ニコニコ動画よ永遠に。
皆さんこんにちは、syuyaです。
当ブログでは日本最大級の動画サイト”ニコニコ動画”の歴史についてご紹介しています。
part1ではプロトタイプであるニコニコ動画(仮)~ニコニコ動画(冬)まで
part2ではニコニコ動画全盛期とも呼べるニコニコ動画ββ~ニコニコ動画Qまでをご紹介しました。
この記事ではその続きとして、ニコニコ動画GINZA~ 2023年現行のニコニコ動画eRまでをご紹介したいと思います。
ニコニコ動画:GINZA時代(2013年10月8日~2018年6月27日)
ニコニコ動画の第15番目のバージョンです。
ニコニコ動画史上最長期間存続したバージョンであり、そしてニコニコ動画が最後に勢いがあったと言われているバージョンでもあります。
長い期間このバージョンであったため、非常に多くの動画が上げられました。
*このバージョンであった期間が長い為、年度別に流行った動画をご紹介します。
2013年
アニメ・ゲーム
田舎に転校してきた都会の小学生である一条蛍と、転校先の学校の生徒である宮内れんげ、越谷夏海、越谷小鞠、越谷卓による、田舎を舞台にしたほのぼの物語である”のんのんびより”が流行りました。
https://www.b-ch.com/titles/3852/
都会育ちの蛍と、生まれも育ちも田舎育ちの他のメンバーとの価値観の違いによるすれ違いなどが、観ててクスリと笑ってしまうポイントです。
ゲーム実況
ニコニコ動画の代名詞とも言うべきゲーム実況においても、依然として全盛期は続いていました。
Q時代に引き続き、有名実況者同士によるコラボ実況が流行っています。
・チーム平和組(キヨ・レトルト・つわはす・P-P)
・チームTAKOS(つわはす・アブ・コジマ店員・セピア)
この頃には各々の実況者に”囲い”や”信者”と呼ばれる固定のファンが付くようになるのですが、これがのちに大きな火種となってしまいます。
それぞれの実況者に”囲い”や”信者”が現れる一方、実はあまり好ましく思っていなかった”アンチ”も現れるようになっていき、それぞれ水面下で対立の溝が深まっていました。
2014年
アニメ・ゲーム
高校生になり、新しい街で住まわせてもらう代わりに喫茶店でお店の手伝いをすることになった主人公のココアと、その喫茶店の店主チノ、そして同じく従業員のリゼとともに繰り広げるほのぼのストーリー”ご注文はうさぎですか?(通称ごちうさ)”が流行りました。
https://gochiusa.com/01/
特にこの公式配信第一話は”聖地””見る抗うつ剤”などと呼ばれ、日常のストレスを癒しに来た人たちのコメントで溢れています。
このごちうさ第一話では、”動画のこの場面ではこのコメントをする”といった暗黙のルールみたいなものが出来上がっており、よく統率の取れたコメントを見るのはとても面白いです。
よく統率のとれたコメントが特徴的な”ご注文はうさぎですか?”の第一話
2013年~2014年のニコニコ動画のアニメの流行りとしては、美少女達の日常生活を描く、いわゆる”日常系アニメ”が多く流行ったようです。
古くは”らき☆すた”からあった日常系アニメですが、このように常に一定の人気がありました。
日常の疲れを、美少女の日常系アニメで癒されたいという男性に、一定の人気があったのだと思われます。
また、海外ではディズニーによる新作3Ⅾアニメーション”アナと雪の女王”が放映され、そのメインテーマである”Let it go”は世界中でブームとなり、ニコニコにも多数動画が上げられました。
https://www.disney.co.jp/fc/anayuki
“Let it go”は各国の言語に翻訳され、日本では”レット・イット・ゴー ありのままで”というタイトルで、作中のエルサ役を演じた松たか子さんが歌っています。
ゲーム実況
この頃のニコニコNo1実況者とも言えるコンビ実況者、幕末志士が”大乱闘スマッシュブラザーズ”の対戦動画をあげ、空前絶後の大ヒット動画となりました。
この幕末志士のスマブラ実況動画は2023年現在驚異の1700万再生を超えていて、今なおニコニコ動画における実況動画ではナンバー1の再生回数を誇っています。
また、VOICELOIDシリーズのナンバー7である琴葉茜・琴葉葵が登場し、ボイスロイド実況に参入します。
琴葉茜(右)と琴葉葵(左)
画像引用 https://www.ah-soft.com/voiceroid/kotonoha/
ボイスロイド初の双子の姉妹キャラです。
ピンク髪で関西弁の方が姉の琴葉茜、青髪で標準語の方が妹の琴葉葵という名前の姉妹で、二人とも元のCVは声優の榊原ゆいさんです。
この双子のボイスロイドは一緒に実況させられることが多く、大体が姉の茜がボケで、妹の葵がつっこみであることが多いのですが、たまに逆のポジションである場合もあります。
その他
海外のオカルト掲示板発の超常現象のフィクション群であるSCP財団を紹介した動画が流行りました。
SCP財団のロゴマーク
画像引用 https://renote.net/articles/16054
SCP財団は海外の匿名掲示板4chan発祥のオカルト創作物であり、架空の組織SCP財団と、彼らの世界に存在する超常的な現象との戦いを描いた作品群です。
例のアレ
真夏の夜の淫夢をはじめあまりよろしくないアングラ系のコンテンツにつけられるこのタグですが、2014年代にはニュースやYouTubeなどで悪目立ちしてしまった人たちの動画によくつけられ、ニコニコ動画で話題となっていました。
まず、地上波のニュースなどで報じられ、世間を騒がした人々の動画です。
全聾(まったく耳が聞こえない)と嘘をつき、自信が作曲したとされる楽曲が、ゴーストライターに書かせたものであった事が判明し、テレビで大きく取り上げられた佐村河内守氏の動画。
万能細胞であるとされるSTAP細胞を開発する事に成功したと発表し、割烹着姿で研究していたことなどがマスコミにセンセーショナルに報じられたものの、後にそれらが捏造であったと判明した小保方晴子氏の動画。
兵庫県議(当時)であり、政務活動費を不正にだまし取ったとされる容疑がかけられ、開かれた記者会見において号泣して釈明したことにより、日本はおろか世界中に報道されることとなった野々村竜太郎元議員の動画などが流行りました。
これらの人物はキセキの世代2014などと呼ばれ、一時期はその関連動画などが数多く作られました。
また同様の晒し上げ動画は、Youtubeの配信者もターゲットにします。
この時代にはそれなりの数になっていたYoutuberの中でも、悪目立ちしてしまった人たちの動画がニコニコ動画に転載され、話題を呼びました。
淡々とバナナなどの食品を食べ、独特な単調な調子で「おいしいです」と締めくくるシュールさが人気を博したたれぞうさんの動画
30代(当時)でありながら働いておらず、Youtuberとして活動しようとするも、視聴者の女性と関係を持とうと画策して、大阪府にある泉南イオンで開いたオフ会を開いたのは良いものの、そのオフ会に誰も来なかった事により話題を呼んだ、大阪府貝塚市在住(当時)のsyamu_gameさんの動画などが話題を呼びました。
私個人はあまり好ましく思っていなかったのですが、ニコニコ動画においてこれらの一種の”晒し上げ”動画は大きなジャンルとして確立していきます。
翌年のゲーム実況者の騒動をも巻き込み、ニコニコ全体が少しアングラな方向へと傾いていってしまい、そのことがニコニコ動画というプラットホーム全体の衰退へと向かったとみる人もいます。
これらのコンテンツはコアなファンを獲得した一方で、ライトユーザー離れの要因となり、新規ユーザーがニコニコ動画を敬遠する流れになってしまったように思われます。
2015年
アニメ・ゲーム
前年まで流行っていたほのぼの系のアニメと見せかけて、実は・・・な物語。
学校で生活する部活である”学園生活部”の4人の少女の物語”がっこうぐらし!”
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=20224
第一話の反響が凄まじかった作品です。
”一回目の視聴では気づかないけど見返してみると実は・・・”という、いわゆる
”意味が分かると怖い話”のアニメであり、何回もこの第一話を見返す視聴者が大勢いました
外では才色兼備な高嶺の花、しかし自分の他には兄しかいない自宅に帰るや否や、趣味のアニメやゲームにのめりこむ干物女に変身する妹と、そんな妹に呆れつつ面倒を見る兄の物語である”干物妹!うまるちゃん”
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=20217
原作を故赤塚不二夫氏による漫画、そして昭和に放映されていた名作ギャグアニメ”おそ松くん”の主人公である6つ子が、大人になった後の話を描いた異色の作品”おそ松さん”
https://fod.fujitv.co.jp/title/5f54/
などが流行りました。
”おそ松さん”はボーイズラブ好きの女性(いわゆる腐女子)の人気が凄まじく、6つ子同士で絡ませる同人誌などが盛んに販売されました。
”おそ松さん”の前作である”おそ松くん 第二シリーズ”の放映が1988年であり、それからなんと27年ぶりのシリーズ三作目となります。
6つ子の声優には櫻井孝宏さんや中村悠一さん等、人気声優を起用したことで話題となりました。
ゲーム実況
この年はニコニコ動画実況界で大幅な変化がありました。
人気実況者であったつわはすさんが、自身のファンの女性と関係を結び、そしてその女性はつわはすさんの子供を妊娠します。
その事実を受け入れられなかったつわはすさんの説得により、女性はつわはすさんとの子供を中絶する決意をしました。
しかし、つわはすさんのその後の対応が誠意に欠けるものであった為、女性はつわはすさんとのLINEのやりとり等をネット上に暴露、拡散し、炎上します。
つわはすさんと相手の女性のLINEのやり取りのスクリーンショット
ミッキーアイコンがつわはすさん
画像引用 http://blog.esuteru.com/archives/8609698.html
そしてその際、当の本人であるつわはすさんの他にも、最終兵器俺達のキヨさん、レトルトさん、アブさんなど、それまで顔出しNGで活動していたゲーム実況者の顔まで漏洩してしまいました。
それまでのニコニコのゲーム実況者は、イベントに出演する際などにマスクをするなどして身バレ対策をしていたのですが、ネットに流れた写真にはマスクをしていない素顔の実況者達が写っており、顔バレしてしまいました。
つわはすさんは事の責任をとって一時ゲーム実況を引退しますが(後にYoutubeで活動を再開されれました)、このダメージは他のゲーム実況者にも波及し、ニコニコ動画におけるゲーム実況の立場が揺らぎます。
しかし、この件があってもゲーム実況というジャンルは存続し、その後しばらくは有名実況者達も動画を上げ続けます。
任天堂のゲーム機であるWii Uから発売された、自分でマリオのゲームのステージを作成し、その自作のステージを自分でプレイしたり、他人にプレイさせることが出来る”スーパーマリオメーカー”の実況動画
同じくWii Uで発売された、銃などから発射されるペンキを使って、より多くの陣地を塗った方が勝ちとなる、陣取り対戦ゲーム”Splatoon”の実況動画が流行りました。
この一連のつわはすさんの騒動は、ニコニコ動画事体の人気の陰りも相まって、ニコニコゲーム実況が衰退を招き、ゲーム実況者がyoutubeなどに活動の場を変えるきっかけとなりました。
特にこの騒動で直に巻き込まれたキヨさんやレトルトさんなど人気実況者は、この事件を境にYoutubeへと活動の拠点を移してしまいました。
その他
この時期に彗星のごとく(?)現れたのがwawawa氏(通称ハイボールの人)による”アル中カラカラシリーズ”です。
推定50代~60代と思われるwawawa氏が、ひと工夫して作ったオリジナル料理や、ハイボールなどのお酒を食べたり飲んだりする動画なのですが、特筆するべきはwawawa氏の驚異の飲みっぷりです。
アルコール度数40度前後と思われるウィスキーに、ほんの少し炭酸を混ぜただけの、極薄ハイボールをまるで水を飲むかのように一気飲みするなど、一種の狂気を孕んだ動画内容に視聴者達は愕然としました。
wawawa氏の動画はただ度数の強いアルコールを飲むだけでなく、奇抜な発想によるオリジナルの料理(しかし極めて健康に悪そうな)の調理過程も人気を博しました。
2016年
アニメ・ゲーム
2016年のアニメの特徴としては何と言っても、現実世界でさえない人生を送っていた主人公が死後異世界に転生して活躍する物語である、通称”異世界転生モノ”のブームでした。
その走りである”この素晴らしい世界に祝福を”(通称このすば)
https://www.kbs-kyoto.co.jp/tv/anime/konosuba/
その後を追うように放送された”Re:ゼロから始める異世界生活”(通称リゼロ)
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=23171
が流行りました。
この二つのアニメは”異世界転生モノ”の先駆けとも呼べる作品たちです。
後に様々な”異世界転生モノ”のアニメが作られます。
またこの時期、新海誠監督による”君の名は”が大ヒットし、その主題歌”前々前世”の歌ってみた動画などが多くアップされました。
新海誠監督 ”君の名は”
https://www.kadokawa.co.jp/product/321605000396/
2017年に公開されたこの”君の名は”は日本における映画興行収入ランキングで5位になりました。(2023年6月現在)
これはハリーポッターの第一作目”ハリーポッターと賢者の石”を上回る順位です。
ゲーム実況
この時期に海外の個人のゲーム作家であるToby Fox氏が制作した”Undertale”が流行り、その実況動画が上げられました。
“Undertale”はRPGにおける雑魚敵に焦点を当てたストーリーで、”その気になれば全ての雑魚敵を倒さず、友達になってクリアできる”ゲームとなっています。
Toby Fox氏は日本のゲームに影響を受けたと公言しており、中でも任天堂の”MOTHER”シリーズや、ZUN氏による”東方project”シリーズに多大な影響を受けたと言います。
また機械をクラフトし様々なミッションをクリアするゲーム”Besiege”も流行り、その実況動画やボイスロイド実況などが流行りました。
ニコニコ動画においては投稿者”たらちゃん(英国面)”氏による、
ひたすら第二次大戦のイギリスの珍兵器”パンジャンドラム”にこだわり、ユニークなパンジャンドラムのみを製造する
”英国面に堕ちた茜ちゃんのパンジャンドラム縛り”が人気となりました。
2015年のゲーム実況界のスキャンダルにおいて、飛び火しなかった実況者達は変わらずニコニコ動画にて活動をつづけました。
その内の一人である、上品な実況で話題を呼んでいた”のんけのねねし”さんが、マリオの歴代ゲームシリーズをプレイしていく動画シリーズ”ノンケのマリオゲームツアー”の第一弾である、”スーパーマリオブラザーズ”実況動画をあげられました。
ねねしさんの実況ではマリオのキャラクターたちにオリジナルのキャラ設定がされており、その世界観は奇妙でとても面白いです。
このマリオゲームツアーは2023年の”スーパーマリオ オデッセイ”実況まで続いています。
また海外出身の女性実況者ksonさんが、最初のゲーム実況シリーズをあげられました。
拙い日本語、アメリカ人らしい暴力的な発想(自衛の為にすぐに武器を求めるなど)と時折出る母国語である英語での悪態、そして彼女が話すあまり治安がいいとは言えない米国南部の情報などは、当時のニコニコユーザーにとても好評でした。
ksonさんはアメリカの南部ジョージア州アトランタ出身の日系女性であり、現在はvtuberとしてYoutubeで活躍しています。
またこの時期、”VOICEROID+ 東北きりたん EX”が株式会社AHSより発売されます。
東北きりたん(CV 茜屋日海夏 )
画像引用 https://www.ah-soft.com/voiceroid/kiritan/
東北ずん子に続く、東北地方を応援する東北三姉妹の二人目のボイスロイドです。
姉妹の中では末っ子の小学校5年生という設定です。
CVは茜屋日海夏で、可愛らしいながらもダウナー系の声が人気を博します。
発売されて間もなく、きりたんを使用したボイスロイド実況などがニコニコであげられます。
その他
アニメ”血界戦線”のED曲であるUNISON SQUARE GARDENが歌う”シュガーソングとビターステップ”が流行り、その歌ってみた動画や踊ってみた動画等が流行りました。
2017年
アニメ・ゲーム
異世界転生ものブームは続き、エリートサラリーマンが異世界に転生し幼女になって軍人として成功していくというユニークな異世界転生モノである”幼女戦記”が流行りました。
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=23559
この時に放映されネット上で大いに話題になったのが、アニメ監督であるたつき監督による、動物が人型に変化して生活をしている”ジャパリパーク”で目が覚めた”人間”であるかばんちゃんとサーバルキャットのサーバルの二人が、記憶喪失であるかばんちゃんのルーツを探るべく冒険する物語である”けものフレンズ”です。
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=21332
そのニコニコ公式放送第一話は、ニコニコの公式アニメ動画にしては破格の1000万再生超えを果たし、主題歌”ようこそジャパリパークへ”も大流行します。
オーイシマサヨシ氏作曲のこの楽曲は、ミュージックステーションなど地上波にも大きく取り上げられ話題を呼びました。
また星野源さんや平井堅さん等、大物ミュージシャンからの評価も高かった曲でもあります。
この時期謎のブームを巻き起こしたものに
”機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ”に登場するオルガ・イツカの死亡シーンのアニメMADがあります。
事の発端は、当時放映されていたエピソードのワンシーンです。
機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第48話(二期の23話)において、主人公である三日月・オーガスが所属する鉄華団の団長、オルガ・イツカが暗殺者によって射殺されるシーンが放映されました。
本来ならば作中の重要人物が死亡してしまうという感動的なシーンのはずなのですが、ここに至るまでの経緯などに突っ込みどころなどが多かったため、当時の視聴者から見ればオルガの死亡シーンが逆にシュールなものに見えてしまい、死亡シーンを茶化すMADなどが数多く上げられてしまいます。
機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ 第48話 『約束より』
オルガ・イツカの死亡シーン
MADにおいてオルガはなにかあったらすぐに死ぬキャラとして扱われるようになってしまい、その死亡シーンで流れた”フリージア”は名曲でありながら風評被害により悪い意味で有名になってしまいました。
ゲーム実況
この頃になると2015年のつわはすさんの騒動が尾を引きニコニコ動画におけるゲーム実況のジャンルは衰退していき、大物実況者たちはYouTubeへと活動の場を移していきました。
その代わりにゆっくり(softalk)によるゲームのゆっくり実況RTA動画や、VOICELOIDによるVICELOID実況などが流行りました。
ゲーム実況に代わりにこれら機械音声によるRTAなどが流行り、”ゆっくり実況プレイブーム“のようなものが起きました。
2018年
アニメ・ゲーム
2018年に流行ったアニメは、女子高生四人が様々な困難を乗り越えて南極を目指す物語”宇宙よりも遠い場所”
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=21949
同じく野外活動サークルに所属する女子高生四人によるアウトドアをテーマとしたコメディ”ゆるキャン△”等が流行りました。
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=21928
この頃のアニメは女子高生たちが現実の趣味を楽しんだり、夢に向かって邁進する青春もののヒューマンドラマが流行りました。
そしてブラックユーモアや時事ネタにアウトゾーンギリギリを攻めるネタを連発、さらに週替わりで豪華声優陣を起用した事で話題を集めた自他ともに認める”クソアニメ”。
”ポプテピピック”が流行りました。
https://ja.otakumode.com/collections/hoshiiro
ポプテピピックは時事ネタやブラックユーモアなど、放送禁止ギリギリのネタを放送していたことが話題を呼びました。
主人公のポプ子とピピ美の声優が週替わりで変わるなど、とにかく型破りなアニメでした。
ゲーム実況
バージョンが切り替わる直前の2018年6月14日に最古参のゲーム実況者の一人であるジャック・オ・蘭たんさんがキングダムハーツの実況のpart1を投稿、最新作であるキングダムハーツ3まで続くシリーズとなりました。
”キングダムハーツ”はディズニーとスクエアエニックスによる夢のタッグによるゲームで、第一作目は 2002年3月28日にPS2から発売されました。
そこから外伝的なタイトルも含め何と全18作品もリリースされ、その最新作であるキングダムハーツ3が発売される2019年まで17年もかかったという事になります。
主要な歴代キングダムハーツタイトル一覧
https://game8.jp/kh3/234171
ジャック・オ・蘭たんさんの実況は、それらキングダムハーツのシリーズを網羅的に、かつ面白く実況したものであり、最古参のゲーム実況者の実力を示した実況動画となっています。
ニコニコ動画(く)時代(2018年6月28日~2020年8月9日)
ニコニコ動画の16番目のバージョンです。
”(く)”は音楽記号のひとつで”だんだんと強く”を意味するクレッシェンド(crescendo)からです。
このバージョンになる前の2017年11月18日に行われた、バージョンアップに関しての運営側の発表会において、大炎上した後にアップデートされたバージョンです。
炎上した理由については、実装予定日の後もさんざん延期され、ようやく実装されたと思ったらその内容はユーザーの求めていた画質・回線の速度の改善とは全くの無関係な機能の追加などであったためです。
同時期のyoutubeと比べてニコニコ動画は画質・回線レベルともに大きく劣っていて、ユーザーはyoutube並みとは言わずとも、多少の改善を望んでいました。
それにもかかわらず、そのユーザーのニーズは無視され、あまり使い道の分からない機能の追加になどがなされ、かつ発表会の際の運営の態度があまりよくなかったため炎上が起きました。
それまでにすでに減少傾向にあったニコニコ動画ユーザーの数は、これを機に大幅に減ってしまう事になります。
ですがその後もニコニコに深い愛着を持つ投稿者や視聴者はニコニコに留まることになります。
2018年
アニメ・ゲーム
人間の体内の細胞たちを擬人化し、その働く様子を描いたユニークなマンガ”はたらく細胞”
https://www.bs11.jp/anime/htaraku-saibou-2nd/
現実世界で通り魔に刺されて命を落とした、サラリーマンである三上悟が異世界に転生して、最弱モンスターであるスライムのリムル=テンペストとして転生し、配下を増やし自らの軍勢を作り上げていく”転生したらスライムだった件”
https://www.ten-sura.com/anime/tensura
ファンタジー世界において、低級モンスターでありながら、その狡猾さで人間に害を与える存在である”ゴブリン”を倒す事に、執念と誇りを持っている、プロフェッショナルな主人公を描く”ゴブリンスレイヤー”
https://www.sonypictures.jp/he/11034188
などが流行りました。
この時期のアニメは人間の身体の中の細胞を主人公としたり、異世界に転生しつつも最弱のモンスターとしてであったりなど、従来型のアニメから少し視点を変えて一ひねりした内容のアニメが流行りました。
またこの時期流行ったものに、人気少年漫画”ワンピース”の主人公であるモンキー・D・ルフィの義兄ポートガス・D・エースが、敵の海軍大将赤犬の挑発に乗り戦った結果、敗北し死亡するシーンのMAD動画。
通称”敗北者シリーズ”が流行りました。
原作 尾田栄一郎
ONEPIECEより
主人公ルフィの兄、ポートガス・D・エース
https://one-piece.com/character/ace/index.html
元ネタはテレビアニメ”ワンピース”第482話「火をも焼き尽くす能力 赤犬非情の追撃」において、自身の海賊船の船長である白ひげが、敵である海軍大将赤犬に馬鹿にされたことに腹を立てたエースが、赤犬の挑発に乗ってしまい、周囲の静止を振り払い赤犬に戦いを挑んだ末、敗北します。
そして、結果として赤犬の攻撃により命を落とすというシーンです。
エースが挑発に乗ってしまったがために、彼を助けに来た彼の仲間の海賊の苦労が、彼の死により水の泡となってしまった事から、これを茶化す動画が作られてしまうこととなりました。
また似たようなものとして、前期に話題を呼んだ機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンスの登場人物オルガ・イツカが他のアニメ世界に転生するアニメMAD”異世界オルガシリーズ”も流行りました。
オルガ・イツカの動画とエースの動画の共通点としては、本来感動的であるはずの主要なキャラクターの死亡シーンを、面白おかしく茶化しているという事があげられます。
これは彼らの死亡するまでのいきさつや展開が、あまり視聴者の共感を得られなかったために起きたと言えます。
作者の意図しない反応ではあったでしょうが、結果として話題になったからよかったのでしょうか?
ゲームでは任天堂switchより発売されたスマッシュブラザーズ最新作である”大乱闘スマッシュブラザーズspecial”の動画が上げられていました。
”大乱闘スマッシュブラザーズspecial(通称スマブラSP)”は発売後にダウンロードコンテンツとして追加のキャラが配信されていくという売り方がなされ、新キャラの発表の動画があげられるたびにニコニコでも話題となりました。
2019年
アニメ・ゲーム
この時期流行ったアニメは、
超お金持ち学校で繰り広げられる男女の恋愛心理戦を描いた作品”かぐや様は告らせたい”
https://kaguya.love/2nd/
超お金持ちのご令嬢である、副会長の四宮かぐやと、実家が裕福ではないものの、勉学による奨学金によりこの学校に通えている、努力型の秀才である生徒会長の白銀御行が、”いかにして相手に先に告らせるか”と頭脳戦を繰り広げる物語です。
自分の体重増加に危機感を抱いた女子高生がダイエットの為にトレーニングジムに通う”ダンベル何キロ持てる?”
https://www.kbs-kyoto.co.jp/tv/anime/dumbbell/
などが流行りました。
”ダンベル何キロ持てる?”では実際の筋肉トレーニングの方法などが紹介されており、このアニメに触発されて筋トレを始めた人も多いと言います。
そしてこの時期には、少年ジャンプマンガ”鬼滅の刃”をアニメーション会社”ufotable”がアニメ化した”アニメ鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編 ”が放映されました。
https://kimetsu.com/anime/risshihen/
そのOP曲であるLISAの楽曲である”紅蓮華”はミリオンヒットとなり、アニソンとしては前代未聞の数々の新記録を打ち立てます。
後に映画化された劇場版である”鬼滅の刃 無限列車編”はメガヒットとなり、これまで不動の一位であったスタジオジブリの”千と千尋の神隠し”を抜き、日本の映画における興行収入一位を記録しました。
ゲーム実況
この頃であってもニコニコに実況をあげる実況者はおり、彼らには古くからの固定ファンがついていました。
その内の一人である、かつてボルゾイ企画の”ふひきー”として活動していた稲葉百万佚氏による2017年に発売された、日本のギャルゲー風ホラーゲームである”ドキドキ文芸部”実況動画がアップロードされました。
稲葉百万鉄氏は2009年にゲーム実況者”ふひきー”として、友人である”がみ”さんらと共にゲーム実況グループ”ボルゾイ企画”を立ち上げます。
その後、2015年に名前を”ふひきー”から”稲葉百万鉄”に改名、グループ名を”ボルゾイ企画”から”西美濃八十八人衆”に改名されました。
その他
この時期流行ったその他のものとしては、タンクトップ小隊によるアニメの遊戯王の登場人物の声真似をして様々な遊びをする動画”実写版遊戯王シリーズ”が流行りました。
タンクトップ小隊はアニメキャラの声真似などでゲーム実況をしたりする集団です。
遊戯王やひぐらしのなく頃にのキャラクターの声真似のクオリティは高く、それぞれのアニメの原作ファンにも好評です。
そしてこの時期に流行ったのが、ゲームの裏技を乗せる情報サイト”ワザップ”に書かれた嘘の情報を信じてゲームが消えてしまった子供が、その嘘の情報の投稿者に対し抗議をした文章が”ジョジョの奇妙な冒険”の第5部の主人公ジョルノ・ジョバーナのような口調であった事から、それを茶化した動画、通称”ワザップジョルノ”です。
原作 荒木飛呂彦
”ジョジョの奇妙な冒険 第五部 黄金の風”より
主人公のジョルノ・ジョバーナ(CV 浪川大輔)
https://jojo-animation.com/character/01.php
ワザップ ホームページ:https://jp.wazap.com/
ところどころ稚拙な日本語であったり、”裁判所にも来てもらう”など、明らかに子供の書いた文章なのは見て分かります。
そして大人がそれをからかっている格好なのですが、当時丁度その第五部のアニメ”ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風”が放映中だったこともあり、話題を呼びました。
ゲームの裏ワザ投稿サイト”ワザップ”は誰でもゲームの裏ワザを投稿できる反面、その中にはガセネタも数多くありました。
ワザップジョルノの元ネタの人物も、恐らくはガセネタに騙された被害者の一人であり、ガセネタを信じてデータを消去してしまったものと思われます。
インターネットから得た情報はちゃんと信頼できるものなのか、よく調べる事が重要ですね。
ニコニコ動画Re時代(2020年8月9日~2022年12月12日)
ニコニコ動画の17番目のバージョンです。
読み方は”あーるいー”です。
2020年
アニメ・ゲーム
この時期に流行ったアニメは、少年ジャンプにて2018年から連載されている、人間の負の感情が生み出す化物や悪霊を退治する”呪術師”の活躍を描いた”呪術廻戦”
https://natalie.mu/comic/news/531364
キングレーベルによる、人気男性声優たちがアニメキャラクターに扮してラップを歌いラップバトルで勝負する”ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-Rhyme Anima”
https://news.nicovideo.jp/watch/nw8790499
若き天才魔女イレイナが、様々な個性的な国々をめぐって日記を記す物語である”魔女の旅々”などが流行りました。
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=24273
ゲームにおいては、実在した競走馬を擬人化したウマ娘たちを育成し、レースに出場させる”ウマ娘プリティーダービー”が流行りました。
競走馬を美少女化した”ウマ娘”の影響により、これまで競馬に興味がなかった層が競馬に興味をもつきっかけにもなりました。
ウマ娘に登場した実在した競走馬で、既に死んでしまった競走馬などの墓参りに行く人も続出し、社会現象となったようです。
ゲーム実況
ニコニコ動画”く”時代の後半から始まっていた稲葉百万鉄氏によるSFCのノベルホラーゲーム”学校であった怖い話”の実況動画シリーズが上げられており、この動画は最終的にpart100を超える大長編となりました。
”学校であった怖い話”はSFCきっての名作ホラーノベルゲームとして有名であり、かつては実況者であるrevin氏等によって実況されていました。
膨大な数に及ぶ選択肢とそこから派生するストーリー、素晴らしいゲーム内BGMとシナリオのクオリティの高さが特徴のゲームです。
稲葉百万鉄氏は膨大な数に及ぶ作中の全ての選択肢、隠しストーリーなどを網羅的に実況したため、古くからの”学校であった怖い話”ファンからも大変好評な実況となりました。
音楽
ボカロPであるsyudou氏により作曲され、当時18歳であった歌い手であるado氏によって歌われた楽曲”うっせぇわ”が大ヒットしました。
ado氏は一切メディアに顔を出さず、その謎めいた人物像なども話題を呼びます。
そしてこの楽曲”うっせぇわ”はそんなado氏の属するいわゆる”Z世代”の複雑な心情を表している曲であると評されます。
また、音楽グループYOASOBIによる音楽MVである”夜に駆ける”が流行りました。
YOASOBIは小説投稿サイト”monogatary.com”に投稿された小説の内容を音楽化しようという新しい試みをする音楽グループです。
”夜に駆ける”もその一つで、星野舞夜氏による小説”タナトスの誘惑”を音楽化したものでした。
2021年
アニメ・ゲーム
この時期流行ったアニメは、進撃の巨人の最終章である”進撃の巨人The Final Season”です。
https://shingeki.tv/final/
社会現象にもなったアニメの最終章という事で大いに注目され、多くのMADも制作されました。
中でも登場人物の一人であるライナー・ブラウンのMADが多く作られ、視聴者に愛されました。
原作 諌山創
アニメ”進撃の巨人”より
ライナー・ブラウン
https://renote.net/articles/33566
ライナー・ブラウンは主人公のエレン・イェーガーと同じ104期訓練平であり、屈強な肉体と精神力をもつ好青年でした。
エレン達の仲間だと思われていたのですが、実際は壁の中に潜入していた壁の外の世界の工作員の一人だった人物です。
潜入捜査という難しい任務に葛藤し、精神をすり減らしていくライナーの様子は、多くのファンの同情を誘いました
ゲーム実況
稲葉百万鉄さんによるSF人狼ゲーム”グノーシア”実況が流行りました。
”人狼ゲーム”とは簡単に言うと、集団のプレイヤーの中で、毎ターンプレイヤーの一人が裏切り者(狼)の手によって消えていきます。
そんな中、裏切り者(狼)を見つけたら狼以外のプレイヤーの勝ち、見つけられなかったら狼の勝ちというゲームです。
”グノーシア”はその人狼ゲームの、宇宙を舞台としたSF版とも言うべきゲームで、密閉された宇宙船内部にて”グノーシア”と呼ばれる狼を見つけ出す、一人用人狼ゲームとなっています。
プレイヤーは人物の発言の矛盾点などから誰が”グノーシア”なのかを推理し、疑わしい人物を投票によってコールドスリープさせます。
いわゆるループもので、周回ごとに誰が”グノーシア”であるのかが変化する為、プレイヤーを飽きさせない作りとなっています。
2022年
アニメ・ゲーム
この時期流行ったアニメは、
中国の三国志の蜀の軍師であった諸葛亮公明が現代に蘇り、駆け出しのシンガーソングライターであった月見英子を、SNSなどあらゆる現代の手段を用いてプロデュースする物語である”パリピ孔明”
https://paripikoumei-anime.com/tv/
2019年より週刊少年ジャンプ+にて連載、凄腕のスパイである夫のロイド・フォージャー、凄腕の暗殺者である嫁のヨル・フォージャー、人の心が読める超能力を持った娘のアーニャ・フォージャーによる、かりそめの家族の物語である”SPY×FAMILY“
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=25335
近未来の日本において、少女からなる治安維持部隊”リコリス”に所属する、凄腕の戦闘員綿木千束と、我の強い頑固な性格が災いして本部から異動になった井ノ上たきなのバディによる、日本の治安を脅かそうとするテロリストとの死闘を描いた”リコリス・リコイル”
https://lycoris-recoil.com/
原作は少年ジャンプのマンガで、主人公は架空の日本において人々の恐れが具現化した”悪魔”と呼ばれる存在がはびこる世界でその日暮らしの底辺とも呼べる生活をしていた青年デンジ。
ある日瀕死の重傷を負ったデンジが飼っていた”チェーンソーの悪魔”であるポチタと契約する事により、半悪魔半人間の存在”チェーンソーマン”として蘇ります。
その後、チェンソーマンとなったデンジに目を付けた、日本警察の公安局所属のミステリアスな女性マキマの元で、同僚の早川アキ、パワーと共に悪魔を倒していく”チェーンソーマン”
https://chainsawman.dog/
機動戦士ガンダムの第23作目にして初の女性主人公、辺境の地である水星から転校してきたガンダムエアリアルのパイロットスレッタ・マーキュリーと、ミオリネ・レンブランを始めとしたアスティカシア高等専門学園の生徒たちとの交流を描いた”機動戦士ガンダム 水星の魔女”
https://animeanime.jp/article/2023/01/10/74705.html
凄腕のギタリストであるものの極度のコミュ障であるためバンドなどを組めず、動画投稿サイトに動画を投稿していた少女後藤ひとりが、高校入学を期にバンドを組むことを決意します。
そして、伊地知虹夏 山田リョウ、喜多郁代らと共にバンド”結束バンド”を結成し、バンドガールとして活躍していく物語、”ぼっち・ざ・ろっく!”が流行りました。
https://animestore.docomo.ne.jp/animestore/ci_pc?workId=25806
ゲーム実況
稲葉百万鉄さんが、親友のがみさんと共2005年にPS2で発売されたホラーアクションゲーム”デメント”の実況動画をあげられます。
稲葉百万鉄(旧ふひきー)さんとがみさんによるホラー実況は、2008年頃に彼らを一躍有名にした実況スタイルであり、がみさんによるプロ顔負け(?)の絶叫は古今問わず好評です。
10年以上経っても相変わらず仲が良い様子は、とても羨ましいものがあります。
その他
この時期に謎の盛り上がりを見せたのが2001年にPS2で発売された”ファイナルファンタジー Ⅹ”に登場したキャラクター、ワッカのMADです。
PS2用ソフト”ファイナルファンタジーⅩ”より
主人公パーティの一人であるワッカ
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20220525-203937/
全ての発端は2018年にPS4で発売された”ディシディア・ファイナルファンタジー”の広告の謳い文句の一つに”ティーダのコンボ気持ちよすぎだろ!”というものがあった事でした。
PS4発売のディシディア・ファイナルファンタジーの広告
左下が発端となった謳い文句
画像引用 https://yonayonafreedom.net/archives/2776
注)ティーダとはファイナルファンタジーⅩの主人公であり、ブリッツボールという球技を愛するスポーツマンです。
そしてこの謳い文句の語感がなんとなく登場人物のワッカのセリフっぽく感じ、更に同性愛っぽいニュアンスをも感じたネットユーザーによって、この広告を改変した”ティーダの〇ンポ気持ちよすぎだろ!”というコラ画像が作られ、大いに広まりました。
ワッカは違う世界から来たばかりの主人公のティーダに死んだ弟の影を重ね、弟分として色々な事を教えてくれる頼れる兄貴分でした。
スポーツマンらしいその見た目と、ティーダに対する態度から、ゲーム発売当時から同性愛者にウケがよさそうと言われてきたキャラクターでした。
ニコニコ黎明期から一定の人気を持ち続けていた、同性愛者をネタにした動画ジャンルとして、そういった動画が好きな層に一定の支持をうけました。
ニコニコ動画eR時代(2022年12月12日~)
ニコニコ動画の18番目のバージョンにして、2023年6月現在のバージョンです。
”いーあーる”と読みます。
由来は前のバージョンのReを逆にし、更に何かを作る人を表すために英単語に添えられる”-er”が由来です。(”singer” ”youtuber” ”bloger”等)
視聴者すべてが、何かのクリエイターであってほしいという、運営の願いが反映されて名付けられたと言います。
アニメ・ゲーム
衝撃の内容が話題を呼んだ”推しの子”が流行りました。
https://news.allabout.co.jp/articles/o/72235/
とある過去の出来事をきっかけに、アイドルの星野アイの熱狂的なファンとなっていた産婦人科の医師であるゴローは、あろうことかファンであった星野アイの妊娠の診断をすることになってしまいます。
星野アイのお腹には双子の命が宿っており、ショックを受けるゴローですが、出産もアイドルとしての活動もあきらめないという星野アイの熱意にうたれ、世間に公表しない形での出産の手伝いをすることになります。
順調に出産予定日を迎える中、ゴローは正体不明のフードの男に崖から突き落とされて死亡してしまいました。
そして次に目が覚めたゴローは、病室でアイに出来抱えられた状態で目を覚まします。
なんとゴローは星野アイの双子の子供の片方の男の子である星野愛久愛海(アクアマリン、通称アクア)として生まれ変わっていたのでした。
原作漫画の脚本は”かぐやさまは告らせたい”の作者である横槍メンゴ先生、作画は赤坂アカ先生が担当されています。
その衝撃的で予想不可能な展開から大いに話題となりました。
OPテーマに”YOASOBI”が歌う”アイドル”を採用し、アニメの世界観ととても合致したこの曲もとても好評となりました。
ゲーム実況
稲葉百万鉄さんによる2010年発売のゲーム”ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生”実況が始まりました。
”ダンガンロンパ”は2010年にスパイク・チュンソフトより発売された推理ゲームで、多彩な才能を持つ高校生たちが閉鎖された学園内で”コロシアイ”に強制的に参加させられ、主人公は”学級裁判”と呼ばれる裁判にて集めた証拠を元に犯人を暴き出すという、中々に過激な内容のゲームです。
推理ゲームという性質上、ネタバレ防止のため長らくゲームプレイ動画の配信を禁止されていましたが、2022年12月24日に解禁されました。
稲葉百万鉄さんとノベルゲームの相性はとてもよく、落ち着いた声での文章の朗読に定評があります。
このダンガンロンパ実況もpart100近い大長編となりました。
フォーラム
下記はニコニコ動画について自由に書き込めるフォーラム(掲示板)へのリンクです。
ご自由に書き込んでください。(過激な発言等は削除する場合がございます。)
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここまで3記事に渡ってニコニコ動画の歴史についてご紹介しました。
確かに全盛期に比べて勢いを無くしてしまったニコニコ動画ですが、それでも根強いファンは多くおり、時折ニコニコ外でも大きく話題になるような動画がアップロードされる時もあります。
また動画上にコメントが右から左へ流れるというシステムは、2006年のサービス開始から17年もの歳月が流れた現在であっても画期的なものであり、ニコニコ動画の大きな特徴となっています。
これからもニコニコ動画は日本のカルチャーの一端を担う存在として、末永く存在していく事でしょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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