平成に放映されたアニメの内、社会的影響や人気度が高かった作品がわかります。
みなさんこんにちは、syuyaです。
この記事では平成に放送されたアニメの内、社会的影響や人気度が高かった作品をご紹介しています。
平成の時代に生まれたアニメは、社会の移り変わりや世代ごとの文化に深く結びつきながら、その時代の象徴として数多くの名作を残しました。
昭和の終わり頃までは”アニメは子供が観るもの”という価値観が根強くあり、アニメを楽しむ大人は一部の層に限られていました。
しかし、平成初期に放映された『新世紀エヴァンゲリオン』といった作品を契機として複雑な内容を持つ”大人向けな作品”が数多く制作・放映され、アニメは単なる子供の娯楽としてではなく一般の大人にとっても楽しめる映像コンテンツとなっていきます。
このようにして平成の30年間は、アニメが単なる子ども向けの娯楽を超え、国民的な文化、さらには国際的なカルチャーとして成長していった時代であったと言えます。
この記事では、日本の平成に放映されたアニメ作品の内、最も人気・影響力が高かった作品を10作品、ご紹介しています。
第1位:『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)
タイトル | 新世紀エヴァンゲリオン |
放送年 | 1995年 |
ジャンル | SF、ロボットアニメ、群集劇、ヒューマンドラマ、セカイ系 |
先ずご紹介するのは『新世紀エヴァンゲリオン』です。
『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)は、平成アニメ史において最も大きな転換点となった作品の一つです。
従来の巨大ロボットアニメのフォーマットを踏襲しながらも、それを解体し、思春期の少年少女の心理描写や哲学的な問いを物語に組み込んだ点が大きな特徴でした。
碇シンジをはじめとする登場人物たちは、戦いに挑むヒーローとして描かれるだけではなく、孤独や葛藤、不安といった内面的な問題に悩む存在として表現され、従来のアニメに見られなかった深い人間性を視聴者に突きつけました。
また、斬新な演出手法や難解ともいえるストーリーテリングは放送当時から賛否を巻き起こし、社会現象的な議論を引き起こしました。
作品の終盤にかけてはストーリーが急速に抽象化し、ファンの間でさまざまな解釈が生まれたことも伝説的な要素となっています。
放送終了後には劇場版が制作され、そこで完結編が描かれるなど、アニメが単なるテレビ番組の枠を超えて語られる存在へと成長しました。
『新世紀エヴァンゲリオン』はその後のアニメ作品に計り知れない影響を与え、キャラクターの在り方から、物語の深度、さらにはファン文化の形成にまで波及しました。
主題歌「残酷な天使のテーゼ」もまた大ヒットとなり、今なおカラオケで歌われ続ける平成の代表的楽曲のひとつです。
この作品は平成アニメが世界に注目される契機を作り、日本のアニメ文化を一段と深化させた歴史的存在といえます。
第2位:『ONE PIECE』(1999〜)
タイトル | ONE PIECE |
放送年 | 1999年~ |
ジャンル | 冒険、海賊、ファンタジー、バトル、少年向けアニメ |
続いてご紹介するのは『ONE PIECE』です。
『ONE PIECE』は、平成を代表する国民的アニメであり、長期にわたり世界中で愛され続けている冒険活劇です。
尾田栄一郎による漫画を原作とした本作は、フジテレビ系列で放送が始まると子どもから大人まで幅広い層に支持されました。
原作漫画はシリーズ累計5億部以上を売り上げ、日本の漫画の売り上げとして最も売り上げた作品である他、世界の書籍の中でも最も売り上げた物語シリーズの一つとして数えられています。
本作の魅力は王道的な友情や努力、冒険の要素を押さえながらも、壮大で綿密に張り巡らされた物語構成にあります。
仲間それぞれの過去や夢が深く描かれ、笑いと涙が交錯するドラマ性が視聴者の心を強くつかみました。
さらに個性豊かな悪役たちや迫力あるバトルシーンは、アニメーションならではの迫力をもって展開され、長寿シリーズでありながら常に新鮮な驚きを与え続けています。
また、放送開始から20年以上経過しても衰えることのない人気は、関連映画やグッズ、テーマパークイベントなどに広がり、国際的な人気も非常に高いものとなっています。
特に劇場版『ONE PIECE FILM』シリーズは興行収入の面でも成功を収め、日本国内のみならず海外においても高く評価されています。
『ONE PIECE』は平成の終盤から令和に至るまでアニメ文化の中心に存在し続けており、単なる娯楽作品を超えて「世代を超えて共有される冒険物語」としての地位を確立しました。
その歩みは、平成アニメが国際的な文化へと発展していく象徴的な歴史の一部であるといえるでしょう。
第3位:『ドラゴンボールZ』(1989〜1996)
タイトル | ドラゴンボール Z |
放送年 | 1989年~1996年 |
ジャンル | アクション・バトル、SF |
続いてご紹介するのは『ドラゴンボールZ』です。
『ドラゴンボールZ』(1989〜1996)は平成初期を代表するアクションアニメであり、日本のみならず世界中で圧倒的な人気を博した作品です。
鳥山明の漫画を原作とし、前作『ドラゴンボール』から続く物語として孫悟空と仲間たちの戦いを描きながら、より壮大なスケールへと発展しました。
サイヤ人編から始まり、フリーザ編、セル編、魔人ブウ編と続く物語は、戦いの舞台が地球を超えて宇宙規模へと広がり、少年漫画アニメの王道を決定づけました。
最大の特徴は次々に登場する強大な敵と、それを上回るために成長していく悟空たちの姿です。
特に超サイヤ人への変身シーンは視聴者に大きな衝撃を与え、当時の子どもたちに強烈な印象を残しました。
必殺技「かめはめ波」や「元気玉」などはアニメを象徴する演出として世界中に知られ、アクション表現のスタンダードを築いたといえます。
また放送当時の視聴率は高水準を維持し、関連する玩具やゲームも爆発的に売れ、アニメとメディアミックス展開の成功例として商業的にも大きな成果を収めました。
その影響は海外にも広がり、北米やヨーロッパなどで放送されると、後の日本アニメ人気の土台を作る大きな原動力となりました。
『ドラゴンボールZ』は平成アニメの初期において国民的な存在となり、今なお続編や新作映画が製作され続けるほどの力を持ち続けています。
その人気と影響力は時代を超えて衰えることなく、平成を語るうえで欠かすことのできない歴史的作品となっています。
昭和から平成にまたがり、世界的ブームを起こした超人気アクションアニメ。悟空と仲間たちの戦いは世界中の少年を熱狂させた。
第4位:『ポケットモンスター』(1997〜)
タイトル | ポケットモンスター |
放送年 | 1997年~ |
ジャンル | 冒険もの、ゲーム原作 |
続いてご紹介するのは『ポケットモンスター』です。
『ポケットモンスター』(1997年〜)は、平成を象徴する国民的アニメであり、日本国内のみならず世界中で親しまれている作品です。
任天堂のゲームソフトを原作とし、主人公サトシが相棒のピカチュウとともに仲間やライバルと出会いながら冒険を続ける物語は、子どもから大人まで幅広い世代を魅了しました。
ゲームとアニメが同時に人気を集めたことで、ポケモンはキャラクターコンテンツとして急速に成長し、カードゲームや玩具や映画など多彩なメディア展開を成功させました。
そして主人公のパートナーであるピカチュウを始めとしたポケットモンスターのキャラクターコンテンツは、世界で最も利益を生む商業キャラクターとなります。
特にアニメシリーズの放送は毎週の楽しみとして定着し、主題歌や名場面は世代を超えて語り継がれています。
ピカチュウをはじめとする数百種類以上のポケモンたちはキャラクターとして国際的な知名度を獲得し、学校や家庭、さらには社会現象として語られるほどの人気を得ました。
また1998年から始まった劇場版シリーズは毎年の恒例となり、夏のアニメ映画文化を築き上げた存在でもあります。
サトシとピカチュウの物語は20年以上にあたり放映され人々親しまれましたが、2023年3月24日に二人の冒険は惜しまれつつも幕を閉じました。
その後、リコとロイの二人を新たな主人公とした新シリーズが同年4月より放映を開始し、全シリーズと変わらず子供たちの人気のアニメとなっています。
海外展開においてもポケモンは非常に大きな役割を果たしました。
北米やヨーロッパなど世界各国で放送されると、ポケモンブームは瞬く間に広がり、「Pokémon」という言葉自体が国際的な共通語となるほどの影響力を持ちました。
その後もゲームとの連動や『ポケモンGO』の登場などによって、常に新しい世代のファンを生み出し続けています。
『ポケットモンスター』は、平成の30年間を通じて一貫して愛され続け、日本のアニメ文化が世界に広がる過程を象徴する存在となりました。
単なる子ども向け作品を超えて、国際的な社会現象を生み出した点で、平成アニメの中でも特別な位置を占めています。
第5位:『美少女戦士セーラームーン』(1992〜1997)
タイトル | 美少女戦士セーラームーン |
放送年 | 1992年~1997年 |
ジャンル | 魔法少女、ファンタジー、アクション、ロマンス |
続いてご紹介するのは『美少女戦士セーラームーン』です。
『美少女戦士セーラームーン』は、武内直子の同名漫画を原作としたアニメ作品で、1992年にテレビ朝日系列で放送が開始されました。
物語はドジで泣き虫ながら心優しい中学生・月野うさぎが、ある日不思議な黒猫ルナと出会い、セーラームーンとして地球の平和を守る使命を与えられるところから始まります。
やがて仲間であるセーラー戦士たちと出会い、敵対するダーク・キングダムや後に登場する数々の強敵との戦いに挑みながら、友情や愛情、そして自己成長を重ねていく姿が描かれています。
本作は変身シーンや必殺技の演出、戦闘と恋愛、そして仲間同士の絆を組み合わせたストーリー展開で、当時の少女たちを中心に圧倒的な支持を集めました。
また日本国内のみならず世界中で放送・翻訳され、海外における「アニメブーム」の火付け役のひとつともなりました。
キャラクター商品や舞台化など幅広いメディア展開も成功を収め、魔法少女ジャンルの決定版として、現在に至るまで高い人気と影響力を誇っています。
第6位:『SLAMDUNK』(1993~1996)
タイトル | SLAM DUNK |
放送年 | 1993年~1996年 |
ジャンル | スポーツ(バスケットボール)、青春、学園、ドラマ |
続いてご紹介するのは『SLAM DUNK』です。
『SLAM DUNK』は井上雄彦の同名漫画を原作としたアニメ作品で、1993年にテレビ朝日系列で放送が開始されました。
物語は不良少年でありながらバスケットボール部に入部することになった桜木花道を主人公に描かれています。
最初は動機も不純で、バスケットボールの知識も全くない花道でしたが、仲間たちやライバルとの出会い、厳しい練習と試合を通じて次第に成長し、やがて真剣にバスケットボールへと打ち込む姿が描かれていきます。
作品は実際のバスケットボールのルールや試合展開を取り入れたリアルな描写と、主人公の破天荒な性格から生まれるコメディ要素を巧みに融合させ、多くの視聴者を魅了しました。
特にスポーツを通じて仲間との絆や努力することの尊さを描いた物語は、多感な若者世代に強い共感を与え、当時のバスケットボール人気を日本中に広める社会現象となりました。
また、放送終了後も再放送や配信を通じて幅広い世代に支持され続け、2020年代には映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開されるなど、その人気と影響力は衰えることなく続いています。
第7位:『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006、2009)
タイトル | 涼宮ハルヒの憂鬱 |
放送年 | 2006年(第一期)、2009年(第二期) |
ジャンル | 学園、SF、コメディ、ファンタジー |
続いてご紹介するのは『涼宮ハルヒの憂鬱』です。
『涼宮ハルヒの憂鬱』は谷川流による同名ライトノベルを原作としたアニメ作品で、2006年に放送が開始されました。
物語は平凡な高校生「キョン」の視点から、型破りで自分勝手ながらも強烈なカリスマ性を持つ少女・涼宮ハルヒが結成した謎の団体「SOS団」の活動を描いています。
ハルヒは宇宙人や未来人、超能力者など非日常的な存在に強い関心を抱いていましたが、彼女自身が無自覚のまま現実を改変するほどの異能を持っており、その影響でSOS団には本当に超常的な仲間たちが集まることになります。
本作は学園コメディの要素に加え、SF的な発想や哲学的なテーマを盛り込み、独特のユーモアとテンポの良い会話劇で人気を博しました。
特に2006年版の放送ではエピソードが時系列順ではなくシャッフルされるという実験的な放送形式が話題となり、視聴者に強烈な印象を残しました。
またオープニングテーマ『ハレ晴レユカイ』に合わせたエンディングのダンスは、インターネットを通じて爆発的に広まり、ファン文化を牽引する象徴的な存在となりました。
『涼宮ハルヒの憂鬱』は2000年代アニメブームの中心的作品のひとつとして、ライトノベル原作アニメの人気を確立し、同時にアニメファン文化の広がりやネットでの拡散力を示す転換点となりました。
その後のアニメ作品やファンダムに与えた影響は大きく、平成アニメ史において欠かすことのできない存在といえます。
第8位:『けいおん!』(2009、2010)
タイトル | けいおん! |
放送年 | 2009年(第一期) 2010年(第二期) |
ジャンル | 日常、音楽、青春、学園、コメディ |
続いてご紹介するのは『けいおん!』です。
『けいおん!』は、かきふらいの4コマ漫画を原作としたアニメ作品で、2009年にTBS系列で放送が開始されました。
物語は高校の軽音楽部を舞台に、主人公の平沢唯を中心とした女の子たちが、音楽活動をしながら友情や日常を紡いでいく姿を描いています。
当初は部員が集まらず廃部の危機にあった軽音部でしたが、唯、澪、律、紬といった個性豊かなメンバーが集まり、やがて「放課後ティータイム」というバンドを結成。
彼女たちが練習やライブ、合宿、そして受験や卒業といった青春の節目を迎える過程が、温かくユーモラスに表現されています。
本作は音楽そのものの描写と同時に、キャラクターたちの何気ない日常を丁寧に描いた“日常系アニメ”として人気を集めました。
特にキャラクターの愛らしさや癒しの雰囲気が視聴者の共感を呼び、放送当時は「けいおん!ブーム」と呼ばれる社会現象を生み出しました。
劇中歌やキャラクターソングは実際にオリコンチャートで上位を記録し、声優たちのライブイベントも大盛況を収めるなど、アニメと音楽の融合による新しい成功例としても評価されています。
『けいおん!』は、従来の熱血的な部活動アニメとは一線を画し、仲間と過ごす何気ない時間の尊さを描くことで、平成後期のアニメシーンを代表する存在となりました。
その後の“日常系”や“ゆるさ”を基調としたアニメ文化にも大きな影響を与え、今日に至るまで根強い人気を誇っています。
第9位:『進撃の巨人』(2013、2017、2018、2020~2023)
タイトル | 進撃の巨人 |
放送年 | 2013年(第1期) 2017年(第2期) 2018年(第3期) 2020年~2023年(最終章) |
ジャンル | ダークファンタジー、アクション、ドラマ、サスペンス |
続いてご紹介するのは『進撃の巨人』です。
『進撃の巨人』は諫山創による同名漫画を原作としたアニメ作品で、2013年に放送が開始されました。
物語の舞台は、人類が突如出現した「巨人」と呼ばれる謎の存在によって滅亡の危機に瀕し、巨大な壁に囲まれた都市の中で細々と生き延びている世界です。
主人公エレン・イェーガーは幼少期に巨人の襲撃で母親を失い、全ての巨人を駆逐するという強い決意を抱きます。
やがて幼なじみのミカサやアルミンと共に調査兵団へと入団し、人類と巨人との壮絶な戦いへと身を投じていきます。
作品は圧倒的な緊張感と絶望感を漂わせる世界観、予想を裏切る展開、そして人類の存亡を賭けたドラマで大きな話題を呼びました。
また、立体機動装置を駆使して巨人と戦うアクションシーンは迫力に満ち、アニメーション制作を手がけたWIT STUDIOによる映像表現は国内外で高い評価を得ました。
さらに物語が進むにつれて巨人の正体や人類の歴史の真相が明かされていく構成は、多くの視聴者を引き込み、世界的な人気作品となりました。
『進撃の巨人』、その重厚なテーマ性と衝撃的な展開から、平成後期を代表するダークファンタジー作品とされます。
人間の自由への渇望や権力と支配の構造を鋭く描いた点でも高く評価され、国際的にも「Attack on Titan」として広く受け入れられました。
平成アニメの中でも突出した影響力を持つ作品のひとつといえるでしょう。
第10位:『ラブライブ!』(2013、2014)
タイトル | ラブライブ |
放送年 | 2013年(第一期) 2014年(第二期) |
ジャンル | 音楽、アイドル、青春、学園、ドラマ |
続いてご紹介するのは『ラブライブ』です。
『ラブライブ!』は、サンライズ、ランティス、電撃G’sマガジンの3社が共同で展開したメディアミックスプロジェクトを原作としたアニメ作品で、2013年に放送が開始されました。
物語は廃校の危機に瀕した音ノ木坂学院を舞台に、主人公の高坂穂乃果を中心とした9人の少女たちが、学校を守るためにスクールアイドルグループ「μ’s(ミューズ)」を結成するところから始まります。
彼女たちは歌やダンスの練習を重ねながら、仲間との絆を深め、やがて全国大会「ラブライブ!」での優勝を目指して成長していく姿が描かれています。
『ラブライブ!』は、キャラクター同士の友情や努力、そして夢に向かう情熱を、アイドル活動と重ね合わせて丁寧に描き出した作品です。
アニメ放送をきっかけにキャラクターソングやCDが数多くリリースされ、その多くがオリコンチャート上位にランクインしました。
また声優陣によるライブパフォーマンスも大きな魅力となり、現実のアーティスト活動とアニメの世界観が密接に結びつくことで、ファンの熱狂的な支持を獲得しました。
特に「紅白歌合戦」への出演や東京ドームでのライブ開催など、アニメ作品としては異例の規模で成功を収め、平成後期を代表するアイドルアニメとして社会的現象を巻き起こしました。
その後もシリーズは『ラブライブ!サンシャイン!!』や『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』などへと広がり、今なお進化を続けています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事では平成の人気アニメをご紹介しました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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