韓国ドラマの中で、韓国国内で最も視聴率が高かったドラマトップ10がわかります。
みなさんこんにちは、syuyaです。
すっかり日本人に馴染みの深い存在となった韓流ドラマ。
その引き込まれるストーリー展開、韓国の俳優陣の演技力などが、多くの人を引き付けています。
因みに、韓国で最初のテレビドラマは、1956年5月に開局した商業テレビ局HLKZ-TV(後のKBSの前身)が放送した『천국의 문』(The Gates of Heaven/天国の門)であったとされています。
これは30分の生放送ドラマで、監督は崔昌奉(チェ・チャンボン)氏でした。
残念ながら記録は残っていないものの、その内容はこの世を去った泥棒二人が天国の門の前で会って自らの人生を振り返るという、破格的で幻想性が強い内容であったとされています。
当時から現在の韓流の幻想的なストーリー性が形成されていたと言えますね。
その後、日本では2003年から2004年にかけて放映されたユン・ソクホ監督、ペ・ヨンジュンとチェ・ジウ主演のドラマ『冬のソナタ』が放映され、主婦層を中心に爆発的な大ヒットとなります。
冬のソナタの大ヒットをきっかけに、日本では韓国のドラマや文化の大流行である”韓流ブーム”が起こり、韓国語を学んだり韓国に旅行する日本人が急増するなどといった現象が起こりました。
結果、日韓両国の交流が深まるなど、韓国ドラマは一つの国の文化を越えて国際的な影響力を持つまでに至ります。
この記事ではそんな韓国ドラマの内、韓国国内で最も最高視聴率が高かったドラマを10個、ご紹介しています。
1位:初恋(原題:첫사랑)・・・約66 %
タイトル(原題) | 初恋(첫사랑) |
放送期間 | 1996年9月7日~1997年4月20日 |
韓国国内視聴率 | 約66% |
話数 | 全66話 |
出演者 | イ・スンヨン チェ・スジョン ペ・ヨンジュン パク・サンウォン ほか |
『初恋』(原題:첫사랑)は、1996年9月から1997年4月にかけて韓国のKBS第2テレビで放送された全66話のドラマで、韓国ドラマ史上においても特筆すべき視聴率を記録した伝説的な作品です。
物語は、貧しい農村出身の兄弟と、都会に暮らす裕福な家庭の娘との間で繰り広げられる切なくも純粋な愛の物語を軸に、激動の時代背景の中でそれぞれの人生が交錯し、成長していく姿を描いております。
主演を務めたのはチェ・スジョン氏とイ・スンヨン氏で、チェ・スジョン氏が演じる主人公チャヌは、苦しい生活の中でも画家を目指しながら、家族を支える責任感の強い青年として視聴者の共感を呼びました。
イ・スンヨン氏が演じるヒロインのヒョギョンは、そんなチャヌに惹かれながらも、家族の反対や階級の壁に葛藤し続ける複雑な女性として描かれます。
また、後に日本でも絶大な人気を博したペ・ヨンジュン氏が演じる弟チャニョクも注目され、クールで冷静な性格の中に熱い情熱を秘めたキャラクター像が話題となりました。
本作は放送当時から圧倒的な人気を博し、特に最終回では視聴率65.8%という驚異的な数字を記録し、韓国の地上波ドラマ歴代最高視聴率の1位となりました。
毎週末の放送が韓国中の家庭で注目され、「週末が待ち遠しい」と言わしめた社会現象ともいえる作品です。
視聴者の涙と共感を誘った重厚なストーリー展開と、リアリティある人物描写、そして当時の韓国社会を反映した構成は、今なお多くの人々の記憶に残っております。
このように『初恋』は、視聴率の面だけでなく、韓国ドラマの歴史と感性を語るうえで欠かせない名作として、高い評価を受けております。
2位:愛が何だって(原題:사랑이 뭐길래)・・・約65 %
タイトル(原題) | 愛が何だって?(原題:사랑이 뭐길래) |
放送期間 | 1991年11月23日~1992年5月31日 |
韓国国内視聴率 | 約65%(最終回) |
話数 | 全55話 |
出演者 | ハ・ヒラ チェ・ミンス イ・スンジェ キム・ヘジャ ユン・ヨジョン 他 |
『愛が何だって?(原題:사랑이 뭐길래)』は、1991年11月から1992年5月にかけて週末に放送された、全55話のホームドラマです。
重厚な家族ドラマを得意とする脚本家・金秀賢氏と、演出家・朴哲氏のタッグによって制作され、韓国家庭における価値観の衝突と和解がリアルかつユーモアを交えて描かれています。
主演のハ・ヒラさんはパク・ジウンという自立心と誇りを持つ新妻を熱演し、チェ・ミンスさん演じる医師イ・デバルとの関係性を通して、家族の在り方を問いかけます。
ベテラン俳優のイ・スンジェさんやキム・ヘジャさんはそれぞれが典型的な保守派の父母役を演じながらも、そこに柔らかな変化をもたらす存在感を見せ、劇に深みを加えています。
ユン・ヨジョンさんや신애라さんらのキャスティングにより、世代や価値観の違いが多彩に表現され、視聴者に強い共感を呼び起こしました。
放送当時、本作は韓国国内で社会現象と呼べるほどの反響を巻き起こし、平均視聴率は約59.6%、最高で64.9%を記録。
週末のゴールデンタイムを完全に制圧し、多くの視聴者が家族と共にテレビの前に集まり、議論と感動を共有しました。
このように『愛が何だって?』は高視聴率の記録だけでなく、家族の絆と伝統と変化を描く普遍的テーマを丁寧に描いたことで、韓国ドラマの金字塔とされる名作となっています。
3位:砂時計・・・ 約64.5 %
タイトル(原題) | 砂時計(原題:모래시계) |
放送期間 | 1995年1月10日~1995年2月16日 |
韓国国内視聴率 | 64.5%(最終回) |
話数 | 全24話 |
出演者 | チョ・ミンソ コ・ヒョンジョン パク・サンウォン イ・ジョンジェ |
『砂時計(Sandglass)』は1995年1月から2月にかけて、韓国のSBSにて月曜から木曜の夜に全24話で放送された作品です。
脚本家ソン・ジナ氏と演出家キム・ジョンハク氏によって手掛けられ、1970年代から80年代にかけての韓国の激動の歴史を背景に、三人の若者—テス、ウソク、ヘリン—の半生を描いた重厚な人間ドラマです。
チョ・ミンソさん演じる朴テスは政治的に翻弄されながらもギャングの道を歩む男であり、パク・サンウォンさんのカン・ウソクは正義感あふれる検事として立ち上がります。
一方、コ・ヒョンジョンさんのユン・ヘリンはカジノ王の娘として複雑な立場に置かれ、二人の友情と愛の間で葛藤します。
さらには新人俳優だったイ・ジョンジェさんがペク・ジェヒ役で注目を集め、彼のキャリアを築くきっかけとなりました。
本作は平均視聴率46.3%、そして最終回において64.5%という驚異的な数字を記録し、韓国内では“街が静まり返った”と言われるほどの社会現象を巻き起こしました。
また、劇中で再現された光州事件の描写は、韓国テレビ史上においてそのリアリティと勇気が高く評価されており、このテーマに踏み込んだ初の“本格ドラマ”とも称されています。
本格的な歴史背景と緻密な人間描写を巧みに融合させた構成や映像は、その後の韓国ドラマに大きな影響を与え、今日に至るまで「傑作」「金字塔」の呼び声が絶えることがありません。
4位:ホジュン 宮廷医官への道(原題:허준)・・・63.7 %
タイトル(原題) | ホジュン 宮廷医官への道(原題:허준) |
放送期間 | 1999年11月22日~2000年6月27日 |
韓国国内視聴率 | 約64% |
話数 | 64話 |
出演者 | チョン・グァンリョル ファン・スジョン イ・スンジェ |
『ホジュン〜宮廷医官への道』(原題:허준)は、1999年11月から2000年6月にかけてMBCで放送された、全64話の時代劇医療ドラマです。
脚本はチェ・ワンギュ氏、演出はイ・ビョンフン氏という名コンビが制作を担当し、主演のチョン・グァンリョルさんが朝鮮時代の伝説的名医・許浚(ホ・ジュン)を圧巻の演技で演じてます。
物語は、庶子として生まれ苦労の多い少年時代を乗り越え、やがて宮廷医師へと登り詰める彼の人生と、東洋医学の源流とも言われる『東医宝鑑』の編纂までを壮大に描き出します。
ファン・スジョンさんは王妃イェジンとして繊細かつ気高い魅力を見せ、イ・スンジェさんも名高い医学教授ユ・ウィテを重厚に演じ、物語に深みと重層的な人間ドラマをもたらしています。
演出には、伝統的な宮廷と医学の世界に斬新な感性を取り入れる工夫が凝らされ、時代劇としての格式を保ちつつも若い視聴者にも訴求力のある映像美が話題となりました。
放送当時、本作は平均視聴率約48%、そして最高視聴率約64%を記録し、韓国国内で社会現象となるほどの反響を得ました。
医療ドラマの枠を超えて歴史ドラマの金字塔とも評され、俳優・スタッフともにその名を不動のものとした作品です。
韓国ドラマ史における名作に相応しい、感動と知的興奮が融合した壮大なドラマとなっています。
5位:太祖王建(태조 왕건)・・・60.2 %
タイトル(原題) | 太祖王建(原題:태조 왕건) |
放送期間 | 2000年4月1日〜2002年2月24日 |
韓国国内視聴率 | 60.2% |
話数 | 全200話 |
出演者 | チョ・スジョン キム・ヨンチョル キム・ヘリ ソ・インソク |
『太祖王建』は、2000年4月から2002年2月までKBS1で放送された全200話に及ぶ大河歴史ドラマです。
主役の王建を演じるチョ・スジョンは、朝鮮半島を初めて統一国家「高麗」として築いた実在の王を重厚に演じました。
脚本を手がけたイ・ファンギョンと、演出のキム・ジョンスンが丁寧に練り上げたこの作品は、幅広い登場人物を通じて、国家創建の複雑な政治情勢や権力闘争、そして家族や臣下との絆を生き生きと描いています。
放送当時、最高潮に達した最高視聴率は60.2%に上り、韓国国内ではトップクラスの視聴率を記録しました。
200話にもおよぶ長期シリーズながら視聴者を惹き付けつづけ、「王建」という歴史的人物への理解と興味を現在に伝える大作となっています。
映像面では、古都・慶州(当時ソンアク)などの歴史的ロケ地や忠実に再現された宮廷・戦場のセット、衣装・美術にも配慮が行き届き、歴史愛好家からも高く評価されています。
『太祖王建』は、歴史をドラマティックに体感できる作品として、多くの視聴者にとって忘れられない一作であり、韓国歴史ドラマの中でも金字塔的存在とされています。
ぜひ、壮大な歴史のうねりと王建の人生ドラマを楽しんでみてください。
6位:黎明の瞳(原題:여명의 눈동자)・・・ 58.4%
タイトル(原題) | 黎明の瞳(原題:여명의 눈동자) |
放送期間 | 1991年10月7日~1992年2月6日 |
韓国国内視聴率 | 58.4% |
話数 | 全36話 |
出演者 | チェ・シラ チェ・ジェソン パク・サンウォン |
『黎明の瞳』(原題:여명의 눈동자)は、1991年から1992年にかけてMBCで放送された全36話の大作ドラマで、韓国ドラマの歴史においても特に高い評価を受けている名作の一つです。
物語は、日帝強占期から韓国戦争へと続く20世紀中盤の激動の時代を背景に、三人の若者たちの数奇な運命と深い愛を描いています。
はチェ・シラ、チェ・ジェソン、パク・サンウォンの3人で、それぞれが祖国、正義、愛、そして生きる意味を問いながら、戦争と政治に翻弄されていく姿が強いリアリズムで描かれています。
チェ・シラが演じるユン・ヨオクは、慰安婦として連行されながらも強く生き抜く女性として登場し、視聴者の深い共感を呼びました。
チェ・ジェソン扮するチェ・デチは、知的で正義感の強い青年でありながら、時代の波に飲まれて苦悩します。
パク・サンウォン演じるチャン・ハリムは、軍人としての信念を持ちながらも、愛と祖国のはざまで葛藤し続ける人物です。
三人の関係は一筋縄ではいかず、友情、愛情、そしてそれぞれの信念が複雑に交錯していきます。
このドラマは、単なる恋愛劇にとどまらず、日本の植民地支配、第二次世界大戦、済州4・3事件、そして韓国戦争という重いテーマを扱いながら、個人の尊厳と希望を深く描いています。
当時としては非常に大胆な政治的・歴史的描写も多く、光州事件を真正面から扱った『砂時計』に先駆けて、「ドラマで近現代史を描く」道を切り拓いたとも言われています。
鉄条網越しのキスシーンや、戦地での再会などの名場面は今なお語り草となっており、視聴者の記憶に強く刻まれています。
平均視聴率は約44.3%、最高視聴率は58.4%を記録し、放送当時の韓国ではまさに“国民的ドラマ”として社会現象となりました。
その完成度の高さやストーリーの深さから、現在でも多くの韓国人にとって「忘れられないドラマ」として名を挙げられる一作です。
『黎明の瞳』は、ドラマという枠を超えて、韓国の近現代史に真正面から向き合った意欲作であり、人間の尊厳と愛の本質を問いかける普遍的なテーマを持った、歴史ドラマの金字塔と言えるでしょう。
7位:宮廷女官チャングムの誓い(原題:대장금)・・・ 57.8 %
タイトル(原題) | 宮廷女官チャングムの誓い(原題:대장금) |
放送期間 | 2003年9月15日~2004年3月23日 |
韓国国内視聴率 | 57.8% |
話数 | 全54話 |
出演者 | イ・ヨンエ チ・ジニ ホン・リナ 他 |
『宮廷女官チャングムの誓い』(原題:대장금)は、2003年から2004年にかけて韓国MBCで放送された全54話の歴史ドラマで、韓国国内だけでなくアジア各国、さらには欧米圏でも高い評価を受けた作品です。
舞台は16世紀、李氏朝鮮中期の宮廷。両班(ヤンバン)階級の家に生まれながらも両親を幼くして失った少女チャングムが、数々の困難を乗り越え、宮廷料理人、さらには王の主治医にまで上り詰めていく波瀾万丈の人生を描いています。
主演のイ・ヨンエは、誠実で知的、そして正義感にあふれる主人公チャングムを繊細かつ力強く演じ、多くの視聴者の心をつかみました。ジ・ジンヒ演じるイ・ギョムとの淡い恋愛模様や、ホン・リナ演じるライバル・グムヨンとの緊張感ある対立関係、さらに師匠との絆や師弟関係など、人間関係の深みもこの作品の大きな魅力です。
また、ドラマ全体を通して料理や薬膳、韓方医学、宮中儀礼など韓国の伝統文化が丁寧に描かれており、韓国文化の豊かさを視覚的にも感じることができます。
物語の前半では、料理人としての修行と競争が中心に描かれ、後半では医女(女医)としての成長と使命感が物語の軸となっていきます。
このように一人の女性の人生を「職人」としての道から「医療者」へと段階的に描く構成は、韓国ドラマとしても非常に珍しく、視聴者の支持を集めました。
視聴率は韓国国内で平均46.3%、最高視聴率は57.8%を記録し、放送期間中は国民的ドラマとして社会現象にまで発展しました。
さらに、本作はアジア各国に輸出され、特に台湾、香港、中国、日本などで高視聴率を記録。
90カ国以上で放送され、韓流ブームの火付け役のひとつとなりました。日本でもNHK総合やBSで放送され、多くの視聴者が韓国歴史ドラマの魅力を知るきっかけとなった作品でもあります。
『宮廷女官チャングムの誓い』は、歴史ドラマでありながら、挑戦と努力、誠実さを貫くひとりの女性の成長物語として、老若男女問わず多くの視聴者に感動と希望を与えました。
韓国ドラマ史に残る金字塔といえる作品です。
8位:パリの恋人(原題:파리의 연인)・・・57.8 %
タイトル(原題) | パリの恋人(原題:파리의 연인) |
放送期間 | 2004年6月12日~2004年8月15日 |
韓国国内視聴率 | 約57.8% |
話数 | 全20話 |
出演者 | パク・シニャン キム・ジョンウン イ・ドンゴン オ・ジュウン |
『パリの恋人』(原題:파리의 연인)は、2004年6月から8月にかけて韓国SBSで放送された全20話のロマンティックドラマで、視聴率・社会的反響ともに当時のトップを記録した大ヒット作品です。
本作は、韓国のドラマ界において後の「恋人シリーズ(三部作)」の第1作目となっており、脚本を担当したキム・ウンスク氏にとっても出世作として広く知られています。
物語の舞台は、花の都パリ。主人公カン・テヨン(キム・ジョンウン)は、亡き父の夢を継いで映画監督を目指しながら、学費を稼ぐためにパリで家政婦として働くことになります。
そんな彼女が仕える相手は、韓国財閥の御曹司でありながら冷徹で仕事一筋の男性、ハン・ギジュ(パク・シニャン)でした。
生活レベルも性格も全く異なる2人ですが、次第に心を通わせていき、格差を超えた純粋な恋が育まれていきます。
そこに、ギジュの甥であり自由奔放な青年ユ・スヒョク(イ・ドンゴン)が現れ、テヨンに恋心を抱くことで物語は三角関係へと発展します。
スヒョクは自らの身分と気持ちの狭間で苦悩しながらも、テヨンへの想いを捨てきれず、ギジュとの関係に軋轢を生んでいきます。
一方で財閥を取り巻く陰謀や元妻との複雑な過去、会社経営と家族の期待など、ギジュにもまた多くの葛藤が待ち受けています。
これらの障害を乗り越えようとする登場人物たちの姿が、物語に深みを与えています。
『パリの恋人』は、優れた演出と映像美でも注目されました。
パリの街並みを舞台にしたロケ映像は韓国ドラマとしては当時画期的で、上質な映画のような質感が視聴者に強い印象を残しました。
また、登場人物たちの心情に寄り添った台詞や演出は、多くの名場面を生み出しました。
特にパク・シニャン演じるギジュの名セリフ「Let’s go, baby!」は、放送当時流行語にもなり、視聴者に強烈なインパクトを与えました。
視聴率は平均41.3%、最終回では57.8%という驚異的な数字を記録し、2004年のSBS演技大賞では主要部門を総なめにするなど、名実ともにその年を代表する作品となりました。
また、日本をはじめとするアジア各国でも人気を博し、韓流ロマンスドラマの礎を築いた作品として今日でも高い評価を得ています。
『パリの恋人』は、恋愛という普遍的なテーマの中に、身分差や家族との対立、夢を追う若者たちの苦悩と成長など、多彩な要素を取り込んだ完成度の高い作品です。
ときに甘く、ときに切なく、そして情熱的に描かれるこの物語は、今なお多くの視聴者の心に深く残る韓国ドラマの名作のひとつです。
9位:ずっと会いたい(原題:보고 또 보고)・・・57.3 %
タイトル(原題) | ずっと会いたい(原題:보고 또 보고) |
放送期間 | 1998年3月2日~1999年4月2日 |
韓国国内視聴率 | 57.3% |
話数 | 全273回 |
出演者 | キム・ジス チョン・ボソク ホ・ジュノ ユン・ヘヨン |
『ずっと会いたい』(原題:보고 또 보고)は、1998年3月から1999年4月にかけて毎週平日夜に放送された全273回の長寿ホームドラマです。
家族同士が重なる“重層的な関係”と、夫婦や兄弟姉妹、親子、義理の血縁など多様な家族の形を丁寧に描いた、まさに“韓国家族ドラマの代表作”といえる内容です。
脚本はイム・ソンハン氏が手がけ、主演のキム・ジスさんは、長女・グムジュとして、親の愛を一身に受けて育ったが恋愛や仕事を通じて人間的に成長していく姿を繊細に演じました。
対してホ・ジュノさん演じるギプンは、堅実で頼れる存在として家族の中心となり、視聴者からは“理想の夫像”とも称されました。
チョン・ボソクさん演じるギジョンやユン・ヘヨンさん演じる妹・ウンジュなど他のキャストも、人間味あふれるキャラクター描写でストーリーに幅と深みをもたらしました。
家族の中で積み重なる誤解やすれ違い、そして絆の再生を軸に、視聴者の共感を呼ぶエピソードが多数展開されます。
特に「姉妹が同じ家に嫁ぐ“ダブル・イン・ロー(겹사돈)”」という設定は当時としては斬新で、話題を呼びながらも“家族愛の本質”を描く上で物語の鍵となりました。
視聴率面でも圧倒的で、平均44.6%、ピークでは57.3%を記録し、同時間帯の他局日常劇を圧倒しました。当時は“テレビの前に家族が集まって一緒に見るドラマ”という社会風景を象徴する作品だったといえます。
また、音楽面でも注目され、キム・ボムスが歌った主題歌も大ヒット。ドラマそのものとともに多くの人の心に響きました。
10位:私の名前はキム・サムスン(原題:내 이름은 김삼순)・・・50.5 %
タイトル(原題) | 私の名前はキム・サムスン(原題:내 이름은 김삼순) |
放送期間 | 2005年6月1日~2005年7月21日 |
韓国国内視聴率 | 約50.5%(最終回) |
話数 | 全16話 |
出演者 | キム・ソナ ヒョンビン チョン・リョウォン ダニエル・ヘニー |
『私の名前はキム・サムスン』は、2005年6月から7月にかけてMBCで放送された全16話のロマンティック・コメディドラマです。
フランス仕込みのパティシエとして働く30代独身女性、キム・サムスン(キム・ソナ)と、彼女が勤めるレストランのオーナーである御曹司チン・ヒョンホン(ヒョンビン)との“契約恋愛”から始まる恋愛模様を中心に描いています。
サムスンは容姿や年齢にコンプレックスを抱えつつも、仕事に対する情熱と率直な性格で周囲から愛されるキャラクターです。
一方、ヒョンホンは冷徹でプライドの高い財閥二世ですが、サムスンと関わる中で次第に心の壁を崩していきます。
二人の純粋な恋愛の裏側では、再婚家族との確執や職場の人間関係、そして年齢や身分の差に起因する葛藤も描かれており、笑いと切なさが絶妙に混ざった物語になっています。
特に、キム・ソナのリアルで飾らない演技は視聴者の共感を呼び、“世代や性別を問わず応援したくなるヒロイン”として、高く評価されました。
ヒョンビンは、本作を通じて“韓流の王子様”的な存在感を獲得し、一躍スター俳優の仲間入りを果たしました。
また、親友役のチョン・リョウォンやアメリカ人医師ヘンリーを演じたダニエル・ヘニーなど脇役たちも鮮やかなキャラクター設定で、作品に深みと多様さをもたらしています。
放送当時は平均視聴率約37.6%、最終回では50%超えと特大ヒットを記録し、韓国国内にとどまらず、アジア各国でも爆発的な人気を得ました。
特に、30代女性を中心に「こんなヒロインを求めていた」との声が多数寄せられ、“サムスン・シンドローム”とも呼ばれる社会現象を巻き起こしました。
さらに、本作はフィリピンや日本などでリメイクされたり、2024年にはドラマの8話版リバイバル版が公開されるなど、長い作品寿命と高い人気を誇っています。
『私の名前はキム・サムスン』は、笑いあり、涙あり、そしてたくましく生きる女性の姿を描いた“等身大のラブストーリー”として、今なお多くの人に愛され続けています。
恋愛だけでなく、仕事や家族、自己肯定のテーマを軽やかに描いた名作として、ぜひご覧になってほしい一作です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事では、韓国ドラマの韓国国内視聴率ランキングトップ10をご紹介しました。
皆様が興味を持たれた作品はありましたか?
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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