こんにちは、syuyaです。
みなさんご存じ紳士の国、イギリス。
かつて大英帝国として栄えたイギリスは、一時期は世界の大半を支配する強大な国家でしたが、二度の世界大戦を経て世界のリーダーの座をアメリカ合衆国に譲ります。
しかし、現代でもビートルズやハリーポッターの原作者J.K.ローリングなど、世界的に傑出した人物達の出身国であるなど、依然として世界に影響力を持つ国です。
正式名称はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国といい、グレートブリテン島の南東部にあるイングランド、北西部のスコットランド、西部のウェールズ、アイルランド島の北部にある北アイルランドの4つの国による連合王国となっています。
また、日本と同じ君主制国家であり、現在の君主はチャールズ3世(2023年時点)です。
そんなイギリスに住むイギリス人の表現は、どこか日本の京都の表現と似ている所があるとはよく言われており、具体的には遠回しな表現や皮肉と言った表現をイギリス人は好みます。
下記の動画は、実際にイギリスの議会で使われたイギリス人による皮肉の様子です。
凄まじい破壊力ですね・・・(笑)。
イギリスにおいては、上手な婉曲表現や皮肉を言えるようになって初めて一人前と見なされる風潮があり、知能が高い証と見られることも多々あります。
その為ストレートな表現を好むアメリカ人とは、同じ英語を話しているのにかみ合わない事もしばしばです。
とても面白いですよね。
この記事では、そんなイギリス人の定番フレーズをご紹介します。
※上のイギリス国旗と下のアメリカ国旗は同じことを言っています
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- Not Bad(良いじゃないか)
- Quite good.(正直なところがっかりです)
- That is a very brave proposal!(それは正気の提案とは思えない)
- Oh, that’s exactly what I needed today.(実際は全く必要じゃなかった、間が悪い)
- What a surprise!(予想通りだった)
- It’s very interesting(全く興味がない)
- Good for you!(はいはい、おめでとうおめでとう(棒))
- I’ll bear it in mind(心に留めておくと言いつつ、すぐ忘れる可能性が高い)
- he’s a sandwich short of a picnic.(彼は馬鹿だ)
- That really takes the biscuit. (とても呆れるよ)
- I hear what you say…(あなたのおっしゃっている事は分かります(俺の考えとは違うけど))
- まとめ
Not Bad(良いじゃないか)
It’s not too bad.
It’s very good!!
not bad!
意味:とても良いじゃないか!
イギリス人は、あまり他人をストレートに褒めません。
直接的に”とても良いよ!”と他人を褒めるよりも、”悪くないんじゃない?”というような言い方を好みます。
その為ひとひねり加えた表現方法を使用します。
また、自分の体調を指すときも”not bad”をよく使います。
例えば次の日常会話。
Hi,how are you?
Hi,not bad.
ややこしいですが、この場合ですと、”体調は悪くない=つまり体調が良い”という事です。
日本語で言う所の”体調は悪くないかな”と同じようなものですね。
Quite good.(正直なところがっかりです)
It’s quite good.
I’m so disappointed.
Quite good.
意味:正直言うとがっかりだよ・・・
イギリス人は、逆に他人を直接的にけなしたりもしません。
他の国の人が聞いて、褒められたと思うようなこのフレーズも、イギリス人が言うと真逆の意味であることがよくあります。
イギリス人も日本と同じく島国である為か、あまり他人と対立する事を好まず、和を重んじる気質があります。
それが影響してか、イギリス人は他人をストレートに貶したり、悪しざまに言う事を好みません。
相手に苦言を呈する時も、婉曲表現を用いて回りくどく言うのが普通です。
ですから、イギリス人が普段使わない”good”や”nice”などの単語を使った時は、正直に喜んでしまってはいけません。
相手のトーンや文脈、そして言い終わった後の雰囲気から、本当に褒めているのか、実は貶しているのか、どちらの意味であるか判断しましょう。
That is a very brave proposal!(それは正気の提案とは思えない)
That is a very brave proposal!!
I think your proposal is crazy.
Are you serious?
That is a very brave proposal!
意味:それ本気で言ってんの?正気の提案とは思えない
ビジネスなどで、イギリス人に何か提案をした時に返されるこのフレーズ。
英文をそのまま直訳すると”なんて勇敢な提案なんだ!”と言う意味になりますが、イギリス人が使用した場合には皮肉で使用されている場合もあるので要注意です。
その場合の意味としては、”話にならないような無謀な提案”というような意味となります。
この場合の”勇敢”は、”向こう見ずの馬鹿”というような意味合いを含んでいます。
やはり直接的な表現をイギリス人は好みませんので、このようなオブラートに包んだ言い回しを多用します。
あなたの提案に対しイギリス人がこのように言ったなら、その提案は撤回するのが無難でしょう。
Oh, that’s exactly what I needed today.(実際は全く必要じゃなかった、間が悪い)
Oh, that’s exactly what I needed today.
I didn’t really need that.
Oh, that’s exactly what I needed today.
意味:今別にそれ必要じゃないんだけど・・・。
良かれと思って行った善意の行動が、実はありがた迷惑であったことなどはよくある事です。
日本人でもとりあえず、
わあ、ありがとうございます!
などと言って感謝の情を表わす場合が多数ですが、それはイギリス人も同様です。
イギリス人も本当は必要じゃなくても、相手が善意であったならばその善意を無下にしてしまうのも忍びないため、とりあえず感謝の言葉を述べる事も多いようです。
その点は、やはり相手を思いやる気持ちからでしょうね。
ただし、イギリス人はこの表現を皮肉にも用いる事も多く、たとえばまるで不必要な見当違いの事をされた際などは、
Oh, that’s exactly what I needed today. Thank you!
などと言いつつ、内心では別の事を考えている場合もよくあるようです。
ですが、基本的に善意での行動に対し悪い気が起こるものではないので、よほどの事でない限りはこのような皮肉は使われないでしょう。
What a surprise!(予想通りだった)
What a surprise!
Just as I imagined
What a surprise!
意味:想像通りやわ
直訳するならば”驚いたよ!”というこの言葉ですが、この記事をここまで読んでいただいた皆様ならお分かりの通り、イギリス人の使用するこのワードのニュアンスは真逆です。
例えばあなたが物凄い仕事のアイデアを思い付いたとして、それをイギリス人の上司に持っていったとします。
その際、
What a surprise!
That’s a great idea!
などと言ったとしても、それをそのまま受け取って喜んでいてはいけません。
それは実際には、そのイギリス人の上司が予想していた通りの出来であるか、それ以下の出来であったという事も考えられる為です。
相手の表情や声のトーンなど、非言語の領域での反応で相手の本意を探りましょう。
It’s very interesting(全く興味がない)
It’s very interesting!
I have no interest in it.
It’s very interesting!
意味:ごめん全然興味ない
イギリス人的には興味のない話題であっても、
“Oh…It’s very interesting to me.”
などと、一応興味のあるような反応をします。
本当に興味がある場合も確かにありますが、実は全く興味がなく、ただのお愛想で言っているという事も多々あります。
にべもなく相手の話を否定するのを避けるのは、日本人にも共通している事ですね。
相手がこの言葉を言ったときは、よく相手を観察して、あなたの話に興味があるのか無いのか、どちらであるか判断し、実は興味がなさそうなのであれば話題を変えるなどしましょう。
Good for you!(はいはい、おめでとうおめでとう(棒))
Good for you!
Whatever.
Good for you!
意味:はいはい凄いデスネー(棒)
”Good for you!”を直訳すると”良かったね!”ですが、このワードも注意する必要があります。
例えば自慢話ばかりする友人がいたとして、その自慢話に飽き飽きしていたとします。
しかし、だからと言って”興味ないよ”などと言ってしまえば人間関係にヒビが入ってしまう為、イギリス人はこのように相手に合わせて賞賛を送る事も多々あるようです。
しかし、声のトーンがいかにも無関心風であるなど、よくよく聞けばすぐにわかります。
この辺の感覚は、我々日本人でもよく理解できるのではないでしょうか?
I’ll bear it in mind(心に留めておくと言いつつ、すぐ忘れる可能性が高い)
I’ll bear it in my mind.
It doesn’t matter.
I’ll bear it in my mind.
意味:心にとどめておきます(すぐに忘れる)
直訳すると”心にとどめておきます”ですが、イギリス人的にはこれを言った数秒後には忘れているような事が多いようです。
日本語で言うと”検討しておきます”が近いでしょうか。
とにかく、イギリス人もあまり他人と事を荒立てたくないという思いが強い国民性である為か、その場で角が立ちそうな表現は避ける傾向にあるようです。
これは日本人も同じような価値観であり、やはり島国である事が影響しているものと思われます。
he’s a sandwich short of a picnic.(彼は馬鹿だ)
He is a sandwich short of a picnic.
He is an idiot.
He is a sandwich short of a picnic.
意味:あいつは馬鹿(まぬけ)だ
直訳すると”彼はピクニックにサンドイッチを欠かしている”というような意味になりますが、イギリス英語では”彼は馬鹿だ”といった意味になります。
ピクニックにサンドイッチを欠かすような間抜けな奴、馬鹿な奴といったニュアンスなのでしょう。
ご存じの方も多いと思いますがサンドイッチはイギリス発祥です。
そのサンドイッチがイディオムの中に登場するのが、とてもイギリス英語らしいですね。
That really takes the biscuit. (とても呆れるよ)
That really takes the biscuit.
I’m very disappointed.
That really takes the biscuit.
意味:とても呆れるよ
元々はアメリカ英語において、”takes a cake”で”一等賞をとる”という意味のイディオムがありました。
それがイギリスに逆輸入され、”cake”が”biscuit”に変わります。
またその後、一番は一番でも、逆に悪い方に一番であるといった内容に変わっていきます。
結果として、”とても呆れる”というような、元の”takes a cake”とは真逆のネガティブな意味になったようです。
このように、アメリカ英語ではポジティブな意味合いを持ったイディオムが、イギリスに輸入されるやいなやネガティブな意味に転化するという事もよくあります。
I hear what you say…(あなたのおっしゃっている事は分かります(俺の考えとは違うけど))
I hear what you say…
I have a different opinion.
I hear what you say…
意味:あなたのおっしゃっている事は分かります(俺の考えとは違うけど)
イギリス人は直接的な否定をしないのは、前に述べている通りです。
例え相手の意見が自分と大きく違っても、
I hear what you say…
とワンクッション挟み
but I think…
と自分の意見を述べます。
これがアメリカ人の場合は、ワンクッション挟むようなことはせずに、自分の意見と違う時ははっきりと違うと言います。
感覚としては、日本人が相手の話を聞いて、”あなたのおっしゃっている事はよくわかります”と言うのと同じニュアンスでしょうか。
同じ島国であるためか、こういった共通点はあるようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
イギリス人はよく皮肉屋であるとか、性格が悪いという意見もありますが、それはごく一部のイギリス人だけであり、大半のイギリス人は善良で紳士的な人々です。
彼らが遠回しの表現を多用するのは日本人と同じく場の雰囲気を乱すまい、または相手を必要以上に傷つけまいとするからであって、決して意地悪を言って楽しんでいるだけではないのです。
そこを知れば、彼らの皮肉も味のあるものとして受け入れやすいのではないでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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