【アニメ】”アニメトレンディング”アニメ・オブ・ザイヤー歴代1位作品紹介

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海外アニメファン向け情報サイト”Anime Trending”が主催する”Anime Trending Awards”の”Anime of the Year”歴代1位の作品がわかります。

みなさんこんにちは、syuyaです。

この記事では海外のアニメファン向け情報サイト”Anime Trending”が主催する”Anime Trending Awards”の歴代1位の作品をご紹介しています。

日本のアニメは、海外にも多くのファンを持つ世界的なコンテンツとなっています。

有名人ですと起業家にして世界有数の資産家であるイーロン・マスク氏も日本のアニメのファンである事を公言し、X(旧Twitter)上でお薦め作品を呟いて話題にもなりました。

では、そんな海外のアニメファンは、一体どんな作品を好んでいるのか?

それを知るには、毎年開催されている”Anime Trending Awards”の受賞作品を観るのが一番といえます。

「Anime Trending Awards」は、海外のアニメファン向け情報サイト「Anime Trending」が主催する、視聴者参加型の人気投票によるアニメアワードです。

毎年1月頃に前年度のアニメ作品を対象として開催され、作品賞、キャラクター賞、声優賞、主題歌賞など多彩な部門でファンが直接投票を行う形式を採用しています。

世界中のアニメファンがインターネットを通じて参加できる点が特徴であり、日本国内の公式な賞とは異なり、国際的なファンダムの熱量やトレンドを可視化する場として注目されています。

特に「Anime of the Year(アニメ・オブ・ザ・イヤー)」部門は最も権威があり、その年を象徴する作品として多くのファンやメディアに取り上げられます。

インターネット世代のアニメ文化を反映する賞として、年々その影響力を拡大しており、海外における日本アニメの人気を知る上で重要な指標の一つとなっています。

この記事では、そんな”Anime Trending Awards”の”Anime of the Year”の歴代一位作品をご紹介します。

2015年:残響のテロル

「残響のテロル」第二弾PV
タイトル残響のテロル
制作会社MAPPA
原作オリジナルアニメ
ジャンルヒューマンドラマ、クライムサスペンス、アクション、ミステリー

ストーリー

東京に突如として仕掛けられた爆破事件の背後にいたのは、謎めいた二人の少年だった。コードネーム「ナイン」と「ツエルブ」と名乗る彼らは、自らを「スピンクス」と称し、インターネットに暗号めいた犯行声明を残しながら、警察を翻弄していく。
事件に巻き込まれた高校生の少女リサは、家庭や学校に居場所を見いだせずにいたが、二人との出会いを通して逃れられない運命に巻き込まれていく。一方、警察側では倉橋警部補が捜査を進める中、少年たちの驚くべき過去と、国家を揺るがす巨大な陰謀が明らかになっていく。爆破テロの連鎖は単なる犯罪ではなく、社会に埋もれた真実を暴き出すためのメッセージでもあった。

「残響のテロル」は2014年夏にフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送された全11話のオリジナルアニメーションで、渡辺信一郎監督、菅野よう子の音楽、そしてMAPPAの高い映像力が結集した話題作です。

日本国内では「テロ」という過激な題材を正面から扱ったことでも注目を集め、放送当時から大きな話題となりました。

物語は社会から切り捨てられた二人の少年がテロという形で世界にメッセージを投げかけるサスペンスドラマであり、単純な「善悪」の対立構図に収まらない点が特徴です。

ナインとツエルブは冷酷なテロリストではなく、自分たちが奪われた未来や存在理由を問い直すかのように行動し、その背後には国家レベルの実験や隠蔽といった重い真実が隠されています。

彼らに巻き込まれる少女リサは、逃げ場のない家庭環境と学校での孤独から彼らに依存するように行動しますが、その存在が物語に人間的な弱さと共感を与えます。

対する警察側の倉橋らも単なる追跡者ではなく、国家の圧力や正義感の狭間で葛藤する姿が描かれ、視聴者に「正しさとは何か」という問いを投げかけます。

演出面ではスリリングな爆弾テロと謎解きの展開に緻密な心理描写が絡み合い、全編を通して緊張感が途切れることがありません。

浅田弘幸による繊細なキャラクターデザインがキャラクターの孤独感や儚さを際立たせ、菅野よう子が手掛ける音楽は、アイスランド語のコーラスを用いた楽曲など独自性に富み、作品の冷たくも美しい世界観を強烈に印象付けています。

「残響のテロル」は、テロリズム、少年の孤独、国家の闇といったシリアスなテーマを正面から扱いながらも、ただ暗いだけでなく人間の心の弱さや絆の可能性を描くことで、多くの視聴者に強烈な余韻を残しました。

日本国内だけでなく海外のアニメファンからも高く評価され、芸術性と社会性を兼ね備えた稀有なオリジナルアニメとして今なお語り継がれています。

2016年:やはり俺のラブコメは間違っている 続

TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」10周年記念PV
タイトルやはり俺のラブコメは間違っている 続
制作会社feel
原作ライトノベル
ジャンル学園、ラブコメディ、青春

ストーリー

奉仕部として活動を続ける比企谷八幡、雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣の三人は、文化祭やクリスマスイベントの準備といった学校行事に関わる中で、それぞれの価値観や立場の違いを突き付けられていく。八幡はこれまで通り、自己犠牲的で歪んだやり方によって問題を解決しようとするが、その方法は周囲との距離を広げ、雪乃や結衣との関係に少しずつ溝を生んでしまう。
雪乃は完璧であろうとするあまり自らの弱さを隠し続け、結衣は二人の狭間で揺れ動きながらも、今の関係を守りたいと必死に願う。互いにすれ違い、依存し、傷つけ合う中で、八幡は「偽物ではない、本物の関係」を求めるようになり、三人それぞれが自分自身と向き合わざるを得なくなる。青春の理想や建前を超えて、彼らが選び取る答えとは何なのか――物語はより複雑で痛みを伴う青春の核心へと踏み込んでいく。

『やはり俺のラブコメはまちがっている。続』は、2015年に放送されたシリーズ第2期であり、第1期で築かれた人物関係や物語の基盤をさらに掘り下げ、人間関係の歪みや矛盾をより深く描いた作品です。

前作で「奉仕部」として活動を続けてきた比企谷八幡、雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣の三人は、依頼を通じて生徒会や文化祭などの行事に関わる中で、それぞれが抱える「本心」と「建前」の間で葛藤する姿を見せます。

第2期の特徴はラブコメディ的な軽快さを残しつつも、よりシリアスで重厚な青春群像劇として描かれている点にあります。

八幡はこれまで通り自己犠牲的な手段で問題を解決しようとしますが、そのやり方が周囲を傷つけ、雪乃や結衣との関係に微妙な軋轢を生み出していきます。

雪乃は完璧主義であるがゆえに弱さをさらけ出せず、結衣は二人との距離感に悩みながらも、かけがえのない関係を守ろうと必死に行動します。

三人の関係性は表面的な調和ではなく、それぞれの不安や依存、矛盾が絡み合うことで揺らぎ続け、その過程が「本物」を求める青春ドラマとして鮮烈に描かれました。

また第2期は作画や演出面でも大きく進化し、キャラクターの繊細な表情や仕草を丁寧に描くことで、心情の揺れや微妙な感情の変化が視聴者に直接伝わるようになっています。

特に終盤において八幡が「偽りではなく、本物を欲しい」と口にする場面は、シリーズ全体を象徴する名場面として高く評価されました。

『続』はラブコメ作品の体裁を取りながらも、その実態は不器用な若者たちが互いに依存し、反発しながら成長していく姿を描いた青春劇であり、視聴者に強い共感と議論を呼び起こしました。

第1期が序章として「青春の痛み」に気づかせる物語であったのに対し、第2期はその痛みを直視し、「本物の人間関係」に迫ろうとするシリーズの中核となる作品です。

2017年:夏目友人帳 伍

【各話紹介ムービー】アニメ「夏目友人帳」伍 | Blu-ray Disc BOX3発売記念
タイトル夏目友人帳 伍
制作会社朱夏
原作漫画
ジャンルファンタジー、ヒューマンドラマ

ストーリー

人ならざるもの――妖(あやかし)が見える少年、夏目貴志は、祖母・レイコが残した「友人帳」を受け継ぎ、そこに縛られた妖たちの名を返す日々を送っている。彼は自称用心棒のニャンコ先生と共に、人と妖の間で起こるさまざまな出来事に関わりながら、時に心を通わせ、時に別れを経験していく。
『伍』では、妖の力を悪用しようとする人間との出会いや、夏目が信頼を寄せる田沼・多軌といった友人たちとの交流を通して、彼が人間社会と妖の世界の双方に居場所を見いだしていく姿が描かれる。また、祖母レイコの過去が断片的に明らかになり、夏目自身が抱える孤独や葛藤に新たな光が当てられていく。

『夏目友人帳 伍』は、緑川ゆきの同名漫画を原作とした人気アニメシリーズの第五期にあたり、2016年に放送されました。

これまでのシリーズ同様、妖怪や人間と関わりながら心を通わせる夏目の姿を中心に、静かで優しい物語が展開されています。

特に本作では人とのつながりに不器用だった夏目が、藤原夫妻をはじめとする人間の温もりを実感し、妖との関係にも新たな理解を深めていく過程が丁寧に描かれています。

また、「人と妖」という異なる存在が交錯する中で生じる葛藤や孤独が、繊細な心理描写と叙情的な映像美によって表現されており、視聴者に深い余韻を残します。

ときに切なく、ときに温かい物語が連なる本作は、ファンタジーでありながら人間ドラマとしての普遍的な魅力を備えています。

長きにわたり愛され続けるシリーズの中でも、『伍』は夏目の心の成長を実感できる重要な節目となる作品であり、シリーズファンのみならず初めて触れる視聴者にとっても、優しい世界観に引き込まれる魅力を持っています。

2018年:月がきれい

TVアニメ「月がきれい」番宣PV
タイトル月がきれい
制作会社feel
原作オリジナルアニメ
ジャンル青春、恋愛、学園

ストーリー

中学三年生の小太郎と茜は、同じクラスになったことをきっかけに少しずつ距離を縮めていく。小説家を夢見る内向的な小太郎と、陸上部で活発に活動する茜。お互いに不器用ながらも真剣に相手を想い、ぎこちないやり取りの中で、次第に恋心を育んでいく。しかし進路や部活動、友人関係、そしてスマートフォンを通じたやり取りなど、現代の中学生ならではのリアルな悩みや壁が、二人の前に立ちはだかる。

『月がきれい』は2017年に放送されたオリジナルアニメーションであり、中学生の純粋で瑞々しい恋を描いた作品です。

思春期特有の繊細な心の揺れや人に気持ちを伝えることの難しさ、そして「好き」という想いをまっすぐに表現できないもどかしさが、リアルかつ丁寧に描かれています。

本作の大きな特徴はスマートフォンを介したメッセージのやり取りや、日常生活の中にあるちょっとした仕草や会話の間など、細やかな描写を通じて登場人物たちの距離感や心情を表現している点です。

大きな事件はほとんど起こりませんが、その静かな時間の流れの中に視聴者が共感できるリアリティと切なさが込められています。

映像面では日常風景を瑞々しく描き出す美しい背景美術と、柔らかな色彩が物語に温かな雰囲気を与えています。

また、東山奈央さんが歌うエンディングテーマ「月がきれい」が作品の世界観を象徴し、視聴者の心に深い余韻を残します。

青春の甘酸っぱさと儚さ、そして未来への不安と希望を同時に抱く中学生たちの姿を通して、『月がきれい』は誰もが一度は経験した初恋の記憶を呼び起こしてくれる、優しくも胸を締め付ける物語となっています。

2019年:宇宙よりも遠い場所

オリジナルTVアニメーション『宇宙よりも遠い場所』PV
タイトル宇宙よりも遠い場所
制作会社MADHOUSE
原作オリジナルアニメ
ジャンル青春、冒険、群像劇

ストーリー

高校二年生の玉木マリ(キマリ)は、やりたいことがあるのに一歩を踏み出せないまま日々を過ごしていた。そんなある日、母親が南極で行方不明になった少女・小淵沢報瀬と出会い、「南極に行く」という無謀にも思える夢に触発される。やがて二人は、人気モデルの三宅日向や、アイドルとして活動する白石結月を仲間に加え、女子高生四人による南極観測隊同行の挑戦が始まる。友情や不安、葛藤を抱えながらも、彼女たちは未知の世界へと歩みを進めていく。

『宇宙よりも遠い場所』は2018年に放送されたオリジナルアニメーションで、女子高生たちが南極を目指す青春冒険譚です。

夢や目標を抱きながらも踏み出せずにいる若者たちが、大きな挑戦を通じて自分自身と向き合い、仲間と共に成長していく姿を描いています。

本作の大きな魅力は南極という非日常の舞台を通じて、友情や挑戦、喪失と再生といった普遍的なテーマを丁寧に描いている点です。

彼女たちが直面する困難や不安は現実的でありながら、それを乗り越える過程には青春の輝きと力強さが感じられます。

南極という極限の地を目指す道のりが単なる冒険ではなく、それぞれの心の成長物語と重ねられているのが印象的です。

映像表現においては、南極へ向かう砕氷船”しらせ”の内部が正確に描かれていたり、南極の雄大で美しい景観が緻密に描かれ、視聴者を非日常の世界へと誘います。

また、キャラクター同士の会話や関係性の変化は自然で親しみやすく、観る人が彼女たちの旅に共に参加しているかのような臨場感を感じさせます。

さらに、音楽や挿入歌も物語を盛り上げ、感情をより豊かに表現しています。

『宇宙よりも遠い場所』は、青春の輝きと仲間との絆を鮮やかに描き出した作品であり、観る人の心に挑戦する勇気と前に進む力を与えてくれる物語となっています。

2020年:ヴィンランド・サガ

TVアニメ「ヴィンランド・サガ 」第1弾アニメPV
タイトルヴィンランド・サガ
制作会社WIT STUDIO
原作漫画
ジャンル歴史、アクション、ドラマ

ストーリー

11世紀初頭、ヴァイキングが各地で勢力を誇っていた時代。アイスランドで生まれた少年トルフィンは、幼い頃に父トールズを殺され、その復讐を胸に生きるようになる。彼は仇敵アシェラッドの傍で戦士として成長し、戦乱と陰謀渦巻く北欧世界をさまよい続ける。しかし、血と暴力にまみれた日々を送る中で、やがて「本当の戦士とは何か」「争いのない理想郷ヴィンランドは存在するのか」といった問いに直面していく。

『ヴィンランド・サガ』は北欧ヴァイキング時代を舞台にした壮大な歴史アニメで、2005年から連載が始まった同名漫画を原作としています。

第1期は2019年に放送され、トルフィンが父を失ったことをきっかけに戦乱の世界へと踏み込む姿を描きました。

史実とフィクションを巧みに織り交ぜながら、戦士としての生き様や復讐の虚しさを骨太に表現しています。

本作の魅力は単なる戦闘や冒険にとどまらず、登場人物たちの思想や人間性に深く切り込んでいる点です。

アシェラッドをはじめとする個性豊かな人物たちが、それぞれの信念と運命を背負いながら生き抜く姿は圧倒的なドラマ性を持っています。

暴力の連鎖の中で「強さとは何か」「平和はどのように築けるのか」といった普遍的なテーマが語られ、視聴者に強い問いかけを投げかけます。

アニメーション制作を担当したWIT STUDIOは、迫力ある戦闘シーンや重厚な世界観を緻密に描き出しており、血なまぐさい戦場と同時に北欧の大自然の美しさを映像として表現しています。

さらに、第2期から制作を引き継いだMAPPAでは、戦いから離れたトルフィンが「奴隷」として新たな人生を歩む姿を描き、人間としての成長や再生に焦点を当てる物語が展開されています。

『ヴィンランド・サガ』は、歴史的背景を生かしつつ人間ドラマを深く掘り下げた作品であり、戦争や暴力の虚しさと、それでも平和を求める人間の強さを力強く描いています。

壮大で骨太なテーマ性と迫力ある映像美を併せ持ち、世界中の視聴者から高い評価を受けている作品です。

2021年:アクダマドライブ

TVアニメ「アクダマドライブ」PV第2弾
タイトルアクダマドライブ
制作会社studioぴえろ
原作オリジナルアニメ
ジャンルサイバーパンク、アクション、群像劇

ストーリー

高度に発展した未来の関西と関東の二大勢力が対立する世界。関西を舞台に、超人的な能力や技術を持つ犯罪者たち「アクダマ」が集められ、ある極秘任務を遂行することになる。彼らの目的は、厳重に管理された死刑囚の奪還と、国家の闇に隠された巨大な秘密に迫ることだった。無関係のはずだった一般市民の少女も巻き込まれ、名もなき「一般人」としてアクダマたちと共に運命を共にすることになる。混沌とした都市で、正義と悪、秩序と混乱が入り乱れる戦いが繰り広げられていく。

『アクダマドライブ』は2020年に放送されたオリジナルアニメーションで、近未来のサイバーパンク都市を舞台に、個性的な犯罪者たちの活躍を描いた作品です。

脚本を『ダンガンロンパ』シリーズで知られる小高和剛氏が手がけており、スリリングで衝撃的な展開とスタイリッシュな世界観が特徴となっています。

本作は、強烈な個性を持つ「アクダマ」たちが集まり、互いに反発しながらも任務のために行動を共にする群像劇として進行します。

彼らの名は「運び屋」「喧嘩屋」「ハッカー」など役割を示すものであり、登場人物のアイデンティティがシンプルかつ強烈に表現されています。

その中で、唯一名前を持たない「一般人」が物語の中心に置かれ、彼女の存在を通して視聴者は善悪や秩序の曖昧さについて考えさせられます。

映像面ではネオン煌めく近未来都市やダークで退廃的な街並みが美しく描かれ、スピード感のあるアクションシーンが強い没入感を生み出しています。

さらに、物語はハードな展開と予想外のどんでん返しが連続し、最後まで緊張感を途切れさせない構成となっています。

『アクダマドライブ』は、エンターテインメント性の高さと哲学的なテーマ性を兼ね備えた作品です。

混沌の中で人間が何を選び、どのように生き抜くのかを描き出し、視聴者に強烈な印象と深い余韻を残す物語となっています。

2022年:フルーツバスケット The Final

TVアニメ「フルーツバスケット」The Final / 本PV
タイトルフルーツバスケット The Final
制作会社トムス・エンタテインメント
制作協力:第1スタジオ
原作漫画
ジャンル恋愛、ドラマ、ファンタジー

ストーリー

本田透は草摩家に居候しながら、十二支の呪いに縛られた彼らと交流を深めてきた。草摩家の秘密を知りながらも、透は温かな気持ちで彼らを受け入れ、一人ひとりに寄り添ってきた。やがて、透自身も草摩家当主・慊人との関わりや、草摩夾との関係を通じて、自らの心と真剣に向き合うことになる。長く続いた呪いが解かれるとき、草摩家の人々はそれぞれに新しい未来へと歩み出していく。

『フルーツバスケット The Final』は、2021年に放送されたアニメシリーズの最終章であり、原作漫画の結末までを初めて完全に映像化した作品です。

長きにわたって描かれてきた草摩家の十二支の呪いと、それに翻弄される人々の苦しみや葛藤がついに終着点を迎え、視聴者に大きな感動を与えました。

本作は単なるファンタジー作品にとどまらず、人間の孤独や心の傷、そして他者との絆の大切さを真摯に描いている点が特徴です

。特に主人公・透の優しさや誠実さが、呪いに囚われた草摩家の人々の心を解きほぐしていく姿は、多くの視聴者の共感を呼びました。

また当主・慊人の過去や心情が深く掘り下げられたことで、物語にさらなる厚みが加わり、単純な善悪では語れない人間ドラマが展開されました。

映像面では、柔らかな色彩と繊細な表情描写が、キャラクターたちの心の揺れを丁寧に表現しています。音楽や演出も重厚で、物語のクライマックスにふさわしい感情の高まりを引き立てています。

『フルーツバスケット The Final』は、長年愛され続けてきたシリーズを感動的に締めくくる作品であり、原作ファンはもちろん、新たにアニメから触れた視聴者にとっても、心に深い余韻を残す結末となっています。

2023年:ぼっち・ざ・ろっく!

TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」本PV
タイトルぼっち・ざ・ろっく!
制作会社CloverWorks
原作漫画
ジャンル音楽、青春、コメディ

ストーリー

極度の人見知りで引っ込み思案な女子高生・後藤ひとりは、ギターの腕前だけは確かだが、バンドを組む仲間もおらず、ひとりで動画配信に曲を上げる日々を送っていた。そんな彼女はある日、結束バンドのドラマー・伊地知虹夏に誘われ、急きょライブに参加することになる。初めて仲間と音楽を奏でる経験に戸惑いながらも、ひとりは少しずつ仲間との絆を深め、自分自身と向き合っていく。

『ぼっち・ざ・ろっく!』は2022年に放送された音楽青春アニメで、バンド活動を通じて成長していく少女たちの姿を描いた作品です。

主人公・後藤ひとり、通称「ぼっちちゃん」は、重度の人見知りながらギターの才能を持つキャラクターであり、その等身大の不安や葛藤がユーモラスかつリアルに表現されています。

本作は、仲間と共に音楽を奏でる喜びや、ライブハウスでの活動を通じて味わう緊張や達成感を鮮やかに描いています

。バンドメンバーである伊地知虹夏、山田リョウ、喜多郁代といった個性豊かなキャラクターたちとの関わりを通じて、ひとりが少しずつ殻を破り、自分の居場所を見つけていく姿が大きな魅力です。

映像面では、CloverWorksによる丁寧な作画と多彩な演出が光っており、ライブシーンの迫力やユーモアあふれる表現が視聴者を引き込みます。

また、劇中に登場する楽曲は実際のアーティストによって制作され、アニメと音楽の融合が高い完成度で実現されています。

『ぼっち・ざ・ろっく!』は音楽をテーマにしながらも、青春の不安や友情、自己肯定感の揺らぎといった普遍的なテーマを描き出しており、多くの若い視聴者に強い共感を与えています。

笑いと感動を織り交ぜたストーリー展開と心に残る音楽が融合した本作は、音楽アニメの新たな代表作として高い評価を得ています。

2024年:天国大魔境

TVアニメ『天国大魔境』メインPV / 2023 4.1 ON AIR
タイトル天国大魔境
制作会社Production I.G
原作漫画
ジャンルSF、サスペンス、アドベンチャー、ポストアポカリプス

ストーリー

突如として大災害が発生し、文明が崩壊した未来の日本。人々は荒廃した大地で必死に生き延びていました。
外の世界では、生き残りたちが獣や無法者に脅かされながらもサバイバルを続けており、一方で「天国」と呼ばれる謎の施設では、隔離された子どもたちが保護されて平穏な日々を送っていました。

物語は、外の世界を旅する少女・マルと、彼を守る役割を担ったキルコの二人が「天国」を探す旅に出るところから始まります。道中でさまざまな人々や脅威に遭遇しながら、彼らは崩壊の謎、そして人類の運命に関わる真実へと迫っていきます。

『天国大魔境』は、石黒正数の同名漫画を原作としたテレビアニメで、2023年春に放送された作品です。

文明が崩壊した近未来の日本という辛辣で不穏な世界観を舞台に、外の荒廃した世界と「天国」と呼ばれる隔絶された施設との対比を軸に、若者たちの旅と選択を描いています。

制作はProduction I.Gが担当しており、映像面では廃墟や荒野の質感、群像の動きが丁寧に描かれている点が特徴です。

物語は外の世界でサバイバルを続ける若者たちが、「天国」の噂を頼りに旅を続けるところから始まります。

道中で出会う人々や脅威、そして次第に明かされる文明崩壊の背景や「天国」の真相が、サスペンス的な緊張感を持って語られます。

主人公たちの関係性は単純な友情物語に留まらず、希望と絶望、利用と保護という複雑な力関係を内包し、観る者に「楽園とは何か」「人は何のために生きるのか」といった根源的な問いを投げかけます。

演出面では、Production I.Gらしい緻密な背景描写とカメラワークが際立ちます。

ときに残酷で生々しい描写が登場する一方で、人物同士の細かなやり取りや心情の欠片が丁寧に積み重ねられており、視覚的な迫力と心理描写の両面で観客を引き込む作りになっています。

物語のミステリー性と人間ドラマが並行して進むため、SFやポストアポカリプスものが好きな方だけでなく、登場人物の感情の機微を重視する視聴者にも響く構成です。

2025年:葬送のフリーレン

『葬送のフリーレン』第2期 ティザーPV/2026年1月放送開始/日本テレビ系
タイトル葬送のフリーレン
制作会社MADHOUSE
原作漫画
ジャンルファンタジー、冒険、ドラマ

ストーリー

魔王を倒した勇者一行の冒険が幕を閉じた後、物語は始まります。仲間の勇者ヒンメルや僧侶ハイター、戦士アイゼンと共に長い旅を終えたエルフの魔法使いフリーレンは、圧倒的に長命な種族であるがゆえに、仲間たちの寿命が尽きていく様を見届けることになります。彼女は人間の時間感覚を理解できず、ヒンメルの死をきっかけに、人を知り、心を通わせることの重みを学んでいきます。その後、弟子フェルンや戦士シュタルクと新たな旅に出て、魔法の探求と人々の記憶を辿る道を歩みながら、自身の人生に意味を見出していきます。

『葬送のフリーレン』は、従来のファンタジー作品とは異なり、「魔王討伐後」というエピローグから物語が始まる点が大きな特徴です。

これまでの冒険譚で描かれる「勇者の旅路」ではなく、その後の時間を生きる登場人物たちに焦点を当てており、特に長命なエルフであるフリーレンの視点から「人間の短い命の尊さ」「記憶の重み」が静かに描かれます。

アニメーション制作を担当したマッドハウスは、原作の繊細な世界観を美しい映像表現で再現しており、特に四季の移ろいや旅路の風景が高く評価されています。

また、キャラクター同士の何気ないやり取りや小さな出来事が積み重なって心に響く構成となっており、壮大な戦闘シーンだけでなく、静謐な日常の場面も強い印象を残します。

音楽はEvan Callが手掛け、幻想的かつ情緒深いサウンドが物語に寄り添い、視聴者を没入させています。

『葬送のフリーレン』は単なるファンタジー冒険譚に留まらず、人生観や死生観を考えさせる哲学的なテーマを含んだ作品です。

勇者一行の「その後」を描きながら、時間の流れと共に変わる人間関係や心の成長を丁寧に描写しており、多くのファンや批評家から高い評価を受けています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

この記事では、”Anime Trending Awards”の開催する”Anime of The Year”歴代一位の作品をご紹介しました。

気になる作品はありましたか?

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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