みなさんこんにちは、syuyaです。
日本が世界に誇る文化”アニメ”。
”アニメは子供向け”という概念はすでに時代遅れとなり、むしろ人生をある程度歩んだ大人だからこそ涙ぐむようなアニメも多数あります。
この記事ではそんな思わず涙ぐんでしまうようなアニメ作品・アニメ映画を厳選して8作品、ご紹介します。
CLANNAD~AFTER STORY~(CLANNADの二期目)
画像引用 https://www.amazon.co.jp/Clannad-After-Story-Complete-Collection/dp/B004JST21W
まずご紹介するのが”CLANNAD ~AFTER STORY~”です。
前作アニメ”CLANNAD”の二期目であり、その完結編です。
制作は”涼宮ハルヒの憂鬱”、”らき☆すた”、”けいおん!”など、様々な名作アニメを生み出した京都アニメーションです。
原作は、美少女ゲーム制作会社KEYが2004年に発売したPC向けゲームです。
原作ファンの間では”CLANNADは人生”という言葉があるのですが、その意味が理解できる作品となっています。
~ストーリー~
前作”CLANNAD”で、主人公である不良少年、岡崎明也(CV 中村悠一)は、病弱のため学校にいけず、一年留年してしまった引っ込み思案な少女、古河渚(CV 中原麻衣)と知り合います。
第一期では、二人を中心とした青春学園物語となっていますが、第二期であるこの”afterstory”では、主にその二人が結ばれた後の物語が中心となっています。
岡崎と渚は無事結ばれ、渚のお腹には岡崎の子供が宿りました。
しかし、もともと病弱であった渚の身体は出産の負担に耐えられず、渚は子供を出産するとともに命を落としてしまいます。
絶望に沈んだ岡崎は、渚との子供である岡崎汐(CV こおろぎさとみ)を渚の両親のもとに預け、ただ一人自分の生活費と汐の養育費を稼ぐ為に働く日々を過ごしていました。
月日は流れ、渚の両親に呼ばれ渚の実家を訪れた岡崎は、そこで幼稚園児の少女と出会います。
小女は他ならぬ、自分と亡くなった渚の娘である汐でした。
岡崎にとっての、最愛の妻であった渚の忘れ形見。
渚の死を受け入れられず、長い間距離をとっていた娘との再会です。
二人はお互いにどう接すれば良いのか分からず、ぎこちない関係が続きます。
しかし、渚の母親が計画した旅行に共に行ったことをきっかけに、お互いの思いを知り、仲が深まります。
そして長らく疎遠だった親子二人の、ぎこちないながらも一生懸命な生活が始まるのですが・・・。
このようなあらすじです。
この手のアニメには珍しい、メインは主人公とヒロインが結ばれた後を描く物語です。
決して幸せな事ばかりじゃない、辛いこともたくさんあるけど、しかし周りの助けを借りてそれらを乗り越えていく。
当たり前ながらもだからこそ難しい人生という物語が、KEYによる原作と、京都アニメーション制作のアニメーションによって見事に描かれた作品です。
様々な経験をしてきた大人だからこそ、心に響く物語だと言えるでしょう。
当然一期から見る事をおすすめしますが、二期である”afterstory”から観ても十分楽しめる作品となっています。
AIR
画像引用 https://key.visualarts.gr.jp/
※動画はゲーム版のOPとなっています。
次にご紹介するのは”AIR”です。
制作は”CLANNAD”と同じく京都アニメーションです。
原作も同じく株式会社KEYが、2000年9月にPC向けに発売したゲームとなっています。
~ストーリー~
舞台は夏。
人形を操ることが出来るという超能力を持つ、各地を旅する主人公の国崎往人(CV 小野大輔)は、とある海岸の堤防にて途方に暮れていました。
今日泊まる宿も、お金も無かった為です。
そんな国崎に、地元の少女である神尾観鈴(CV 川上とも子)が声をかけてきます。
行き場もなく困り果てていた国崎は、観鈴が義母である神尾晴子(CV 久川綾)と共に住む家に、友達のいない観鈴の友達になる事を条件に、居候させてもらうこととなります。
周囲に住む住人達との触れ合いも交えつつ、観鈴との交流を深めていた国崎でしたが、ある日観鈴が高熱を出し倒れてしまいます。
晴子が町医者を呼びに行っている間、国崎は己の人形を操る超能力で観鈴を助けられるかもしれないと思い、強く念じました。
翌朝、観鈴の容体は良くなりましたが、そこには国崎の姿はありませんでした・・・。
本作は3部構成となっており、上記のシナリオが第一部の”DREAM編”。
そして第二部が、国崎と観鈴の間に隠された前世の因縁のもとである、1000年前の夏の出来事を描いた”SUMMER編”。
そして時は現代に戻り、国崎に助けられた観鈴と母である晴子の絆を描いた”Air編”の3部構成です。
このアニメの特筆すべきところと言えばその秀逸なシナリオに加え、原作から使われ評判が良かった作中BGM、そして圧倒的な季節描写です。
夏の、どこか寂しげでもあるような雰囲気がとてもよく表現されています。
そして、夏の日光に照らされ、少し白ずんだ空気感がとてもうまく表現されており、涼しい部屋でアニメを見ているにも関わらず、視聴者も思わず暑さを感じてしまうような錯覚に陥ります。
断然、夏に観る事をお勧めします。
けいおん!!(けいおん!の二期)
画像引用 https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=20329
同じく京都アニメーションによる”けいおん!”の第二期である”けいおん‼”です。
前期である”けいおん!”にて後輩である中野梓(CV 竹達彩奈)を加えた、桜が丘女子高軽音部の4人組。
ガールズバンド”放課後ティータイム”のメンバー平沢唯(CV 豊崎愛生)田井中律(CV 佐藤聡美)秋山澪(CV 日笠陽子)琴吹紬(CV 寿美菜子)は、とうとう最終学年である3年生へと進級しました。
”けいおん‼”の第一話は、その始業式から始まります。
~ストーリー~
始まりがあれば終わりがある。
それが、どんなに永遠に続いてほしいものであってもです。
唯たちが入学が入学し、4人で部活を結成して以降、2年間紡がれてきた放課後ティータイムの物語も例外ではありません。
修学旅行などの色々なイベントを経て、軽音楽部の上級生4人組にとっての、高校最後の学園祭が訪れます。
全力を出した軽音部の学園祭ライブは大成功。
5人はいつも集まっていた軽音部の部活でこれまでの思い出や、これからの予定などを話します。
しかし、来年には少なくともこの高校での軽音部としての活動は出来ません。
今年で梓を除く唯たち3年生は卒業。
この部活に集まって部活動する事は、もう出来ないのです。
その事実を再認識した結果、5人は言葉に出来ない涙を流しました。
この、学園祭を終えた後の上記の部室でのシーンは、アニメ史上に残る感動シーンです。
京都アニメーションによる5人の感情描写は凄まじく、また声優さんたちの迫真の演技も相まって、こちらもつられて泣いてしまします。
またここまで彼女たち軽音部の活動を見てきた視聴者にとっても、彼女たちとの別れを感じさせるシーンとなっており、涙なしには語れないシーンとなりました。
宇宙よりも遠い場所
画像引用 https://www.youtube.com/watch?v=u_c64lifWjM
お次に紹介するのは、2018年に放送された”宇宙(そら)よりも遠い場所”。
通称”よりもい”です。
制作はアニメ制作会社マッドハウスです。
この作品の発表時はあまり注目されていなかったのですが、放送されるや否やそのクオリティの高さが話題となり、多くのファンを獲得しました。
アニメ制作には、文部科学省や国立極地研究所、海上自衛隊など、名だたる公的機関が協力したことも話題となりました。
~ストーリー~
群馬県にある高校に通う高校生、玉木マリことキマリ(CV 水瀬いのり)は小学校、中学校と特に新しいことにチャレンジしてこなかった自分に焦りを覚えていました。
そして、高校生になったら何か新しい事にチャレンジしようと思います。
手始めに、学校をさぼって遠くに行く事から始めてみようとしますが、やはり勇気がなく、いつも通り学校に来てしまいます。
そんなある日、キマリは駅のホームにて、キマリと同じ学校の制服の少女が、封筒を落とすのを目撃します。
キマリは少女に声を掛けようとするも、少女は気づかず電車に乗ってしまいました。
封筒を拾って中を見るキマリ。
中にはなんと、100万円が現金で入っていました。
後にそれは、封筒を落とした少女、小淵沢報瀬(CV 花澤香菜)が、南極大陸に行くために必死にアルバイトして貯めた100万円であった事が分かりました。
キマリは100万円を報瀬に返すと、報瀬は涙を流しながらキマリの手を取り喜びます。
報瀬は100万円を届けてくれたお礼に、それが何のためのお金なのかをキマリに教えます。
そして報瀬の母親が南極に行ったきり行方不明になってしまった事、そんな母親との本当の別れをするために、報瀬は自分も南極へ行くことを決心した事を聞きました。
報瀬は周りから変人扱いされても、自分の目標の為にコツコツとアルバイトでお金を稼いできたのでした。
自分と同い年なのに、どんなに馬鹿にされようとも目標に向かって突き進む報瀬に、キマリは羨望と憧れの感情を抱きます。
そんなキマリに、報瀬は南極に一緒に行こうと誘います。
何かを変えたいと思っていたキマリは、その誘いに乗り、報瀬とともに手始めに広島の呉にある観測船を見に行きます。
何かを始めようと思いつつ始められなかったキマリが、一歩踏み出した瞬間でした。
後に過去の出来事がきっかけで高校に行かず、キマリ達の学校の近くのコンビニでアルバイトをしていた三宅日向(CV 井口裕香)。
芸能人としての活動のせいで人生で友達がいたことがなかったという、キマリ達より一学年下の白石結月(CV 早見沙織)も加わります。
そして紆余曲折経た後に、4人は南極に向かう砕氷船に乗り、南極へ向かう事に決まったのでした。
このような物語です。
それぞれの悩みや葛藤を持つ多感な年代の女子高生4人が、南極へ行くという一つの目標を持って邁進して、氷の塊を超えていく砕氷船のように困難を乗り越えていくこのアニメは、時に笑いあり、涙ありの傑作です。
南極へ行く過程で、4人の少女のそれぞれの辛い過去との決別も描かれ、視聴後はとてもさわやかな気持ちになれる、そんなアニメです。
本作は国内・海外ともに評価が高く、2018年の海外の有力紙”ニューヨーク・タイムズ紙”の”2018年最も優れたテレビ番組”の海外番組部門に選ばれました。
時をかける少女
画像引用 https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=1025
お次に紹介するのは、原作を筒井康隆の小説で、過去にドラマ化もされたことのある名作青春物語”時をかける少女”です。
本作はその原作小説を細田守監督により映像化された、2007年放映のアニメーション映画です。
~ストーリー~
主人公の紺野真琴(CV 仲 里依紗)は、同級生の津田功介(CV 板倉 光隆)、間宮千昭(CV 石田 卓也)の二人と共に普通の高校生活を送っていました。
しかしある日の放課後、真琴は理科準備室でつまずいて転倒した拍子に、過去の任意の時点に移動できる能力”タイムリープ”の能力を獲得します。
タイムリープ能力を得た真琴は、その能力を存分に利用し夏を謳歌します。
何か失敗した時に過去に戻ってやり直したり、テストの問題を覚えてから過去に戻ってテストを解き、そして満点を取るなど、タイムリープ能力を存分に活用していまいした。
しかし物語が進むにつれて、タイムリープ能力の謎や、その能力の意外な本来の持ち主などが判明していきます。
そして物語の終盤には、真琴にとってある人物との悲しい別れが訪れます。
その人物こそが、タイムリープ能力の本来の持ち主でした。
この時代には一時的に滞在していたに過ぎず、その人物が元いた未来に帰らなければならないというのです。
そして真琴はその人物に別れを告げます。
未来で必ずまた会う事を約束して・・・。
「こんな青春を過ごしたかった・・・」と思えるような、理想の青春像と言えるようなアニメです。
仲睦まじい制服姿の3人組の様子や、緻密に描かれた彼らの学校生活の描写、夏の青い空や白い雲の描写などは、大人になってしまい忘れかけていた青春時代の甘酸っぱさを感じさせます。
劇中挿入歌、EDを奥華子さんが担当しており、彼女の清涼感溢れる歌声もまたこの映画にとてもマッチしています。
映画を観終わった後はとても爽やかな気持ちになれます。
夏になったら、何度でもタイムリープしてまた観たくなる。
そんな作品となっています。
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
画像引用 https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=11171
お次に紹介するのは”あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない”
通称”あの花”です。
本作は2011年にA-1 Pictures により制作されたオリジナルアニメです。
~ストーリー~
主人公は不登校の少年じんたん(本名 宿海仁太 CV 入野自由 )
少年時代には地元の仲良し5人組で結成された”超平和バスターズ”のリーダーとして活発的に活動していた彼ですが、超平和バスターズメンバーの一人であっためんま(本名 本間芽衣子 CV茅野愛衣 )の事故死をきっかけに心に傷を負ってしまいます。
時は流れ、志望していた進学校にも落ちてしまった事もあり学校に行く理由を見いだせず、家に引きこもってゲームをする毎日。
そんな彼の最近の悩みは、死んだはずのめんまが自分の前に現れて、しきりに話しかけてきているという事でした。
どうやらめんまの姿や声はじんたんにしか認知できないようです。
じんたんは目の前のめんまが、自分の鬱屈した気分が作り出した妄想であると疑いつつも、めんまの希望を叶えていく事にしました。
そんなめんまに振り回されるじんたんの周りには、いつしかかつての”超平和バスターズ”のメンバー達が集まってきます。
・幼少期に気弱な性格だった反動からギャルになった、じんたんに密かに思いを寄せるあなる(本名 安城鳴子 CV 戸松遥)
・小学生の頃のじんたんに憧れを抱いていた、高校には行かず肉体労働のアルバイトで稼いだお金で世界中を回っているぽっぽ(本名 久川鉄道 CV 近藤孝行)
・小学生のじんたんに対抗心を燃やした負けず嫌いの青年で、じんたんが進学できなかった進学校に進学しているゆきあつ(本名 松雪集 CV 櫻井孝宏)
・そんなゆきあつを密かに思い、ゆきあつと同じ進学校に進学したつるこ(本名 鶴見 知利子 CV 早見沙織)
この4人でした。
各々がめんまの死による影を心の奥底に宿し、別の道を歩んでいましたが、じんたんにしか見えないめんまの願いを叶えるべく再び集結します。
めんまの死をきっかけに止まっていた、”超平和バスターズ”の時計の針がまた動き出したのです。
このような話となっています。
皆さんにも少年時代に仲が良かったもののいつしか疎遠になり、全く会わなくなってしまった友人もいらっしゃると思います。
このアニメはそんな昔の懐かしい友人との思い出などを思い出させてくれる、観終わった後に少年時代の気持ちに戻っているような、そんなアニメです。
エンディングテーマは、”secret base 〜君がくれたもの〜(10 years after Ver.)”です。
これは、ガールズバンドZONEが2001年に発表した名曲である”secret base〜君がくれたもの〜”を、本作のヒロイン3人の声優陣がカバーした楽曲であり、その事も大きく話題を呼びました。
特に第一話の、このED曲の流れる瞬間はアニメ史上に残る名シーンとなっています。
クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
画像引用 https://www.amazon.co.jp/dp/B019A6NOKW
原作臼井義人による国民的ギャグマンガであるクレヨンしんちゃんの劇場版アニメ第9作目にして、原恵一監督による”クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲”です。
本作は2001年放映のアニメ映画作品です。
~ストーリー~
時は21世紀。
郊外にある昭和生まれを中心とした大人向けのアミューズメントパーク”万博”には、昔の高度成長期の日本を再現したアトラクションなどが多数あり、連日昔を懐かしむ大人たちが子供を連れて遊んでいました。
嫌がる子供をよそに、童心に帰り遊び惚ける大人たち。
主人公である5歳の幼稚園児野原しんのすけ(CV 矢島晶子)と、その妹ひまわり(CV こおろぎさとみ)の両親である野原ひろし(CV 藤原啓治)と野原みさえ(CV ならはしみき)も、その例外ではありませんでした。
そんなある日の夜、”万博”の運営組織である”イエスタディ・ワンスモア”からの短いテレビ放送が流れました。
”明日、皆さんをお迎えに上がります”
短いその放送を観たひろしとみさえは、人が変わったように自分の子供たちに無関心になってしまいます。
そして、まるで子供のように好き勝手に振舞うのでした。
実はこれこそが”イエスタディ・ワンスモア”の首領であるケン(CV 津嘉山 正種)とチャコ(CV 小林愛)の狙いでした。
”汚れた21世紀の日本を壊し、皆が希望に溢れていた20世紀に日本を戻す”という計画の第一歩だったのです。
そして洗脳された大人たちによる国家”オトナ帝国”によって、21世紀の子供たちを20世紀の人間にするために洗脳するべく、街に取り残された子供たちを捕獲する”子供狩り”が始まりました。
しんのすけとその友達4人による”春日部防衛隊”は、大人たちによる執拗な”子供狩り”を巧妙にかわしつつ、大人たちの洗脳を解くため”イエスタディ・ワンスモア”の本拠地である”万博”へと乗り込むのでした。
このようなストーリーとなっています。
”大人になるとはどういうことなのか?”という事をテーマにした作品で、昨今の”大人になりきれていない大人たち”へのアンチテーゼ的な作品でもあります。
作中では戦後の高度成長時代の”古き良き日本”が描かれており、”白い色は恋人の色”や”今日までそして明日から”など、昭和に流行った歌謡曲が劇中歌として使われています。
作中で”匂い”と称されるその不思議なノスタルジーは、その時代を直接知らない平成生まれの人間でもどこか懐かしいと思わせるものがあります。
主人公のしんのすけの父親であるひろしが、息子に自分の靴の臭いをかがされて今までの自分の半生を思い出し、涙を流して息子を抱きしめるシーンは、今でも日本アニメ史上最高の感動シーンの一つです。
涙あり、笑いありで、大変見ごたえのある作品となっており、次にご紹介する”アッパレ戦国大合戦”と共に映画クレヨンしんちゃん史上最高傑作のひとつとされています。
観終わった後は未来に向けて前向きに生きていこうという気持ちが湧いてくる、そんな作品です。
クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
画像引用:https://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/anime/0201/
お次に紹介するのは、上記のモーレツ!オトナ帝国の逆襲に続く、2002年放映の映画クレヨンしんちゃんの記念すべき10作目。
”クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦”です。
監督は引き続き、原恵一監督です。
~ストーリー~
ある日、野原しんのすけとその家族は、全員が同じ夢を見たという話題で盛り上がります。
その夢とは湖のほとりに佇む、昔の日本のお姫様のような恰好をした気品のある女性の夢でした。
その後、野原家の飼い犬であるシロ(CV 真柴 摩利)は家の庭の一点を一心不乱に掘り返していたのでした。
童話の花咲かじいさんよろしく土の中に財宝が眠っているのかもと思ったしんのすけは、シロと共に穴を掘ります。
そして土の中から、手紙の入った年代物の小箱を見つけます。
そこには汚い字で
”今、オラは天正二年にいる”
といった内容が書かれていました。
しんのすけは掘った穴の中で夢で見た女性の事を思い、しばし目をつむります。
そして、気がつくとしんのすけは見知らぬ草原に立っていました。
その平原では時代劇よろしく、甲冑姿の男たちが火縄銃を撃ちあっていたのです。
そこは、何と本物の戦国時代の合戦場だったのです。
そこで偶然にもしんのすけは、敵の伏兵に鉄砲で狙われていた武蔵国春日領(現在の春日部)に仕える武士である井尻又兵衛由俊(読み方 いじりまたべえよしとし CV 屋良有作 )の命を救います。
しんのすけに命を救われたと感謝した又兵衛は、自分の仕える春日の国の春日城にある自分の領地へとしんのすけを連れていきました。
そこで、しんのすけは夢の中で見た女性に出会いました。
彼女の名前は春日廉(CV 小林愛)といいました。
彼女は又兵衛の仕える武蔵国春日領の領主、春日和泉守康綱の一人娘であり、れっきとしたお姫様だったのです。
又兵衛と廉姫はお互いに強く惹かれているものの、身分違いの為気持ちを伝えられずにいたのでした。
後に車に乗って同じくタイムスリップしてきたしんのすけの家族と共に、元の時代に帰る方法を探します。
しかしそんな折、春日の国の隣国の領主である大蔵井高虎が、他国にも伝わるほどの美貌の持ち主であった廉姫を嫁として欲しいと、康綱に要求してきます。
しかし康綱は一人娘の意思を尊重し、高虎の要求をはねのけました。
これが、後に春日の戦いと呼ばれる戦の発端となります。
春日の国と未来からタイムスリップしてきた野原一家の元に、戦火の火が近づいてきているのでした。
このようなストーリーとなっています。
この映画に描写される戦国時代の合戦風景や人々の風習などは、正確な時代考証により、専門家が見ても舌を巻く出来となっているようです。
そしてこの映画の一番のポイントは、侍である又兵衛と一国の姫である廉の身分違いの恋と、その結末です。
この映画のラストは今なお語り継がれる感動シーンであり、当時は映画館で観ていた子供はおろか、子供の同伴で来ていた大人たちでさえ号泣していたほどです。
あまりによく出来たストーリーである為、後に草彅剛主演による実写映画『BALLAD 名もなき恋のうた』が制作されたほどです。
公開から21年経った2023年現在においても、映画クレヨンしんちゃん史上最高傑作という評価も多く、またアニメ史全体を通しても稀有な出来の作品となっています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
冒頭にも書いた通り、アニメは最早子供のみが楽しむようなものではありません。
寧ろ日々の生活に忙殺され、心をすり減らしている大人にこそ響くような作品も多くあります。
この記事でご紹介した作品を、皆様もぜひ視聴してみる事をお勧めします。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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