強力なライバルとして存在感を増していきます。
代表ゲームソフト
ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN
Assassin’s Creed Odyssey
Battlefield 2042
Dead Rising 3
Halo 5: Guardians 等他多数
まとめ
いかがだったでしょうか?
Apple社による”iPhone”の発表は世界中の仕組みを変え、その変革の対象はゲーム産業もまた例外ではありませんでした。
以後、各ゲーム開発会社は自らの生き残りをかけて、新たなゲームの形を模索しつつ、進化していく事となります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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