今までに発売された家庭用ゲームの内、任天堂とソニーによって発売された第六世代携帯ゲーム機と、任天堂とソニー、マイクロソフトによって発売された第七世代据え置きゲーム機についてわかります。
みなさんこんにちは、syuyaです。
家庭用ゲーム機の歴史についてご紹介しているこのシリーズ、いかがでしょうか?
前回のPart5では伝説的なゲームハードであるソニーのPlayStation2の発売と、かつての家庭用ゲームの王者任天堂のまさかの苦戦。
そして、アメリカの巨大IT企業であるマイクロソフトのXboxの参入など、ゲーム産業の勢力図が目まぐるしく変わった所までご紹介しました。
据え置き型のPlayStation2の大成功に勢いづいたソニーは、返す刀で任天堂の牙城である携帯ゲーム機産業にも切り込みます。
一方の任天堂も、次世代携帯ゲーム機であるニンテンドーDSを発売しており、据え置き型ゲームに続き携帯ゲーム機においても”任天堂vsソニー”の仁義なき戦いが始まりました。
更に据え置き型ゲーム機においては、任天堂とソニー、そして新参のマイクロソフト社が次世代機である第七世代ゲーム機を相次いで発売。
ここに新たな”ゲームハード三国時代”が始まったのでした。
2004年:任天堂よりニンテンドーDSが発売される
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まずご紹介するのは、2004年に任天堂より発売されたニンテンドーDSです。
販売価格は15,000円
携帯ゲーム機の世代としては、第六世代携帯ゲーム機になります。
ニンテンドーDSは、任天堂が2004年に発売した携帯型ゲーム機です。
それまでのゲーム機とは一線を画す、”2画面”という斬新な構造を採用し、ゲームの可能性を大きく広げました。特に下画面にはタッチパネル機能を搭載しており、タッチペンによる直感的な操作が可能となったことで、これまでゲームに触れてこなかった層にも広く受け入れられることとなりました。
折りたたみ式の本体デザインは持ち運びやすく、機能美と実用性を兼ね備えた革新的なものとなっています。
ニンテンドーDSは、従来型のボタン操作に加え、タッチ、マイク入力、ワイヤレス通信といった新しいインターフェースを積極的に取り入れ、ゲーム体験の幅を飛躍的に拡大しました。
たとえば、音声を使ってプレイするゲームや、世界中のプレイヤーとWi-Fi通信を通じて対戦・協力できるタイトルなどが登場し、ゲームのあり方に新しいスタイルをもたらしました。
また、上位互換機能として、ゲームボーイアドバンス用カートリッジにも対応しており、過去作品を楽しめる点も大きな魅力となりました。
このニンテンドーDSは大ヒットを収め、日本で654万台、世界で1,879万台を売り上げました。
更に、後に続けて発売されたニンテンドーDS Lite、ニンテンドーDSi、ニンテンドーDSi LLも含めたニンテンドーDSシリーズの販売数は、日本で3,299万台、世界で1億5,402万台を売り上げる大ヒットとなりました。
これは、SONYのPlayStation2に次ぐ販売台数で、全ゲームハードで2番目に多い販売台数であり、そして携帯ゲーム機としては最も売れたゲームハードとなります。
ニンテンドーDSより発売された代表ソフト
そんなニンテンドーDSから発売されたカセットとしては、従来の任天堂の名作ソフトのリメイクが数多く発売されます。
NINTENDO64より発売され、”3Dアクションゲームの革命児”とも呼ばれた名作ソフトスーパーマリオ64に、大幅な追加要素を加えたリメイク作品である『スーパーマリオ64 DS』
スーパーファミコンより発売された、星のカービィシリーズの最高傑作と名高い星のカービィスーパーデラックスのリメイクである『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』
など、往年の任天堂の名作ゲームが多数リメイクされました。
また、従来の任天堂の人気シリーズの最新作も発売され話題となります。
大人気のポケットモンスターシリーズの最新作である『ポケットモンスター ダイアモンド・パール』
ダイアモンド・パールの発売から4年後に発売された『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』
その他、大人気レーシングゲーム”マリオカートシリーズ”の最新作である『マリオカートDS』
大人気の箱庭コミュニケーションゲームシリーズである”どうぶつの森シリーズ”の最新作『おいでよどうぶつの森』
など、従来の任天堂の人気作の最新作が次々と発売され、人気となりました。
また、ニンテンドーDSの最大の特徴であるタッチパネルとタッチペンを最大限利用して遊ぶゲームソフトも多く発売され、その新しいゲームスタイルが話題となり大人気となります。
脳科学の権威である川島隆太博士による監修で、簡単な計算や単語の記憶ゲームなどを解いて脳を鍛える『脳を鍛える大人のDSトレーニング』
ゲームボーイアドバンスより発売された”メイド・イン・ワリオ”の新作で、タッチペンとタッチスクリーンを用いた新たなミニゲームが搭載された『さわるメイドインワリオ』
など、タッチペンとタッチスクリーンを最大限利用して遊ぶソフトが人気となりました。
新たに登場した強力なライバルであるソニーに対抗して、新たなゲームの形を模索して作られたニンテンドーDSは大ヒットし、任天堂のゲーム業界における存在感を示す結果となります。
代表ゲームソフト
スーパーマリオ64DS
マリオカートDS
ポケットモンスター ダイアモンド・パール
ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー
ポケットモンスター ブラック・ホワイト
ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2
おいでよ どうぶつの森
さわるメイドインワリオ 他多数
2004年:ソニーよりPlayStation Portable発売
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ニンテンドーDSとほぼ同時期にSONYより発売されたのが、PlayStation Portable(略称PSP=ピーエスピー )でした。
携帯ゲーム機の世代としては第六世代携帯ゲーム機となります。
販売価格は20,790円。
日本で1,926万台、世界で7,640万台を売り上げました。
歴史に残るゲームハードであるPlayStation2を発売し、一躍ゲーム業界のトップに踊り出たSONYが、それまで任天堂の”ゲームボーイシリーズ”の独占状態であった携帯ゲーム市場に目を付けて発売したのが本ハードです。
PlayStation Portable(通称PSP)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが2004年に発売した携帯型ゲーム機です。
当時の携帯機市場において、これまでにない高性能と多機能を兼ね備えたハードとして登場し、据え置き機に匹敵するリッチなゲーム体験を外出先でも楽しめることをコンセプトに開発されました。
大型のワイド液晶ディスプレイを搭載し、美麗な3Dグラフィック表現を可能にしたことで、携帯ゲームの常識を覆す存在となりました。
PSPは、ゲームソフトを収録するメディアとして独自規格”UMD(ユニバーサル・メディア・ディスク)”を採用します。
このUMDには、ゲームのみならず映画や音楽なども収録可能であり、PSPは”ゲーム機でありながら総合エンターテインメントプレイヤー”という新たな位置づけを獲得しました。
また、Wi-Fi機能を搭載しており、インターネット接続やアドホック通信によるマルチプレイが手軽に楽しめた点も、当時としては画期的でした。
任天堂がニンテンドーDSにおいて、タッチスクリーンやタッチペンを使用した新たなゲーム操作の開拓という道に進んだのに対し、SONYから発売されたPSPは従来型の携帯ゲームのさらなる発展を目指したものとなっています。
4.3インチのワイドスクリーンディスプレイから映し出される圧倒的なグラフィックは、据え置き機であるPlayStation2と比べても全く遜色がないほど美麗なものです。
PlayStation Portableは単なるゲーム機というより、現在のスマートフォンに近い万能の機能を持っていました。
こうして、PlayStatio Portableは任天堂より発売された携帯ゲーム機であるニンテンドーDSとの差別化を図る事に成功し、ソニー初の携帯ゲーム事業は成功を収める事となりました。
PlayStation Potableより発売された代表ソフト
そんなPlayStation Potableからは、魅力的なゲームソフトも多数発売されます。
メタルギアソリッドシリーズの最新作で、メタルギアソリッド3の後のビッグボスの物語を描いた『メタルギアソリッド ピースウォーカー』
歴代ファイナルファンタジーシリーズの主人公と悪役が集まり、正義と悪の陣営に分かれて戦うストーリーが話題を呼んだ『ディシディア ファイナルファンタジー』
厨二病の大学生岡部倫太郎が主人公で、彼にのみ可能な時間遡行能力を駆使して、幼馴染の椎名まゆりと最年少天才物理学者の牧瀬紅莉栖の二人を救うために奔走する物語を描いたノベルゲームである『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』
など、数々の名作ソフトが発売され大ヒットしました。
そして、そんなPSPソフトの中で発売されるや否や大ヒットし、社会現象にまでなったソフトが『モンスターハンターポータブル 2ndG』です。
同じくPSPから発売されていた”モンスターハンターポータブル 2nd”のグレードアップ版で、新たなモンスターが追加されるなど、様々な追加要素が加えられた作品です。
本作は通信機能を利用した多数のプレイヤーによるマルチプレイが最大の魅力であり、本作のブームをきっかけにマルチプレイブームがゲーム業界で巻き起こります。
また、モンスターハンターを代表するセリフである
”ひと狩りいこうぜ”
は本作のテレビCMが初出であり、後にモンスターハンターシリーズ全体の代名詞となります。
SONY初の携帯ゲーム機は好調な出だしであったと言え、後に後継機であるPlayStation vitaが発売されることになるなど、SONYにとって重要なゲームハードとなりました。
代表ゲームソフト
・メタルギアソリッド ピースウォーカー
・ディシディア ファイナルファンタジー
・Fate/EXTRA
・STEINS;GATE
・モンスターハンターポータブル 2ndG 他多数
2005年:マイクロソフトよりXbox360発売
携帯ゲーム機では任天堂とSONYの一騎打ちが繰り広げられる中、据え置きゲーム機においては新参のマイクロソフト社がいち早く次世代機を発売しました。
それが2005年に発売された『Xbox360』です。
Xbox360はマイクロソフトより発売された次世代機で、第七世代ゲームハード機となります。
販売価格は37,900円。
初代Xboxの経験を活かしつつ、さらなるグローバル市場拡大を目指して開発された本機は、ハイビジョン映像対応、オンライン機能の強化、高性能な3Dグラフィックス処理能力を兼ね備え、次世代ゲーム機戦争の先陣を切る存在となりました。
白を基調としたスタイリッシュな本体デザインは、家庭のリビングにも自然に溶け込むよう意識されており、ゲーム機のイメージを一新する試みがなされました。
特筆すべきは、”Xbox Live”によるオンラインサービスの本格展開です。
Xbox 360では、インターネット接続を通じてゲームの対戦・協力プレイが楽しめるだけでなく、ゲームの体験版ダウンロード、ビデオコンテンツの購入、アバター作成など多彩なサービスが提供され、オンライン機能がゲーム体験の中心に据えられました。
この先進的な取り組みは、後の業界標準となり、現在の家庭用ゲーム機にも受け継がれています。
名称の”360”とは方位である”360度”からきており、”360度全方向に娯楽(エンターテイメント)を提供する”という思いを込めて名付けられました。
主に北米を中心に売れ、日本では162万台の売り上げに留まりましたが、世界では8,400万台を売り上げるなど、大健闘をします。
このゲームハードの成功により、マイクロソフトは本格的に家庭用ゲームハード開発に参入する事になります。
Xbox360より発売された代表ソフト
そんなXbox360から発売されるソフトは個性的な作品が多く、また主なターゲットである北米人の価値観に合った内容のゲームが多数発売されました。
カプコンより発売された、ゾンビや異常者で溢れている巨大なショッピングモール内で、3日間生き残る為にサバイバルをするゲームである『デッドライジング』
アメリカのゲーム会社であるエピックゲームズにより開発された、地球に似た惑星である惑星セラにて、地底より現れたローカストと人類との戦いを描いた『GEARS OF WAR』
前ハードであるXboxで発売されるや大ヒットとなり、”Xboxシリーズの顔”となった”Haloシリーズ”の最新作である『Halo 3』
セガより発売された、魔女ベヨネッタを操作して、敵である天使を倒していくスタイリッシュアクションゲーム『BAYONETTA – ベヨネッタ』
など、多くの名作がこのハードから発売されています。
また、主に日本人をターゲットに開発されたソフトも数多く作られました。
中でも、少女を育成し一流のアイドルとして成長させるゲームである『アイドルマスター』は大ヒットし、CDなど関連商品が数多く発売されます。
アイドルマスターは当時サービスを開始していたニコニコ動画においても大流行しており、多くの関連動画がアップロードされています。
このように、Xboc360は商業的に大成功を収め、マイクロソフトの家庭用ゲーム開発への参入を確たるものにしました。
同時に、従来からのゲーム産業の雄であった任天堂やソニーとのゲームユーザーの奪い合いが始まり、”第二次ゲームハード三国時代”とも呼べる様相を呈します。
代表ゲームソフト
・デッドライジング
・GEARS OF WAR
・Halo 3
・BAYONETTA – ベヨネッタ
・アサシン クリード
・アイドルマスター
2006年:任天堂よりニンテンドーWii発売
続いてご紹介するのは、任天堂より2006年に発売された次世代機である『ニンテンドーWii』です。
据え置きゲームハードとしては第七世代ゲームハード機に分類されます。
販売価格は25,000円です。
ニンテンドーWiiは、任天堂が2006年に発売した据え置き型ゲーム機です。
それまでのゲーム機とは一線を画す、”直感的な操作”を重視した設計が特徴で、幅広い年齢層やゲーム未経験者にもゲームの楽しさを届けることを目的として開発されました。
SONYのPlayStationシリーズに対し思わぬ敗北を喫した任天堂は、従来型のコントローラーを用いたゲームで勝負する事の限界を痛感します。
その結果生まれたのが、ニンテンドーwiiの最大の特徴である”リモコン”と”ヌンチャク”という二つの特殊なコントローラーを用いた全く新しいプレイスタイルでした。
ヌンチャク(左)とリモコン(右)
Wiiリモコンには加速度センサーや赤外線センサーが内蔵されており、テレビ画面上のポインタ操作や、体の動きを使ったプレイが可能となりました。
その為、プレイヤーは室内にいながらテニスやボウリングなどの身体を動かす疑似スポーツで遊ぶ事が出来るようになりました。
これにより、これまでコントローラー操作に馴染みのなかった層にも直感的なゲーム体験が提供され、家族や友人と一緒に楽しめるタイトルが次々と生まれました。
特に『Wii Sports』は、シンプルな操作と分かりやすいルールで世界的な大ヒットを記録し、Wii普及の立役者となりました。
また、Wiiには”バーチャルコンソール”という機能が搭載され、ファミコン、スーパーファミコン、NINTENDO64、さらには他社ハードの名作タイトルをダウンロード購入して遊べるようになった点も大きな魅力でした。
さらに、インターネット接続によるソフト更新や、専用チャンネルを通じたニュースや天気予報の閲覧といった新たなサービス展開も行われ、単なるゲーム機を超えた家庭用エンターテインメント端末としての地位を築きました。
本体のデザインは白を基調としたスリムなスタイルで、リビングに自然に溶け込むことを意識して設計されました。
縦置き・横置きどちらにも対応しており、スペースを選ばない点も高く評価されました。後期には小型化を果たした『Wii mini』も登場し、さらに手頃な価格帯で市場拡大を狙いました。
このような画期的なゲーム体験により、従来のゲーマー層以外の子供や主婦といったライトなゲーマー層の獲得に成功します。
このような戦略が功を奏し、ニンテンドーWiiは商業的に大成功を収め、日本では 1,275万台、世界では1億163万台を売り上げます。
任天堂の据え置き型ゲームハードとしては初の販売台数1億台越えを達成し、競合他社の同世代機であるPlayStation3、Xbox360の売り上げを超える結果となりました。
第六世代ゲームハード開発競争において、新参のSONYに辛酸を嘗めさせられた任天堂の捲土重来といった所ですね。
そして肝心のゲームソフトのクオリティも任天堂らしく軒並み高いクオリティであり、またwiiリモコンとヌンチャクの機能をフルに活用してプレイするソフトも多数発売され、

初めてゲームをするけど、なんだか難しそう
という、これまでゲームをあまりしたことがなかったライトユーザーに好評となります。
ニンテンドーWiiから発売された代表ソフト
そんなニンテンドーWiiからは、”質”に拘る任天堂らしい高クオリティの名作ソフトが多数発売され、話題を呼びます。
”スーパーマリオ64”より続く”箱庭3Dマリオ”の最新作で、銀河を舞台にマリオが飛び回る爽快アクションが人気を博した『スーパーマリオギャラクシー』
”バランスWiiボード”を使用する事で、自宅でゲーム感覚でヨガや筋トレなどのダイエットスポーツを楽しむことが出来る『Wii Fit Plus』
ゼルダの伝説シリーズの最新作であり、”ゼルダの伝説シリーズ”の時系列の一番最初の物語を描いた『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』
大人気格闘ゲーム”スマッシュブラザーズシリーズ”の最新作で、シリーズで初めて他社のキャラクターである”スネーク”と”ソニック”が参戦するという事で話題を呼んだ『大乱闘スマッシュブラザーズX』
など、多くの魅力的なゲームが発売され話題となります。
中でも世界でwii本体と同時発売された『Wii Sports』は、wiiリモコンの特性をフルに活用し、”野球”や”ボウリング”、”テニス”などの5つのスポーツを疑似体験できるゲームとしてライトゲーマー層に人気となります。
結果、Wii Sportsは世界で8,290万本を売り上げる記録的な大ヒットとなりました。
これは、任天堂のゲームソフト史上最も売れたゲームソフトとなり、全てのゲームソフトの中で4番目に売れたゲームとなります。
そして、複数のゲームハードからではなく単一のゲームハードから発売されたゲームソフトとしては、現在でも世界で一番売り上げたゲームとなりました。
このように、純粋なスペックではSONYに劣ると考えた任天堂による”新たなゲームの形”の創造と、ライトユーザー向けのマーケティングにより、第七世代ゲームハードのユーザー獲得競争は任天堂の大勝利に終わります。
代表ゲームソフト
・スーパーマリオギャラクシー
・ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
・ゼルダの伝説 スカイウォードソード
・大乱闘スマッシュブラザーズX
・Wii Fit Plus
・Wii sports 他多数
2006年 ソニーよりPlayStation3発売
マイクロソフトのXbox360、任天堂のwiiに遅れる形で第七世代ゲームハードを発売したのが、前回のゲームハード戦争の覇者であるソニーでした。
2006年に、ソニーより次世代機『PlayStation3』が発売されます。
伝説的なゲームハードとなった”PlayStation2”の正当な後継機という事で、”PlayStation3”と名付けられます。
販売価格は62,790円。
PlayStation 3(通称PS3)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが2006年に発売した据え置き型ゲーム機です。
次世代エンターテインメントの中核を担うことを目指して開発されたPS3は、圧倒的なハードスペックを誇り、高精細な映像表現、充実したオンライン機能、そして多彩なメディア対応を特徴としています。
当時最先端だった”ブルーレイディスク”をゲームおよび映像メディアに採用し、単なるゲーム機にとどまらない”家庭内エンターテインメントセンター”としての位置づけがなされました。
PS3の最大の技術的特徴は、”Cell Broadband Engine(セルブロードバンドエンジン)”と呼ばれる独自設計の高性能プロセッサを搭載している点です。
このプロセッサは膨大な演算能力を持ち、従来機とは比較にならないほどリアルで繊細なグラフィック表現を可能にしました。
加えて、標準でハードディスクドライブ(HDD)を内蔵し、ダウンロードコンテンツの保存や、デジタルメディアの再生にも幅広く対応しました。
オンラインサービス面では、”PlayStation Network(PSN)”が本格的に始動し、無料でオンライン対戦やコンテンツ購入ができる環境が整えられました。
また、”PlayStation Store”ではゲームソフトや追加コンテンツ、映画、音楽などを手軽にダウンロードでき、デジタル流通時代への大きな一歩を踏み出しました。
さらに、他社に先駆けて”トロフィーシステム”を導入し、プレイヤーの実績を可視化する文化を築きました。
ハードウェアは、発売当初こそ高価格や大型筐体が課題となりましたが、改良モデルとして”PlayStation 3 スリム”、さらに小型化・軽量化を実現した”PlayStation 3 スーパー スリム”が登場し、普及促進に大きく寄与しました。
加えて、PlayStation Moveというモーションコントローラーの導入により、体感型ゲームへの対応も図られました。
PlayStation 3は、単なる次世代機を超えた”未来型エンターテインメントプラットフォーム”として、ゲーム業界に新たな歴史を刻んだ存在となったのでした。
このようにPlayStation3は様々な機能を搭載したハイスペックなゲームハードでしたが、その事が仇となり開発コストがかさみ、それに伴い販売価格も上昇。
これはサードパーティーが自社ソフトをPlayStation3で発売する事を躊躇する要因となり、発売当初はハードの売り上げが伸び悩みます。
結果、日本での売り上げは1,027万台。
世界での売り上げは8,740万台となり、ライバルである任天堂のニンテンドー Wiiに敗北する結果となってしまいました。
PlayStation3から発売された代表ソフト
このように、販売台数で言えば任天堂に再び王座を奪われましたが、PlayStation3からはサードパーティーによる個性豊かなソフトが数多く発売され人気となります。
アトラスによる”ペルソナシリーズ”の最新作である『ペルソナ5』
スクウェア・エニックスから発売された、大人気”ファイナルファンタジーシリーズ”最新作で、初の女性主人公で話題を呼んだ『ファイナルファンタジーXIII』
同じくスクウェア・エニックスから発売された、大人気シリーズである”ドラゴンクエストシリーズ”から、シリーズ初のビルドゲームである『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』
アメリカのロックスター社から発売された、大人気シリーズである”グランドセフトオートシリーズ”の最新作である『グランド・セフト・オートⅣ』
コナミから発売された大人気スニーキングアクションシリーズ”メタルギアソリッドシリーズ”の最新作で、主人公の一人であるソリッド・スネークの最後の活躍を描いた『メタルギア・ソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』
など、これまでの人気シリーズの続編が次々とPlayStation3で発売され、人気作品となりました。
このように、売上ではニンテンドーWiiには及ばなかったものの、マイクロソフトのXbox360には勝利しており、日本製ゲームのブランド力を世界に知らしめる結果となります。
代表ゲームソフト
ペルソナ5
ファイナルファンタジーXIII
ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
グランド・セフト・オートⅣ
龍が如く3
メタルギア・ソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット 他多数
まとめ
いかがだったでしょうか。
携帯ゲームハード、そして据え置きゲームハードともに任天堂が勝利し、”王者任天堂”の威光を再び世の中に知らしめた形となりました。
任天堂、ソニー、そしてマイクロソフトによる熾烈を極めるゲームハード開発競争は、今後は第八世代ゲームハードに戦場を移して、引き続き継続されていく事になります。
しかし、そんな家庭用ゲーム業界に、存続を脅かすような巨大な暗雲が立ち込めます。
黎明期の米国ゲーム産業を牽引し、その一方で”アタリショック”を引き起こしゲーム産業を衰退させたアタリ社にかつて在籍していたスティーブ・ジョブズが、2007年にスマートフォンであるiPhoneを発表します。
それにより、スマートフォン向けゲームであるいわゆるスマホゲーが続々開発され、潜在的なゲームプレイヤーを奪われる形となっていきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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