みなさんこんにちは、syuyaです。
みなさんは1日にどのくらいインターネットを利用しているでしょうか?
インターネットを利用していると、普段日常生活では使われないような言葉遣いや言い回しに遭遇することがあります。
これら、インターネット上で流行り、主にインターネット上でのみ流通した語彙の事をネットスラングと言います。
ネットスラングにはマイナーなものから、広く一般人に使われているメジャーなものまで幅広く存在し、またかつては盛んに使われていながらも、今ではすっかり廃れてしまったものも数多くあります。
ネットスラングの歴史は古く、かつては主にひろゆきこと西村博之氏が管理人を務めていた2ちゃんねる(現5ちゃんねる)で新たなインターネットスラングが生み出され、そしてネット上で流通していました。
その為、初めて掲示板を見たユーザーには訳の分からない文面になる事も多々あったようです。
そして、ネットスラングの発生源は2ちゃんねるからTwitter(現X)、YouTuberの発言などへと移り変わり、それに伴い”ネットスラングの世代交代”のような事も起きます。
結果、かつて盛んにネット上で使われていたスラングの多くが”死語”となりました。
時の流れは残酷ですよね。
この記事では、古今にネット上で使われたネットスラングの意味と、その由来を皆さんにご紹介します。
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意味: 面白い時の笑いの表現として使う
由来:一番有名なネットスラングかもしれません。
インターネット黎明期、当時のユーザーたちは面白い時の表現として、いちいち”笑い”や”(笑)”とタイピングしました。
それが簡略化され、”warai”とタイピングする際の最初の一文字である”w”をもって、笑いの表現するようになりました。
”w”は多く並べる程笑いの度合いが大きくなります。例 ”wwwwwwwwwwwwwww”
後に”w”が草の形に見える事から、単に”草”や”草生える”などという表現に変わっていきます。
しかし、”笑い”から”草”に変化するとは、一体だれが予測出来たでしょうか?
orz
orz
意味: 落ち込んでうなだれているさま
由来:2002年頃の個人ニュースサイト兼コミュニティサイトであった”ECHSIDE”における、”教えて君BBS”というスレッドが初出と言われています。
ケーブルカバーをパソコンで打てる記号で図式化した際、”_| ̄|○“と表したものがきっかけでした。
意図せずに作ったその図が、落ち込んでうなだれている人に見えると話題になり、後により打ち込みやすい、アルファベット3文字で”orz“と打つようになったことから誕生しました。
2023年においては最早死語であり、若いネットユーザーたちはあまり意味を知らないようです。
wktk (ワクテカ)
wktk(わくてか)
意味: ワクワクしているときに使う
由来:”ワクワクしすぎて肌の血行が良くなり、なんだかテカテカしてきた”といった表現から発生し、”ワクワクテカテカ”の頭文字をとって”wktk“となりました。
初期のニコニコ動画などでは、動画の初めにこのスラングをコメントで打つのが流行りました。
どちらかというと2000年代によく使われた古いネットスラングであり、2023年現在では少し廃れつつある言葉でもあります。
しかし”ワクワク”は分かりますが、それによって肌が”テカテカ”するという発想は、なかなか出来る発想ではありませんね。
昔のインターネットには、こういった面白い発想の持ち主も多くいました。
キボンヌ
キボンヌ
意味: 希望する、の意味。
例)その件について詳細キボンヌ
由来: 2000年代のインターネット掲示板において、他のユーザーに主に情報提供などを希望する際によく使われました。
言葉自体の由来は、2000年のシドニーオリンピックに出場していた女子陸上選手の”金沢イボンヌ選手”と、”希望する”を融合させたものと言われています。
gkbr(ガクブル)
gkbr(ガクブル)
意味:すごくびびってしまってガクガクと震えている様子
由来:2000年代の匿名掲示板2ちゃんねる(当時)において使われていた言葉です。
ガクガクブルブルから頭文字4文字をとって”gkbr”となったのが成り立ちです。
乙(おつ)
乙(おつ)
意味:お疲れ様と相手を労う意味
由来:労いの言葉である”お疲れ様“を簡略化して”乙“となりました。
平仮名で“おつ”ともいいます。
ニコニコ動画などでは、動画をアップロードした投稿主に対し “アップロードお疲れ様“→”うpおつ”→”うぽつ”という言葉も使われていました。
ネットスラングの中でも使いやすく、比較的一般人にもよく使われていたスラングと言えます。
禿同(はげどう)
禿同(はげどう)
意味:激しく同意するの意味。
由来:2000年代のインターネット掲示板2ちゃんねる(当時)でよく使われていました。
”しゅうどう”ではなく”はげどう”と読み、元々は”激しく同意”と同感の意思を表す言葉でした。
”激しく同意”から”はげどう”、そして”禿同”となりました。
ぬるぽ
ぬるぽ
意味:脱力する、がっかりするという意味。
由来:プログラミング言語Javaにおけるエラーメッセージ”NullPointerException”を略したもの。
これに対してはガッと返すのがお約束なのであるが、その由来が2002年の2ちゃんねる(当時)のプログラム板の”NullPointerExceptionを『ぬるぽ』と呼ぶスレ”に投稿された>>1と>>2のやりとりが由来です。
これも最早死語であり、昔のネットを知る一部の人たちにしか通じなくなってしまいました。
黒歴史(くろれきし)
黒歴史(くろれきし)
意味:自分の過去の中で触れられたくない、恥ずかしい歴史
由来:由来はテレビアニメ”機動戦士ガンダム∀”より。
機動戦士ガンダム∀の作中では、争いばかりしていた人類の過去の歴史をすべて”黒歴史”として、その記録を月の宮殿に封印していたました。
そして作中の登場人物はその歴史を忌むべきものとし、無かったものとして扱っていました。
その事から転じて、ネットユーザー達は自分の中で消し去りたい過去の事を”黒歴史”と呼ぶようになったと言います。
この言葉は一般にも広く普及し、2023年においては地上波でも使われるスラングとなりました。
その為、テレビの有名人や一般人の間でも頻繁に使用されるスラングとなっています。
しかし、この言葉は知っていて日常的に使っていても、元ネタがガンダムである事を知らない人も多いようです。
ggrks(ググレカス)
ggrks(ググレカス)
意味:自分でgoogle検索で調べろよといった意味
由来:google検索をする事を”ググる“といい、その頭文字をとって”ggr“です。
自分でろくに調べもせず、掲示板で他人に質問ばかりするユーザーに対し
”そのくらい自分でググれカス“→”ggrks“
となったのが始まりです。
言うまでもなく挑発的な表現なので、あまり使用しない方が良いでしょう。
因みにググる(google検索する)といった言葉は英語にも存在し、”google”という動詞が存在しています。
例文: I googled about internet slangs.(私はインターネットスラングについてgoogle検索した)
くぁwせdrftgyふじこlp;@
くぁwせdrftgyふじこlp;@
意味:言葉に出来ない程焦ったり、言葉に出来ない叫びを発している事の表現。
由来:パソコンのキーボード上、で一番左側のアルファベットキー”Q“と”A“の段を交互に上下しつつ右にずらして打つと(qawsedrftgyhujikolp;@→くぁwせdrftgyふじこlp;@)と、この文字列になることから。
初出は2ちゃんねるの”キーボードの上から三段目と四段目を二本指で左からダーすると“という板です。
元ネタのスレッドでは
”こうすると中にふじこっていう名前が出てくるよ”
といった雑学的な内容だったのですが、次第に焦ったり、言葉にならない感情を表現する為の言葉となったようです。
これを言う人には、”とりあえずもちつけ“というのが決まりです。
ディスる
ディスる
意味:相手を軽んじる、仲間はずれにする、否定するなど。
由来:英語のdisrespect(無礼)やdisparage(軽視する、軽んじる)から、接頭辞の”dis”をとって動詞にしたものです。
ネット上では2000年代後半から使われだしたものの、この言葉自体は1990年代の渋谷の若者を中心としたヒップホップグループによって使われていました。
なので言葉の歴史自体は古かったりします。
このスラングも、比較的一般人もよく使用するスラングとなっています。
あたおか
あたおか
意味:頭がおかしい(人・事)
由来:お笑い芸人である”見取り図”の盛山晋太郎さんのつっこみから流行りました。
”頭がおかしい”とハッキリ言ってしまうのは色々と角が立つという事で、少し柔らかく表現した言葉として”あたおか”が使われ始めました。
しかし侮蔑的な表現であることは変わりない為、あまり使わない方が賢明でしょう。
またお笑い芸人でyoutuberである、江頭2:50さんの動画視聴者の事を”あたおか”と呼ぶそうです。
マ?
マ?
意味:マジで?
由来:”それマジ?“”マジで?“等の言葉を極限まで略した結果、”マ?“という一文字に短縮されたようです。
この問いかけに対し、肯定ならば”マ”と答えるのだそう。
最早訳が分かりませんね。
例)
A: 俺彼女出来ちゃったんだよね~。
B:マ?
A:マ。
マジレス
マジレス
意味:ネット上の書き込みなどに対し、躍起になって返答しているさま。
また、”冗談じゃなく言うと”や”本当の事を言うと”といった前置きとして使う。
由来:インターネット掲示板などで、書き込みに反応して自分も書き込むことを”レスする”(responseする、レスポンスするの略)と言い、そこに”マジ=真剣に”が合わさって”マジレス“となりました。
感情的になって反応している相手に対して、
”ネタにマジレスカッコ悪い”
”ネタにマジレスしてどうすんの?”
等と煽る時に使います。
また転じて、ネタではなく本当の事を発言する際の前置きとして
“マジレスすると~”
等と使います。
微レ存
微レ存(びれぞん)
意味:非常に低い確率だが、決してゼロではないという意味
由来:”微粒子レベルで存在する”の略。
”たとえ微粒子のような小さな可能性でも可能性があることにはある”
といった意味です。
2023年現在では廃れつつある言葉です。
意味合い的には新しく出来た”ワンチャン(ワンチャンス)”と近いと思われます。
エモい
エモい
意味:何か分からないけど、なにか良い感じに感情がゆさぶられるようなものや事をいう。
由来:語源は英語の”emotional(感情的な)”から。
メディアアーティストの落合陽一氏が、メディアで多用していたことから流行りました。
言葉ではうまく表現できないながらも、なにか良い感じになった時に使われます。
昔からある日本語では、”わびさび”のような言葉が近いかもしれません。
激おこぷんぷん丸
激おこぷんぷん丸
意味:とても怒っている様子を可愛らしく言ったもの
由来:2013年頃のTwitter上にて、ギャルが怒りの感情を表す際に使うとされました。
怒りの程度により6段階に分かれ
1.おこ(弱め)
2.まじおこ(普通)
3.激おこぷんぷん丸(強め)
4.ムカ着火ファイヤー(最上級)
5.カム着火インフェルノォォォォオオウ(爆発)
6.激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム(神)
であるとされました。
実際には3番目の激おこぷんぷん丸までが良く使用され、それ以降の段階はネタとして創作されたようです。
○○みが強い
○○みが強い
意味:○○の中に入った動詞や形容詞を名詞化し、その程度が強いことを表します。
例)バブみが強い・・・男性が母性を感じやすい年下の女性を指す、または女性が母性をくすぐられやすい男性を指す。
例)分かりみが強い・・・とても同感しやすいこと
例)ヤバみが強い・・・とてもヤバいこと
由来:Twitter上で使われ始めた表現です。
当然、従来の日本語の表現としては誤っていますが、言語と言うのは常に変化しているもので、多くの人が使用するのならばそれが正しい日本語なのかもしれませんね。
主に若者の間で使われています。
スパダリ
スパダリ
意味: 完璧な彼氏、夫の事、”スーパーダーリン”の略
由来:元はBL(ボーイズラブ)好きの女子である通称”腐女子”の間で使われていた言葉です。
BLに出てくるパーフェクトなフィクションの男性の事を”スパダリ“と呼んでいたのが、一般にも広がり定着したものだとされています。
2014年ごろには、もうTwitter上で使われていました。
このように、以前では一部のオタク層で使用されていた言葉が、一般にも広く使われるようになる例が多々あるようです。
~してもろて
~してもろて
意味: ~してもらっての意。
由来:youtuberやvtuber起源説があるが、正確なところははっきりしません。
関西弁風ではありますが、関西人が使うように文中で使うのではなく、主に文末で使われるようです。
関西弁の用法:~してもろて、ほんまありがとうございます。
スラングの用法:とりあえず~してもろて。(~してもらって)
インターネット上において、2ちゃんねるで使用される猛虎弁(エセ関西弁)のように、何故か関西弁が多用される傾向があるようです。
チー牛(ちーぎゅう)
チー牛(ちーぎゅう)
意味: すき屋のチーズ牛丼を食べてそうな冴えない男性を指す
由来:元ネタは、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)のなんでも実況J(通称なんJ)の”なんJ 昼のニート無職部”というスレに書かれた以下の書き込みです。
301 風吹けば名無し 2018/07/19(木) 17:11:15.64 ID:0V7RAyaFa
就労移行支援で面白かったのは利用者の若い男が皆同じ顔をしてた事
ザ・陰キャって顔
眼鏡
黒髪
子供のような髪型
覇気のない抜けた顔
(悪い意味で)童顔
大人なのに中学生のようで気味悪い
10人いたら8人がそんな顔
(男性の顔の画像)
人間顔で分かるんやなって
そしてこの書き込みに添付されていた画像
が元ネタです。
この画像の人物の元ネタは、ネット上で活躍するイラスト絵師であるいびりょ氏の自画像で、2008年にされた投稿でした。
いびりょ氏本人は、ご自身の描かれたイラストがこのような形で有名になるとは思っていなかったようですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
新しい日本語であるネットスラングは、今こうしているこの時にも新たに作られ、また死語として消え去っていきます。
古い人間から見たら乱れた日本語であっても、それが若者の間で使われ普及したのならば、それは正式な”言葉”となり、日本語の語彙に新たに加えられていきます。
重要なのは古い言葉を知りつつ、こういった新しい言葉も柔軟に吸収し、使いこなしていく事ではないでしょうか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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