【英語】面白い英語のイディオム(慣用句)8選 ~例文付き~【どうしてそんな意味になるの?】

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この記事でわかる事

英語の熟語であるイディオムの内、特に奇妙な8つのイディオムとその詳細、そしてそれらのイディオムを使った例文がわかります。

みなさんこんちは、syuyaです。

英語の熟語であるイディオム

日本語におけることわざや四字熟語のようなものであり、英語のイディオムを使いこなせる人間は、英語の習熟者と見なされることが多々あります。

長い英語の歴史において作られたイディオムの総数は、数千種類以上にも上るそうです。

その中には現代となっては使われなくなったマイナーなものや、奇妙な成り立ちをもつものなど、様々なユニークなイディオムが存在し、ネイティブであっても知らないイディオムというものも多数存在します。

この記事では、そんな英語のイディオムの中でも特に奇妙なものを8個ピックアップしてご紹介します。

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The elephant in the room.

The elephant in the room.

直訳 部屋の中の象

意味 その事を敢えて話題にしない、見て見ぬふりをする

家具などが置いてある家の部屋の中に、象が居る光景を思い浮かべてみてください。

そして、部屋の中には複数人の人間が居て、象に気づいていないように振舞っている。

非常にシュールな光景であると思いませんか?

そしてこのイディオムの意味も更にシュールです。

象が部屋の中にいるという事は、当然誰もが気づいている事です。

しかし、誰もが気づかぬふりをする。

そのように、周知の事実でありながらあえて誰も指摘しない、気づかぬふりをする様子を指して、”The elephant in the room.”というイディオムを使うのです。

例文

・We all know there’s a problem, but no one wants to talk about the elephant in the room.

(問題があることは誰もが知っているが、しかし誰もその問題について話したがらない)

・At the party, everyone noticed that John and Sarah were avoiding each other, but no one mentioned the elephant in the room – their recent breakup.

(パーティで、ジョンとサラがお互いに避けている事はみんな知っていたが、しかし誰もその事-彼らが最近別れたーに触れなかった。)

Running around like a headless chicken.

Running around like a headless chicken.

直訳 頸のないニワトリのように走り回る

意味 人がパニックになり混乱して慌てふためいている様子

ただのニワトリではなく、”headless”。

つまり、”頭の無いニワトリのように走り回る”という直訳です。

実在したなら、ホラーなような、シュールなような光景ですね。

意味としては、人々があまりのパニックのあまり、訳も分からず慌てふためいている様子をなどを指します。

頸のないニワトリというものは、当然前も見えないのであっちこっちと訳も分からず動き回るであろうことから、このようなイディオムが生まれたようですね。

因みに、イディオムに関係あるのかは分かりませんが、頸をはねられた状態で動き回ったニワトリは実在しました。

首なし鶏マイク(Mike the Headless Chicken)と呼ばれたそのニワトリは、1945年にアメリカ合衆国の屠殺場で首を刎ねられた後も絶命せずに動き回り、その後18か月にも渡り生きていたと言われています。

例文

・When the fire alarm went off, the students in the school were running around like headless chickens, trying to find the nearest exit.

(火災のアラームが鳴り響いた時、学校の生徒たちは近くの出口を探して慌てふためいた。)

・When the unexpected snowstorm hit, the commuters at the train station were running around like headless chickens, uncertain of how to get home.

(予期せぬ猛吹雪が来た時、駅の通勤者達は家へ帰る方法が分からず、慌てふためいていた。)

Bull in a china shop

Bull in a china shop.

直訳 陶磁器店の中の牛

意味 ある人が不注意な態度で行動した結果、繊細なものや状況をぶち壊してしまう様

又はそのような状況をぶち壊す乱暴者の事

このイディオムにおける”china”とは、東アジアの国としての”中華人民共和国”の事ではなく、その名産品である”陶磁器”の事を指す名詞です。

英語において、陶磁器全般の事を”china”と呼びます。

つまり、このイディオムの直訳は”陶磁器店の中の牛”という訳です。

陶磁器と言えば、落としたらがしゃんと割れてしまう程壊れやすく繊細であることは、皆様ご存じかと思います。

そんな陶磁器がたくさん置いてある”china shop”に、”bull”つまり””など放ってしまったらどうなるでしょうか?

想像に難くないと思います。

このイディオムもそんなニュアンスで、繊細なものがある場所や、デリケートな状況に、荒っぽい人などが乱入する事で、何もかもが台無しになってしまう、というような意味となっています。

例文

・She’s so clumsy that whenever she’s in the kitchen, it’s like a bull in a china shop, with pots and pans crashing to the floor.

(彼女はとても不器用なので、彼女がキッチンにいると、暴れまわる乱暴者のように鍋やフライパンを床にぶちまけてしまう)

・During the important business meeting, he acted like a bull in a china shop, interrupting everyone and causing chaos.

(大事なミーティングの最中、彼は誰に対しても口をはさみ混乱を招くような荒っぽい行動をとった)

Go Bananas

Go Bananas

直訳 バナナに行く

意味 人が興奮のあまり制御不能なほどはしゃいだりする事

直訳すると”バナナに行く”と言った、とにかく訳の分からない意味となるこちらのイディオム。

意味としても、人々が興奮や怒り、熱狂のあまり、自分達でも訳の分からない、制御不能な状態になるといった意味のイディオムとなっています。

このイディオムの由来については詳しくは分かっていませんが、一説によると、バナナとは南の温暖な地域に実る果実であり、温暖な地域では熱狂的なフェスティバルが多く開催されることから、熱狂のあまり我を忘れるといった意味となったと言われています。

その他にも、バナナの黄色が興奮を促す色であるからという説や、バナナはすぐに熟すため、人々の感情の急激な変化を表現するようになったからという説など、様々あるようです。

例文

・When the school announced a school closure, the students went bananas with excitement.

(学校が休校を発表した時、生徒たちは興奮のあまり狂喜乱舞した。)

・After winning the championship, the team’s fans went bananas, celebrating in the streets

(チャンピオンシップに勝利した後、そのチームのファンは熱狂し、街中で喜び合いました。)

pie in the sky

pie in the sky

直訳 空中のパイ

意味 遠い未来にもしかしたら起こる可能性はあるものの、到底実現不可能な計画や要望などの事

空中にパイが飛んでいる様子を想像すると、何ともシュールですね。

このイディオムのニュアンスとしては、到底実現不可能な目標や夢を掲げる人間に対し、皮肉を込めて使う場合が多いようです。

このイディオムの由来は、1910年にアメリカで起きた労働運動であるワブリー運動における、労働組合団体の工業労働者世界労働組合(通称ワブリーズ)が掲げたフレーズが由来とされています。

資本主義の掲げる、現実の労働者の現状を無視して提唱される理想論に対しての、労働者側からの痛烈な皮肉を込めたフレーズでした。

時を下り現代でも、現実を見ずに理想論や机上の空論ばかり語る人間への、皮肉の言葉として定着しています。

例文

・Promising free healthcare for everyone without any clear plan to fund it is just a pie in the sky.

(確かな財源を確保する計画もなしに全ての人への無料の医療の提供を約束するのは、現実味の無い話である)

・Talking about colonizing Mars seems like a pie in the sky idea right now, given the current state of space exploration.

(現在の宇宙探査の現状を考えた場合、火星移住の話し合いを今するのは非現実的であるように思われます)

Everything but the kitchen sink

Everything but the kitchen sink

直訳 キッチンシンク以外の全て

意味 本当に必要なもの以外も含めたありとあらゆるもの

とてもユニークなこちらのイディオム。

意味合いとしては、物事を過剰に詰め込む様子や、冗長なものを含む様子などを揶揄する意味合いで使われます。

具体的には、どこかに旅行に行くなどする際に、本当に必要なもの以外もあれこれ持っていこうとする人間に対し使われたりします。

皆様の周りにも旅行に行く際、キッチンシンク以外のあらゆるものを持っていこうとする人はいるでしょうか?

そんな困った人には、

「君はキッチンシンク以外の全部を持っていく気かい?」

と皮肉を交えて言えば、特段に英語上級者に近づくかもしれませんね。

例文

・She packed everything but the kitchen sink for her camping trip.

(彼女はキャンプ旅行の為にありとあらゆるものを詰め込んだ)

・When he moved out of his apartment, he took everything but the kitchen sink with him.

(アパートを引っ越すとき、彼はありとあらゆるものを持って行った)

It’s raining cats and dogs

It’s raining cats and dogs

直訳 猫と犬が降っている

意味 凄まじい大雨や豪雨の事

動物愛好家からすれば、とても嬉しいような状況ですね。

このイディオムの意味は、とても激しい雨が降っている様子を表わす際に使います。

このイディオムの由来については詳しく分かっていないのですが、一説によると中世において、あまりの大雨にあった、とある家屋の屋根が崩れ、屋根裏に飼っていた猫や犬が部屋に降り注いできた事からというものがありますが、真偽の程は定かではありません。

日本語にも”バケツをひっくり返したような大雨”という表現がありますが、それに近い表現ですね。

例文

・We had to postpone the picnic because it was raining cats and dogs all morning.

(午前中ずっと大雨だったので、ピクニックを延期しなければならなかった)

・I can’t believe we’re stuck in this traffic jam in this terrible weather. It’s really raining cats and dogs out there.

(こんなひどい天気の中、渋滞に巻き込まれるなんて信じられない。外は本当にひどい土砂降りだ。)

when pigs fly

when pigs fly

直訳 豚が飛んだ時

意味 何かがとても不可能でありえない事

“飛ばない豚はただの豚だ”

という名言でお馴染みの、あのジブリ映画を彷彿とさせるイディオムですね。

意味合いとしては、”豚が空を飛ぶようにありえない・不可能な事”を指す際に使います。

由来についてはよく分かっていませんが、とにかくありえない事の比喩表現として使われ始めたようです。

豚が空を飛ぶのはアニメやドラマの話であって、現実には中々あり得ません。

このイディオムは、そんなありえない事柄などを表現する際に使われるイディオムとなっています。

それにしても、宮崎駿監督はこのイディオムを知っいて、”紅の豚”を製作したのでしょうか?

”紅の豚”の主人公である、豚のポルコ・ロッソは、常人には不可能な飛行も難なくこなす凄腕のパイロットとして描かれています。

不可能な事を表わす”when pigs fly”のイディオムに対しての意趣返しとして、あの映画を製作した可能性もなくはないですね。

例文

・I’ll believe it when pigs fly that my brother will willingly share his candy with me.

(兄が私とキャンディを分け合うなんてことは到底ありえない事だ)

・The chances of him becoming a professional musician are about as likely as pigs flying.

(彼がプロのミュージシャンになる可能性は到底ありえないものだ)

まとめ

いかがだったでしょうか?

これら英語のイディオムには、イギリスやアメリカなど、それぞれの国民の感性や考え方が反映されていて、とても興味深いですよね。

皆様も面白い英語のイディオムをご存じでしたら、是非教えてください。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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