家族の介護が必要になった時にやるべき事と、利用できるサービスについてご紹介しています。
みなさんこんにちは、syuyaです。
この記事では、家族に介護が必要になった時にやるべき事と、利用できるサービスをご紹介しています。
家族の介護が必要になる瞬間は、多くの場合、突然やってきます。
入院や体調悪化をきっかけに、「これからどうすればいいのか分からない」と戸惑う方も少なくありません。
本記事では、介護が必要になった時に最初にやるべき事と、日本で利用できる主な介護サービスについて、順を追って解説します。
※本記事は、家族の介護が必要になった際に知っておきたい基本的な情報を、一般的な資料や公開情報などをもとに分かりやすくまとめたものです。介護・福祉・医療などの専門家が作成した記事ではありません。本記事の内容はあくまで参考情報としてご利用いただき、具体的な手続きやサービスの利用については、お住まいの市区町村、地域包括支援センター、ケアマネジャーなどの専門機関にご確認ください。
1.まず最初にやるべき事は「状況の整理」

家族の介護が必要になった時、多くの人は突然の出来事に気持ちが追いつかず、何から手をつければいいのか分からなくなりがちです。
しかし最初の段階で最も重要なのは焦って行動することではなく、現状を整理することです。
介護は短期間で終わるケースもありますが、多くは数年単位になる可能性があります。
そのため、初動の判断が今後の負担を大きく左右します。
まずは次のポイントを落ち着いて確認しましょう。
✔ 本人の身体状態と生活能力
本人の介護の度合いから、本人がどこまで自分でできて、どこから介助が必要なのかを把握します。
例えば、
・歩行は可能か(杖、手すりがあれば歩けるか)
・トイレは自力で行けるか
・入浴は危険がないか
・食事は自分で取れるか
・認知機能に問題はないか
医師の診断内容や退院時の説明も重要な判断材料になります。
✔ 介護が必要な期間の見込み
介護が必要なのは一時的なものなのか、長期になる可能性があるのかも重要です。
骨折などであれば回復の見込みがありますが、認知症や慢性疾患の場合は長期化する傾向があります。
見通しを知ることで、無理のない体制を考えやすくなります。
✔ 家族の状況と介護可能な範囲
本人の家族の状況と、家族がどの程度介護に協力できるのかを把握します。
ここは非常に大切なポイントです。
以下の点を、本人と本人の親族間でよく確認しましょう。
・同居している家族はいるか
・仕事との両立は可能か
・介護に関われる人は何人いるか
・介護に携わる人間は、精神的・体力的にどこまで対応できるか
理想ではなく「現実的にできる範囲」で考えることが重要です。
無理を前提にすると、後から必ず限界が来ます。
✔ 本人の希望
忘れがちですが、本人の意思も重要です。
自宅で過ごしたいのか、施設も選択肢として考えているのか、また、誰に介護してほしいのかなど。
本人の希望を尊重すると、後のトラブルや後悔が減ります。
当然家族の負担を最大限考慮する事も大事ですが、可能な限り本人の意思を尊重する事が大切です。
よく本人と相談するようにしましょう。
2.介護保険制度の利用を検討する

家族の介護が必要になった時、最も重要な支えになるのが介護保険制度です。
しかし実際には、「制度は知っているけれど、どう使えばいいのか分からない」という方がとても多いのが現状です。
介護は、家族だけで抱え込むものではありません。
日本には公的な支援制度が整っており、それを利用することで負担を大きく軽減できます。
まずは、制度の基本から理解しておきましょう。
✔ 介護保険制度とは?
介護保険は40歳以上の人が加入している公的保険制度で、介護が必要になった場合にサービス費用の一部を負担してもらえる仕組みです。
一般的な自己負担割合は、1割(所得により2〜3割)となっており、経済的負担を大きく減らすことができます。
つまり、介護サービスを「格安」で利用できる制度と言えます。
厚生労働省HPより介護保険制度の概要:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
✔ まず行うのは「要介護認定の申請」
介護保険を利用するには、最初に要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定の申請先は、次のいずれかとなっています。
・市区町村の介護保険窓口
・地域包括支援センター
申請自体は家族でも行えますので、最寄りの窓口で申請するのが良いでしょう。
申請後は次の流れになります。
① 訪問調査(自宅や病院で聞き取り)
② 主治医の意見書作成
③ 審査・判定
④ 要介護度の決定
結果が出るまでの期間は、通常30日程度です。
✔ 要介護度とは?
要介護とは、日常生活を送るうえで継続的な介護や支援が必要な状態を指し、必要な介護の程度に応じて「要介護1」から「要介護5」までの5段階に区分されます。
認定結果は次の区分に分かれます。
・要支援1・2(軽度)
・要介護1〜5(中度〜重度)
要介護の数字が大きいほど、介護の必要度が高くなります。
また要介護のレベルによって、利用できるサービス量の上限も変わります。
詳細については、以下の厚生労働省のHPにて確認するのが
厚生労働省HP要介護認定はどのように行われるか?:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/nintei/gaiyo2.html
✔ 申請は「早め」が重要な理由
よくある誤解として、「まだそこまでじゃないから申請は早い」と考える方がいます。
しかし実際は逆で、早めに申請した方が負担は軽くなります。
理由はシンプルで、サービス利用までに時間がかかり、その間に要介護者の容態が急に悪化する可能性がある為です。
また、要介護者の家族の疲労が蓄積しやすく、早めに支援を受けた方が負担が軽くなるからです。
迷う段階でも、相談だけでも問題ありません。
老齢の家族の日常生活に支障が出始めた際には、早めに公的機関に相談するのが良いでしょう。
3.地域包括支援センターを活用する

家族の介護が必要になったとき、まず頼るべき存在が地域包括支援センターです。
しかし、「名前は聞いたことがあるけれど、何をしてくれる場所なのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
地域包括支援センターは、高齢者とその家族を支える総合相談窓口です。
介護の入り口に立ったばかりの人にとって、最も心強い味方になります。
✔ 地域包括支援センターとは?
地域包括支援センターは、市区町村が設置している公的な相談機関です。
保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職が在籍しています。
主な役割は次の通りです。
・介護保険の申請サポート
介護保険を利用するための申請手続きや必要書類について、分かりやすく説明し、スムーズに進められるよう支援してくれます。
・要介護認定前の相談
まだ認定を受けるべきか迷っている段階でも、現在の状態を整理し、申請の必要性について専門的な視点でアドバイスを受けられます。
・ケアマネジャーの紹介
認定後に介護サービス計画を作成するケアマネジャーを紹介し、その後の介護体制づくりをサポートしてくれます。
・認知症に関する相談
物忘れや行動の変化が気になる場合に、対応方法や医療機関・支援制度について具体的な助言を受けられます。
・高齢者虐待の相談
身体的・心理的・経済的な虐待の疑いがある場合に、本人の安全確保を第一に、適切な支援や関係機関との連携を行います。
・介護者の悩み相談
介護によるストレスや不安、孤立感についても相談でき、必要に応じて休息支援や家族会などの情報を案内してくれます。
つまり、「介護の総合案内所」のような存在です。
✔ どんなタイミングで相談すべき?
よくあるのが、「要介護者の衰えはまだそこまでではないから相談は早い」という考え方です。
しかし実際には、少しでも不安を感じた時点で相談するのが理想的です。
例えば、
・物忘れが増えてきた
・転倒が増えた
・一人暮らしが不安になってきた
・退院後の生活が心配
この段階で相談しても問題ありません。
少しでも不安な事が増えてきた場合には、早めに相談に行く事を心がけましょう。
✔ 実際の相談の流れ
地域包括支援センターに相談するとき、「何を話せばいいのか」「どんな手続きが必要なのか」と不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、最初から介護に関する知識を身につけておく必要はありません。
現在困っていることを伝えれば、担当者が状況を整理しながら必要な支援を案内してくれます。
一般的には、次のような流れで相談が進みます。
① 電話や窓口で相談する
まずは、本人が住んでいる地域を担当する地域包括支援センターに電話するか、直接窓口を訪ねます。
「最近、親の物忘れが増えてきた」「一人で生活するのが難しくなってきた」「退院後の生活が心配」など、現在の状況を簡単に伝えれば大丈夫です。
② 本人や家族の状況を伝える
担当者から本人の身体状態や生活状況、家族構成、現在困っていることなどについて質問されます。
例えば、
・歩行や食事、入浴などは自分でできるか
・認知機能に変化はあるか
・一人暮らしか、家族と同居しているか
・家族はどの程度介護できるか
・現在、医療機関を受診しているか
といった内容です。
すべてを正確に説明できなくても問題ありません。分かる範囲で伝えることが大切です。
③ 必要な支援について説明を受ける
状況を確認したうえで、介護保険制度や利用できるサービスについて説明を受けます。
要介護認定が必要な場合には申請方法を案内してもらったり、まだ介護保険を利用する段階ではない場合には、別の支援制度や地域のサービスを紹介してもらったりすることがあります。
④ 必要に応じて専門機関につないでもらう
相談内容によっては、医療機関、ケアマネジャー、介護サービス事業者など、適切な専門機関につないでもらえる場合があります。
そのため、「どこに相談すればいいのか分からない」という段階でも、まず地域包括支援センターに相談してみることには大きな意味があります。
⑤ 継続して相談することもできる
一度相談しただけで終わりではありません。本人の状態が変化したり、家族の介護負担が大きくなったりした場合には、改めて相談できます。
介護は長期にわたることもあるため、困ったときに相談できる窓口を早い段階で知っておくことが、本人と家族の安心につながります。
4.ケアマネジャーとケアプランを作成する

要介護認定を受けるとケアマネジャー(介護支援専門員)が付きます。
要介護認定を受けると、次の重要なステップが「ケアマネジャーとの面談」です。
ここから、実際の介護生活が具体的に形になっていきます。
ケアマネジャーは、正式には「介護支援専門員」と呼ばれ、介護全体の設計を担う専門職です。
言わば、介護の司令塔のような存在と言えます。
ケアマネージャーの制度・役割については、以下の厚生労働省のHPに詳細が書かれています。
厚生労働省HP:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000114687.pdf
✔ ケアマネジャーの役割とは?
ケアマネジャーの主な役割は次の通りです。
・本人と家族の状況を把握する
・利用できるサービスを提案する
・ケアプラン(介護計画)を作成する
・各サービス事業所との連絡・調整
・定期的な見直しとフォロー
介護は一つのサービスだけで完結するものではありません。
実際には、「訪問介護」「デイサービス」「福祉用具の提供サービス」などを組み合わせて成り立ちます。
その全体を調整してくれるのがケアマネジャーです。
✔ ケアプランとは何か?
ケアプランとは、簡単に言えば「介護の設計図」です。
そこには、「どのサービスを」「週に何回利用するか」「どの事業所を使うか」「どんな目標を目指すか」が具体的に記載されます。
例えば、
「週2回デイサービスを利用し、歩行機能の維持を目指す」
「訪問介護を週3回利用し、入浴介助を行う」
といった形で、生活の流れが明確になります。
✔ 面談で大切にすべきこと
最初の面談では、遠慮せず現状を伝えることが重要です。
特に伝えるべきなのは、「本人が困っていること」「家族が負担に感じていること」「今後どうしたいかという希望」です。
「これくらいは家族でやるべきかもしれない」と思って黙ってしまうと、負担が大きいプランになってしまうことがあります。
介護は理想ではなく、継続できる現実的な形を目指すことが大切です。
✔ ケアプランは変更できる
よく誤解されがちですが、ケアプランは一度作ったら終わりではありません。
「状態が変わった」「負担が増えた」「サービスが合わない」といった場合は、見直しが可能です。
定期的にケアマネジャーが訪問し、状況確認を行います。無理があれば、その都度調整していきます。
5.利用できる主な介護サービス

介護保険を利用すると、さまざまなサービスを組み合わせることができます。
大切なのは、「全部を家族でやる」のではなく、必要な部分を外部に任せることです。
ここでは、代表的なサービスをもう少し詳しく解説します。
■ 訪問介護(ホームヘルプ)
訪問介護は、ホームヘルパーが自宅を訪問し、日常生活に必要な介助や支援を行うサービスです。
大きく分けて、食事・入浴・排泄などを手伝う「身体介護」と、掃除・洗濯・買い物などを支援する「生活援助」があります。
「できるだけ自宅で生活を続けたいけれど、一人では難しいことがある」という場合に利用されます。家族が仕事などで日中に介護できない場合にも、負担を軽減する手段になります。
ただし、介護保険の訪問介護では、利用できる生活援助の内容などに一定のルールがあります。希望する支援が利用できるかどうかは、ケアマネジャーなどに確認しましょう。
■ デイサービス(通所介護)
デイサービスは日中に介護施設へ通い、食事や入浴、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを受けるものです。
施設によって提供される内容や特色は異なります。
介護を受ける本人にとっては、外出や他の利用者との交流の機会になるほか、生活リズムを整えることにもつながります。
また、家族にとっては、本人が施設にいる時間を介護から離れて過ごせるため、介護者の休息時間を確保できるというメリットがあります。
「家に閉じこもりがちになっている」「入浴を一人で行うのが難しい」といった場合にも、選択肢の一つになります。
■ ショートステイ(短期入所)
ショートステイは、一定期間介護施設に宿泊して介護や生活上の支援を受けるサービスです。
数日間だけ利用するなど、必要に応じて利用できます。
例えば家族が旅行や冠婚葬祭などで一時的に介護できない場合や、介護者自身が休息を取りたい場合などに利用されます。
介護を長く続けるためには、介護者が適切に休むことも重要です。「家族なのだから休んではいけない」と考えず、必要に応じてこうしたサービスを活用しましょう。
■ 訪問看護
訪問看護は看護師などが自宅を訪問し、健康状態の確認や療養上の世話、医師の指示に基づく医療的な処置などを行うサービスです。
持病がある方や、退院後も継続的な医療的ケアが必要な方など、在宅での療養を続けるうえで利用されます。
訪問介護とは役割が異なり、医療面から在宅生活を支えるサービスと考えると分かりやすいでしょう。
■ 福祉用具レンタル・住宅改修
介護保険では、要介護者の生活を支えるために、対象となる福祉用具をレンタルできる場合があります。
代表的なものとして、車いす、介護ベッド、歩行器、手すりなどがあります。
本人の身体状態に合った福祉用具を利用することで、移動や起き上がりなどがしやすくなり、本人の自立や家族の介護負担軽減につながります。
ただし、介護度や用具の種類によって介護保険の対象となる条件が異なるため、利用前にケアマネジャーなどへ確認することが大切です。
また、自宅で安全に生活できるよう、手すりの取り付けや段差の解消など、一定の住宅改修について介護保険の対象となる場合があります。
例えば、玄関や廊下、トイレ、浴室などに手すりを設置することで、転倒のリスクを減らし、本人ができるだけ自分で生活できる環境を整えられます。
住宅改修には対象となる工事や支給条件がありますので、工事を始める前に必ず市区町村やケアマネジャーなどへ相談することが重要です。
■ 施設サービス
自宅での介護が難しくなった場合には、介護施設への入所も選択肢になります。
代表的な施設として、常時介護が必要な方を対象とする特別養護老人ホーム(特養)、在宅復帰を目指してリハビリテーションなどを行う介護老人保健施設(老健)などがあります。
施設にはそれぞれ特徴や入所条件、費用などの違いがあります。「施設に入れるのは最後の手段」と考えるのではなく、本人の状態と家族の負担を考えた選択肢の一つとして検討することが大切です。
6.介護は「家族だけで背負わない」ことが重要

介護が始まると、多くの人がまずこう考えます。
「家族なのだから、自分がやるべきだ」
「他人に任せるのは申し訳ない」
その気持ちはとても自然なものです。しかし、介護は想像以上に体力と精神力を消耗します。
そして何より、長期化しやすい問題です。
だからこそ、最初に理解しておきたいのは、介護は“家族だけで抱えるものではない”ということです。
介護サービスを利用することに、罪悪感を持つ人は多いです。
「まだ自分でできるのではないか」
「周囲にどう思われるか気になる」
そのように考えて、受けれる公的サービスを受けずに自力で介護をして、負担オーバーになってしまう人が一定数います。
しかし、制度はそのために存在しています。利用することは甘えでも逃げでもありません。
むしろ、継続可能な介護を選ぶための判断です。是非、利用できる介護サービスは利用していきましょう。
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まとめ
家族の介護が必要になった時、最も大切なのは「一人で悩まないこと」です。
介護保険制度や地域の支援を活用すれば、負担は大きく軽減できます。
早めに相談し、正しい情報を知ることが、後悔しない介護につながります。
不安な時こそ、専門家や公的サービスを味方につけていきましょう。




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